ボヴァリー夫人の作品情報・感想・評価

「ボヴァリー夫人」に投稿された感想・評価

Aika

Aikaの感想・評価

3.7
これがかの有名なボヴァリー夫人…!

綺麗なお洋服が欲しい。
男性にちやほやされたい。
こんな田舎町から出て行きたい。

そんな誰もが一度は抱いたことのある、”女の子”としての願い。

現代の感覚で言えば、そんなに都会に憧れたり欲しいものがあるなら、男の力で何とかしようとしないで自分で手に職つけて出てけばいいじゃん…と思うんだけど、時代的にそんなのあり得なかったんだろうなぁ。なんて不自由な時代。

そして彼女は片田舎に埋もれるには勿体ないほど洗練されていて小悪魔的。そして誰より自分の魅力を理解している。だからこそ私なら…!とより渇望する。
しかし夢に取り憑かれた彼女は、欲望に身を焦がし堕ちていく。

ボヴァリー夫妻のすれ違いが浮き彫りとなる、舞踏会のシーンが美しく最高に残酷。ヴィンセント・ミネリの美的センスが爆発。
鏡に映る空虚な理想。あの世界に囚われてしまった彼女は愚かで憐れだったけど、あの瞬間の彼女は息を呑むほど美しかった。

他の監督の「ボヴァリー夫人」も観てみたい。
傑作。そっから映画が始まるんかいと突っ込みつつも、めちゃくちゃ面白い。舞踏会のシークエンスはミネリのセンスの良さが詰まりまくってて最高。舞踏会とかパーティーに足を運んだときの夫(ヴァン・ヘフリン)が、オフ会とかで友達出来ずにキョロキョロしてるオタクの身振りそのまんまで素晴らしかった。
舞踏会のシーンと鏡のシーンが印象的。主人公はただただ自分勝手なのに、なぜか憐れみを感じる不思議。
yuuki

yuukiの感想・評価

3.7
フロベールによる名作「ボヴァリー夫人」を映画化。舞踏会のシーンは信じ難いほどの完成度で思わずギョッとする。画面を隔てたこちら側の三半規管も何故かグルングルンに。エンマが鏡に映る自分を見て、憧れの社交界に馴染む自分に惚れ惚れしたり、質素な部屋に佇む姿に愕然としたり、、、一喜一憂するシーンが何度か登場。エンマの自意識過剰さを鏡というモチーフを使って巧みに表現している。シャルルもはまり役だな。
惡

惡の感想・評価

4.5
めちゃくちゃいい。
ダンスシーンでなぜか涙が溢れる。


言ってしまえば女が不倫しまくって、金使い込むだけの話なんだけどさすが全盛期MGM、セリフの洗練されっぷりが凄い。

『鐘は鳴る、時の死を知らせてる』
『時の鐘は好きだよ 変わらぬ毎日も』


これは俺なんだ………俺なんだ………ってずっと思った。
舞踏会での回転と破壊 野鹿 馬車 木の葉 割れた鏡 みんな美しい。
颯爽と夫人を追い詰めて行く生地商人のヒールっぷりが超かっこいい。
あのダンスシーンはすごいの一言につきる。どうやったらあんな演技が出来るんだろう。
妙に示唆的な描写があったりもしてよくできた映画だなあと。