空室の女を配信している動画配信サービス

『空室の女』の
動画配信サービス情報をご紹介!視聴する方法はある?

空室の女
動画配信は2025年6月時点の情報です。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。
本ページには動画配信サービスのプロモーションが含まれています。
目次

空室の女の作品紹介

空室の女のあらすじ

40代の主婦、ツァイは人生の目的を失い、大きな精神的崩壊の瀬戸際にいる。映画の冒頭で、彼女は不運な形で年配の女性に怪我を負わせてしまい、入院したその女性の家族から賠償を求められる。この出来事を導入として、私たちは彼女の置かれている状況を目にしていく。夫とは離婚手続き中で、反抗期の娘との間にも深い溝がある。同居中の義母はどうやら認知症を患っており、疎遠になって久しい実父は死期が近いようだ。彼女は、自分の上にのしかかる重荷や憂鬱から逃れようともがいている。この作品は、こうしたツァイの「中年の危機」的状況、ひいては中国の中程度に裕福な家庭の機能不全を、4:3の息苦しいフレーミングと撮影監督のコンスタンツェ・シュミットによる美しく憂鬱なイメージによって極めて効果的に語る。映画初出演だという主演のYu Aierの抑えた演技も素晴らしい。カンヌ映画祭の短編部門でパルムドールを受賞した『A Gentle Night』(2017)等、一連の短編作品で高い評価を得てきた新鋭チウ・ヤンの長編デビュー作。ベルリン映画祭エンカウンターズ部門で初上映された。

空室の女の監督

チウ・ヤン

空室の女の出演者

Yu Aier

Di Shike

Wei Yibo

原題
空房间里的女人/Some Rain Must Fall
製作年
2024年
製作国
中国アメリカシンガポールフランス
上映時間
98分
ジャンル
ドラマ

『空室の女』に投稿された感想・評価

Omizu
3.3
【第25回東京フィルメックス コンペティション部門出品】
カンヌ映画祭短編パルムドールを受賞したチウ・ヤンの長編デビュー作。ベルリン映画祭エンカウンターズ部門に出品された。

一つ一つのカットはクオリティが高い。きめ細やかな演出が素晴らしく、平行移動のカメラなど印象的なショットが多かった。一方で物語として陰鬱すぎて98分なのにとてつもなく長く感じた。

短編パルムドールは伊達じゃない。演出力は認めざるを得ない。一人の女性に降りかかる災難と試練を精緻に描いている。計算し尽くされた撮影と全体をコントロールする演出力は素晴らしい。

しかしやはりこれで98分は辛い。短い部類のはずなのに体感3時間はあった。話が面白くない。それに尽きる気がする。一つ一つがよくても話に推進力がないので前に転がっていかない。

明るいシーンが数えるほどしかなく、ほとんど暗い場面で構成されるのも辛いあたり。陰鬱なトーンで語っていくのは短編ならまだいい。でも長編でこれをやられると苦行でしかない。

