ヴェニスの商人の作品情報・感想・評価

「ヴェニスの商人」に投稿された感想・評価

Ridenori

Ridenoriの感想・評価

3.0
シェイクスピアの言わずと知れた喜劇をマイケル・ラドフォードが映画化。

原作ではアントニオを指す「ヴェニスの商人」。
でもこの映画ではどうもシャイロックにスポットライトが当たっているように思えてならない。
そしてそのアル・パチーノがとってもいい味を出しているのは間違いない。
ユダヤ人の平等を訴えるあの長台詞は真に迫っていた。

言い回しだったり展開だったりはやっぱり古い舞台作品なんだな~というのを感じてしまうけど、あえてそういうもんだと思ってみれば結構楽しめる。

最後に女はやっぱ怖い。
シェイクスピアの喜劇のうちの1つ。
裁判のシーンは実物。
ゼミにて鑑賞。
ろん

ろんの感想・評価

4.4
原作の悲劇部分を抽出した作品。
楽しい部分はカットされていた。
別物だけど、「ヴェニスの商人」の深さがよーーーく表れている。
どちらもただ正義に従っているだけなのに
少しの人間の愚かさが悲劇を招く。
深い。
yuka

yukaの感想・評価

3.6
最後まで読んだことなくて、読みたいとずっと思っていたので観られてよかった。
これが喜劇というのには驚き。容赦なく迫害されるユダヤには何とも言えない気持ちが残る。その時代の人にとっては純粋なる喜劇だったのかしら わたしたちにとっては差別という命題の残る内容でした
やはり民族差別の話ではないだろうか…。正直、天下のシェイクスピア様にしては話に無理はある。
森崎

森崎の感想・評価

3.5
アントーニオは親友バサーニオのために自らの肉1ポンドを担保にし高利貸しのシャイロックから金を借りた。しかし持つ船がすべて座礁してしまい金を返せなくなったアントーニオにシャイロックは無情にも約束通り彼の肉1ポンドを要求する―

といった内容が大枠のあらすじとなるシェイクスピアの「ヴェニスの商人」。なんだけど、これは一パートに過ぎず実際は様々な人間模様が交差する物語。喜劇とはいうものの、個人的にはここまで登場人物皆が底意地の悪いことなんてあるのかねというのが戯曲を読んだ直後の感想。でも戯曲自体は比較的ページ数も少なく速い段階で引き込まれてテンポ良く読めたので結構好き。ただ後味の良くなさもあってすぐまた読みたいかと聞かれるとちょっと別。

実際にシェイクスピアが生きた時代では、ユダヤ教は迫害の対象となっていて職業も制限されていたそう。そしてシャイロックが営む高利貸しという職業はキリスト教の教えに反しており、アントーニオとは常に敵対関係にあった。ということがまず冒頭に提示されていてわかりやすい。

この映画では特にシャイロックがユダヤであることが強調されている印象が強く、だからこそ悲哀も大きい。シャイロックが宗教以前に強欲で容赦ない人間性だからこそ悪役として存在すると思うけれど、唾を吐きかけられるシーンも何度あったか数えられないくらいに日常的に蔑まれているユダヤの人間としての存在が複雑な思いを抱かせる。
人間には様々な面があって、それは勿論すべてがすべての人にとって善ではない。正義の名のもとに蔑まれた恨みを晴らすことも込めて肉を要求した男は同じく正義の名のもとにすべてを失い宗教まで奪われた。130分の物語を観る我々観客はシャイロックに同情してしまうけれど、登場人物にとっては因果応報、ただただ憎むべき強欲な男。迫害に耐え生きるユダヤの高潔な強さと迫害の恨みでどす黒くなった執拗な人間性、その落差がなんともいたたまれなくなる。

読んでいるだけでも複雑だったけれど、映像になるとこんなにやりきれないとは。ラストシーンに加えられたある人物の表情も印象に残った。
映像といえば、ポーシャとネリッサの男装。つっても流石にばれるでしょうと読んだときは思っていたけどもしかしたら自分も騙されちゃうかもしれないくらいの変装ぶり。こわいこわい。
OTO

OTOの感想・評価

3.7
難読のイメージあるシェイクスピア作品だけど、内容は理解しておきたいという人にとってはオススメできる映画かと。

恋する青年バッサーニオを演じるのは、『恋に落ちたシェイクスピア」でシェイクスピア役を演じたジェレミー・ファインズ。嫌われ者のユダヤ商人シャイロックを演じていたのが、まさかアル・パチーノだったとは。

他のシェイクスピア作品も、これくらいわかりやすく映像化してくれるなら観ておきたいな。
TSUKURIN

TSUKURINの感想・評価

4.3
シェイクスピア。アルパチーノの名演が光る映画だと思う。表情で語ってるところが素晴らしい。裁判のシーンは、圧倒される。
うーる

うーるの感想・評価

3.9
最近になってようやくシェイクスピアに興味を持つ年頃になって視聴。これ、喜劇なんだよね?台詞回しは綺麗だし男装の麗人(ちょっとかわいい)、公明正大な裁判のいわずと知れた名作ではあるのだが、時代背景を差し引いても反ユダヤが酷すぎてちょっと引いた。あと指輪を奪い取って行って旦那をこれでもかとなじる女って怖い。

映画としては文句なし。アル・パチーノのシャイロック。ダンディなアントーニオ。 見た顔だと思ったらジェレミ・アイアンズって奇蹟がくれた数式のハーディ教授だったのね。テレビシリーズのエリザベスも見たわ。
再現の正確性は知らんが、服装やら当時の文化を知るにも興味深い。

それだけに原作の黒さが際立って、えげつない作品だと感じる。もっとこう、シャイロックがガチガチの悪人に書かれてればマシだったんだろうか。正当な主張を言葉巧みに交わす裁判というだけならいいんだが、根本的なユダヤ人差別に、クリスチャンの慈悲と言いつつ結局財産は取られるし、まるで喉元刃をつきつけて改宗を迫るオチ付き。アル・パチーノがうまいから、同情心が湧くんかしら?でもそれならむしろ嫌われ役を徹底しなきゃいけないよね。
映画の感想じゃなくなって来てるんでこの辺で。
daril

darilの感想・評価

3.5
契約をしたから肉を1ポンドとっていい、しかし契約自体妥当ではないので契約は成り立たなかった。このように"法的安定性"と"具体的妥当性"が混在していた。現代はユダヤ人主観が多いのに対し、シェイクスピアはキリスト中心の価値観であると感じた。
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