ドゥテルテ政権下の麻薬取締りで大量の血が流れるなか、良心ある警察官として苦悩するヘルメス・パパウラン警部補は、火山灰地の湖で起こった15年前の未解決事件を追い続ける。「麻薬戦争で無意味に死んだ何千もの罪なき人々に対して、有能な警察官に何ができるのか」(プレス資料)と問うラヴ・ディアスは、ドゥテルテ前政権の圧政を告発する怒りに満ちた作品を撮り続けており、前作『波が去るとき』(TIFF2022)に続いて本作でもパパウラン警部補を主人公に据え、良識ある警察官が苦悩しながらこの時代をいかに生きたのかを検証している。ロカルノ映画祭でパパウラン役のジョン・ロイド・クルーズが最優秀男優賞を受賞。
ピノチェト軍事政権下で行方不明になった未成年者たちを追悼する重厚な「描き」アニメーション。映像、音響(合唱)ともに、こちらも若者たちとのワークショップによって生み出された。
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