クオリティは高いと思うものの、話の推進力が弱く陰鬱なのが残念だった。もっと良くなる余地はあると思うのでこれからに期待したい。
[] 40点

2024年ベルリン映画祭エンカウンターズ部門選出作品。チウ・ヤン長編一作目。主人公は40代の主婦ツァイ。中産階級の家庭にいるが、家族をあまり顧みない夫とは離婚協議中、中学生の娘は絶賛反抗期、同居する義母は認知症気味で奇行を繰り返している。映画の冒頭で、学校のバスケコートに娘を迎えに来たツァイは、八方塞がりな状況にむしゃくしゃして、ぶつかったボールを変な方向に投げ老女にぶつけてしまい、相手側の家族から賠償を求められる。踏んだり蹴ったりである。映画は、そんな状況に一つ一つ対処しようとしながらも有効な解決策を見つけられないまま次の問題に対処しようとして…とフラフラするツァイを観察し続ける。話題になった短編二作から続投するDPコンスタンツェ・シュミットによる美しい撮影によって窃視的に切り取られたツァイは、様々な色光に支配された空間を彷徨い続ける。特に夜の陰影の艶やかさが良い。ネオンノワールかと思うくらい暗い。ツァイが死にそうな顔してる一本裏の路地にくしゃくしゃのトレンチコートに曲がったタバコ咥えた鼻に絆創膏貼ってる探偵とかいそう(偏見)。想像通りの不幸描写釣瓶打ち映画だったわけだが、終盤20分で、そこまで登場しなかったツァイの実家に関する更なる不幸エピソードをブチ込んできたせいで底が抜けてしまう。一応この一連のエピソードを通して、毒親育ちのツァイが他者を愛する方法を知らなかったという背景の精神分析を観客に求めているのかもしれないと思うなど。ただ、中産階級家庭の機能不全を描くためにエピソードを乱立させたせいで底が抜けて、映画自体が機能不全に陥るというのはどうなんだろうか。もう皮肉として一周回って面白いのかもしれない。あと、終盤で出てきた3歳の娘がいるおっさんis誰。
2.5
【物語の外側で】
第25回東京フィルメックスでヴィジュアルが印象的な『空室の女』を観た。今年のフィルメックスの閉塞感ものと相性が悪く、本作もショットは良いもののイマイチはまらないものであった。

『空室の女』はいわゆる不幸陳列罪的作品だ。年配の女性にケガを負わせてしまい賠償金を求められ、娘との間には深い溝がある。ひたすら不幸に追い込んでいく特徴がある。

本作はショットにこだわりがあり、基本的に事件を直接見せることはない。緑のライティングで観客の視線の導線を作りつつ、物語の外側に追いやられた中年女性の肖像を捉え続けているのである。

最後の最後まで不幸をフルスロットルで投入していくわけだが、ヴィジュアルが面白いだけの作品に留まってしまったように思える。

『空室の女』に似ている作品

ポエトリー アグネスの詩 4K レストア

上映日:

2023年08月25日

製作国:

上映時間:

139分

配給:

  • JAIHO
4.1

あらすじ

釜山で働く娘の代わりに、中学生の孫息子ジョンウクを育てているミジャ(ユン・ジョンヒ)。ミジャは好奇心旺盛でおっとりしている。ある日、町の文化センターで偶然に詩の講座を受講し、人生で初めて詩…

>>続きを読む

瀑布

製作国:

上映時間:

129分

ジャンル:

3.6

あらすじ

COVID-19によるパンデミックが始まった直後の台北を舞台に、自宅隔離をきっかけにして大きな荒波に晒される母娘関係を描く。国際的な成功をおさめた『ひとつの太陽』に続くチョン・モンホンの長…

>>続きを読む

象は静かに座っている

上映日:

2019年11月02日

製作国:

上映時間:

234分

ジャンル:

4.0

あらすじ

時代の流れとともに炭鉱業が廃れた中国の小さな田舎町。少年ブーは友達をかばい、不良の同級生シュアイをあやまって階段から突き落としてしまう。 シュアイの兄は町で幅を利かせているチェンだった。チ…

>>続きを読む

同じ下着を着るふたりの女

上映日:

2023年05月13日

製作国:

上映時間:

139分

ジャンル:

配給:

  • Foggy
3.6

あらすじ

30 歳を⽬前に控えたイジョンと⺟のスギョンは、ふたりで団地に同居している。若くしてシングルマザーとなったスギョンは幼い頃から娘に⾟く当たり、そんな⺟に対してイジョンも⻑年積み重なった恨み…

>>続きを読む

さすらいのボンボンキャンディ

上映日:

2022年10月29日

製作国:

上映時間:

114分
3.3

あらすじ

仁絵34歳。夫が海外出張中で日々あてどなく街をさまよっている。マサル48歳。電車の運転士になる夢をあきらめた男。ふたりは互いに家族のある身ながら逢瀬を重ねる。ある日マサルが仁絵の前から姿を…

>>続きを読む

三度目の、正直

上映日:

2022年01月22日

製作国:

上映時間:

112分

ジャンル:

3.5

あらすじ

月島春は、パートナーの連れ子・蘭がカナダに留学し、言い知れぬ寂しさを抱えていた。そんな時、公園で記憶を失くした青年と出会う。過去に流産も経験している春は、その青年を神からの贈り物と信じ、今…

>>続きを読む