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バティモン5 望まれざる者の作品紹介

バティモン5 望まれざる者のあらすじ

パリ郊外(=バンリュー)。ここに立ち並ぶいくつもの団地には労働者階級の移民家族たちが多く暮らしているが、このエリアの一画=バティモン 5 では再開発のために老朽化が進んだ団地の取り壊し計画が進行している。そんな中、前任者の急逝で臨時市⻑となったピエールは、自身の信念のもと、バティモン5の復興と治安を改善する政策の強行を決意。だがその横暴なやり方に住民たちは猛反発、やがて、これまで移民たちに寄り添い、ケアスタッフとして⻑年働いていたアビーたちを中心とした住民側と、市⻑を中心とした行政側が、ある事件をきっかけについに衝突!やがて激しい抗争へと発展していく――。

バティモン5 望まれざる者の監督

ラジ・リ

原題
Bâtiment 5/Les Indésirables
公式サイト
https://block5-movie.com
製作年
2023年
製作国
フランスベルギー
上映時間
105分
ジャンル
ドラマ
配給会社
STAR CHANNEL MOVIES

『バティモン5 望まれざる者』に投稿された感想・評価

5.0
【示唆したいもの/分断を食い止めるとは】

この作品「バティモン5」は思いがけず面白かった。

フランスでは昨年公開され、フランス国内映画を対象にしたセザール賞の多くを獲得し、アカデミー賞やゴールデングローブ賞の外国映画を対象にした賞にノミネートされていた作品だ。

先般、奇しくも、フランス領のニューカレドニアで暴動が起きた。
ナポレオン3世がフランス領に組み込んでから、フランス本国からの移住者の参政権を制限し、元からいる住民の半ば自治を認める制度に手を加えようとしたからなのだが、ニッケルの埋蔵量が多いことや観光資源、海洋資源が豊富という背景があるにしろ彼らのアイデンティティを刺激してしまったのだ。
直ちにフランス政府は暴動の沈静化をはかったが、潜在的反政府姿勢を鑑みて、マクロン大統領がニューカレドニアに直接赴き、制度改革は急がない意向を現地で表明することになった。
失政だ。

この「バティモン5」にも新たに市長となったピエールや、ロジェの成果を急ぐあまり強硬な政策が目立つようになり不穏な空気が広がっていく。

パリのオリンピック開催を前に再開発で揺れるパリの状況を背景に、どのように政府が政策を強行し分断が広がるのか、そしてこれをおさめる方法があるのかを問うている気がする。

(以下ネタバレ)

ヒントは、アビーがブラズを置いて去る最後の場面だ。

マクロン大統領が譲歩したように、対立する側も先鋭化を防がなくてはならない。

政府と市民の側両方が譲歩して初めて分断は防げるのだと言っているような気がする。

上映館は例によって多くはないけれども興味のある人は是非。

上映館が少ないのは日本の映画業界も思考停止してるんだろうなと思ったりする。まあ、そんな評論家も多いしね…。
4.0
ラジ・リ監督待望の新作。フランス社会の暗部にフォーカスした作風は「レ・ミゼラブル」「アテナ」と共通しているが、彼らが生きてきた社会の不条理さをスリリングな長回しアクションを始めとしたケレン味成分の多用で見せていた前2作と比べると、比較的社会派要素の描写に力を入れ、フランスの一地域における共同体内外の対立構造をより明確化させた印象がある。

衝撃度で言えば前作に劣るかもしれないが、そこは監督が製作で携わった「アテナ」で批判された政治性の欠如を補完したい目的があったのかもしれない。政治性と過激性のバランス配分で見ると「レ・ミゼラブル」はやはり秀逸だったなとも思いつつ、この手の作品が当事者の手によって定期的に製作される事には大きな価値があるので、今回も劇場で観ることが出来てよかった。

本作の世界と出来事も、現代の「関心領域」の一つだよな……。移民の受け入れに反発する人も多い日本の観客が、彼らに対してさらに悪い印象を持ってしまわないかという不安も感じたが、少なくとも自分は終盤のアビーの行動に希望を感じ取れたと思う。
3.8
 冒頭のお婆さんの棺が大勢の人の力を借りながら、階段を降りて行く場面のラジ・リの巧みな描写は本当に秀逸で、これだけで彼らが住む団地の構造や背景すらも想像出来る。一方でその後市長に選ばれたピエール(アレクシス・マネンティ)の杓子定規な右傾化には安易に称賛しがたいものも残る。パリ郊外(バンリュー)に立ち並ぶいくつもの団地には、労働者階級の移民家族たちが多く暮らしている。このエリアの一画、バティモン5では再開発のため、老朽化が進んだ団地の取り壊し計画が進められていた。そんななか、前任者の急逝で臨時市長となったピエール(アレクシス・マネンティ)は、自身の信念のもと、バティモン5の復興と治安を改善する政策を強行する。しかしその横暴なやり方は、住民たちの猛反発を受ける。やがて、これまで移民たちに寄り添い、ケアスタッフとして長年働いてきたアビー(アンタ・ディアウ)たちを中心とした住民側と、市長を中心とした行政側が、ある事件をきっかけに衝突し、激しい抗争へと発展していく。

 マチュー・カソヴィッツの傑作『憎しみ』の30年後の世界線と呼べば良いだろうか。あるいは陣野俊史先生の名著『フランス暴動: 移民法とラップ・フランセ』以降の世界が見えて来る。移民たちをある地域に押し留める行政側の方策が「団地」であろうことは想像に難くない。多民族国家であるフランスでは、もともとのパリ市民たちと彼らの暮らすバティモン5と呼ばれるパリ郊外(バンリュー)とを分けたがる。またしてもそこに『関心領域』同様の世界線は拡がっている。新市長になったピエールは街の治安悪化を恐れる余り、強硬な法律制定に打って出る。それ自体はフランス国民としての未知なる恐怖への警鐘の意味合いもあるはずだが、移民たちは自分らの人権への締め付けとして抵抗して行く。正に不均衡で不寛容な現代のアンチテーゼなのだが、肌の色を巡る暴力の軋みは登場人物たちを危険に晒す。今作は男ばかりの世界だった『レ・ミゼラブル』にまた新たな表現を付け加えるのだが、それでも市長のIf論のような暴走が無ければ今作で描かれた世界はノンフィクション足り得なかったのではないかという思いも拭えない、途中退場したジャンヌ・バリバールも含めて全ては真に迫るようでどこまでも寓話的な人々の軋みが憎しみを生んでしまう感動のクライマックスはあるにせよ、ややもすれば正義と悪とを門切り型に当て嵌めすぎたきらいもある。

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