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Tuesday(原題)
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『Tuesday(原題)』に投稿された感想・評価

初の長編映画「aftersun/アフターサン」が世界中から称賛されたスコットランド出身の映画監督シャーロット・ウェルズが、ニューヨーク大学ティッシュ芸術学部大学院在学中に手掛けた11分の短編映画。

「aftersun/アフターサン」でも感じられた行間を読み取らせようとする、余計な説明を一切省いた潔い演出は、本作の中にも垣間見られる。

字幕もなく台詞も全ては聞き取れなかったが、それでも映像のみで伝えたいことは十分に読み取れた。

状況や心情を台詞で説明する様な、わかりやすい映画が好まれるという世界的な傾向に、敢えて抗うような寡黙な演出は、〝映像で語る〟という映画が本来持っている力を改めて見せてくれる。わずか11分に削ぎ落とされた短編映画の中に、その才能の片鱗を十分に感じとることができた。

YouTubeなどで誰でも見られるので「aftersun/アフターサン」が好きな方には、その原点を確認できるという意味でもお勧めします。
「aftersun」のシャーロット・ウェルズ監督の短編。日本語字幕がないので雰囲気で見てみた。

主人公は高校生くらいの女の子だ。どうやら両親は離婚していて、母と再婚相手のもとで暮らしている様子。毎週火曜日は父親の元で夕食を取る事になっていて、今日は火曜日だ。

学校後に父の暮らす部屋に向かうが、父は居なかった。ただ、飲みかけのグラスや、直し忘れのギターの弦など、父のいた名残りがあり、その部屋で過ごす彼女を映す。

「aftersun」のインタビューで、個人的な出来事を元にしていると話していたが、こちらも同じ内容を扱っている様に見えた。この短編制作を通して過去に向き合うという行為が、まるっと「aftersun」に通じる構造になっていて納得した。
『aftersun/アフターサン』のシャーロット・ウェルズ監督、大学院時代の短編3作品がcharlotte-wells.comという、そのまま過ぎる彼女のサイトで無料観られる!
ということで観てみた。Filmarksには3作中『Tuesday』しか登録されていないので、ここでまとめて感想を書いておく。

日本語字幕はないものの、セリフも多くない短編なので全くわからん、という感じではなかった。

https://charlotte-wells.com/



『Tuesday』(2015年)
16歳のアリーは、家を出掛けようとするとき、母にどこに行くの?と呼び止められると、"It's Tuesday, so I'm going to go to dad's."と応える。

このセリフでこの物語の断片が見えてくる。
『aftersun』で描かれる物語のその後、という見方も出来る父と娘の、喪失後の話。

飲みかけのコップ、無造作なベットカバー、張り替えるギターの弦。
宿題を終えたアリーの表情、そしてお迎え。
直接説明がある訳ではないのに、数少ない描写で想像出来る。
彼女と、彼女の父に何があったのか。
わずか11分の短編ながら映像的な表現だけで想像させる余白があるし、『aftersun』に通じる作家性を感じる。



『Laps』(2017年)
6分弱の短編。
朝のルーティン。
プールで泳いだあとの朝の満員電車。

直接描かれる訳ではない。
でも、極端にクローズアップされた画面からは確かにわかる。
吊り革に捕まる彼女の腕に重なるもう一つの男性の腕、背中に重なる男性の胸、耳元でいまにも触れそうな男性の顔。
決定的な何かが起きる訳ではない。

でもこの主人公は痴漢されかねない状況に晒された。
この、声を挙げようにも挙げられない怖さ。
とてもリアルだった。



『Blue Christmas』(2017年)
在学中、卒業制作として作られた作品。
舞台は1968年、スコットランド。

精神的に乱れた妻と、それをストレスに感じている息子。
そしてそんな家族を持ち、借金取りを生業とする夫のとある1日。

夫目線で描かれるこの短編は、他2作に比べて物語性が1番強い。
けれど、妻がそうなった原因は描かれない。
朝、夫はそんな妻から逃げるように仕事に向かい、様々な家庭から借金を徴収しに行くが、帰ると妻の痛みを黙って受け入れる。

ラストは不思議な余韻が残るけれど、ウェルズ監督らしい痛みとの真摯な向き合い方が伝わる一本だった。

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