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華氏451
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『華氏451』に投稿された感想・評価

継
4.0
書物の所有, 及び読書が禁じられた架空の世界。

本作は「耐火技術の進歩により火災が起こらなくなった」という設定ありきの物語, なんだけれど
映画の日本語字幕で “消防士” と訳される主人公の職業=Firemanは, 原作(新訳版)では “昇火士” と訳されています。
「消火🧯」の需要を失ったFiremanの職務が真逆なものになってしまった皮肉を,「ショウカ」の読みもそのままに意味を反転して「昇火🔥」の漢字を当てた, とても的を射た訳なワケでシャレたアイデアだなぁと(^o^)🎯。

原作は1953年に出版されたレイ・ブラッドベリの古典SF。
本作は著者の同意を得て1966年にトリュフォーが映画化したもので
タイトルは紙が引火し燃え始める温度を意味します。


主人公モンターグは昇進を間近に控えた昇火士。
違法に隠匿されていた書物を押収しては “昇火器ww” の放つ炎🔥で焼き尽くすという任務に誇りを感じていますが,
現代のスマホ中毒を思わすほどテレビに依存した生活を送る妻リンダとの暮らしは空虚そのもので, 昇進の話をしてもテレビから目を離さず「スクリーンがもう1台買える?」と関心はテレビの事ばかりの彼女とは溝が生じています。。。📺

「読むことを禁じた世界」を描く本作は, 普通は画面に表示されてコチラが読むこととなるタイトルやスタッフ・キャストの表記を無くして(字幕設定がONなら表示されますが), 代わりに音声ナレーションで紹介するという奇抜な手段で世界観を演出。モンターグが見る漫画も絵だけで台詞💬が一切無いとゆー徹底ぶり(^o^;オモシロイノソレ?。

ーやがて, ある強烈な光景を目の当たりにしたモンターグは, 法を犯してまで人を惹きつける書物とは一体何なのか?と疑問を抱き, 昇火の現場から密かに本を持ち帰ってリンダの寝静まった夜更けに一人, 読み始めます。。📕

利便性の高い電気製品が次々と家庭へ進出〜浸透し, ライフスタイルが大きく変化した時代の作品です。
原作者ブラッドベリは, テレビ📺の登場〜その視聴によって余暇としての読書の時間が削られていくさまに危機感を抱き, その行く末に待っているかもしれない未来社会への危惧を描いて警鐘を鳴らしていきます。

本が禁止されたその表向きな理由は, “不必要なウソで有害な情報に溢れていて社会平和の障害になる” からなんだけれど,
従順な市民を混乱させぬよう密告が奨励されるという‥, 何か何処かで聞いたようなww体制の, 表面上は統制の効いた平和を取り繕った社会が築かれるのですが,
その内実は, テレビから流される自らに耳触りの良い情報ばかりを浴びる様に見続けるリンダに象徴される, 思考力と記憶力を失った人々がもはや権力の強制ではなく自ら進んで人間性を放棄し, 無意識の内に飼い慣らされていく悲惨な姿。この様子が恐ろしく上手く描かれていきます。

ーかたや読書を続けるモンターグは, 綴られる言葉の羅列の流れるようなその文章を読み説いては,インスピレーションを掻き立てられていく読書の素晴らしさ・豊かさを知ってしまい,
テレビに依存するあまり彼との出逢いすら忘れてしまった妻よりも本へ, より「人の温もり」を感じるように変わっていきます。。📚

トリュフォーが撮った本作は, 原作に寄りながらも主要な人物や終盤に僅か一文で表される戦争の勃発〜終焉をバッサリcutするなど, 映画化に当たり文脈を見直し再構築を図った形跡が見受けられるものですが,

焚書により書物が次々と燃やされ, 印刷された文章が見る見る内に火に侵されて真黒な灰と化してゆくさまは頁(ページ)がその身をよじって苦しむようでもあり(因みに撮影はニコラス・ローグ),「本は生き物よ」という中盤の台詞をいみじくも伏線として回収するもので,

文章として読ませてその情景を想起させる‥ その豊かな思索の旅は素晴らしいけれど, 時にはダイレクトに視覚に訴える映像の方がより心に響く事例があると, 云わんとしているようにも思えました。


原作既読な方なら “此処で終わるのか…” と感じるに違いない, 唖然とするクライマックスが待ち受ける本作。
トリュフォーに善意に解釈するとするならば, 原作がたった一文で表現した(当時からは)未来の核の時代の戦争の “1click” だけで呆気なく世界が滅びてしまうその前に,

“出来る事がある”

と, 言いたかったのかもしれません。
4.0
トリュフォー監督を楽しみながら少し追っかけます💨

これは私が苦手なSFとなっているから恐る恐る観始めたけど...なんか面白かった😁

レイ・ブラッドベリの有名なSF小説『華氏451度』が原作。
その意味は本の素材であり、紙が燃え始める温度(華氏451度≒摂氏233度)を意味している。


トリュフォー監督は読書好きらしく、書物への愛に満ちている作品になっていた。
そして、なんとトリュフォーは、「『宇宙もの』🛸の機械やロボットが出てくるものには生理的な嫌悪感をおぼえる」と公言しているんだそうで(いぇ〜い✌️私と一緒じゃん💞)その為、近未来の雰囲気はあるけれど、あくまでもヒューマンドラマとして成り立っていたからとても観やすかった☺️
よって、ガチなSF🛸ファンはダメかも知れない😅


本が法律で禁止された近未来社会。
主人公モンターグは消防士。本を隠している家へ消防車(隊員が全員突っ立って乗る赤い台車のような変な車)に乗り出向き、本を集めて放火して燃やす。
しかし、本への愛を持ち続ける人々と知り合って次第に変わっていく物語。

原作者は「TV社会への警告」を込めて描いたようですが、消防隊長の台詞には文学界への皮肉が込められているようにも思えました。

1966年の近未来なので、今より全然昔の設定なのかも知れない。
映画のために作ったモノレールや、レトロな当時の服飾・髪型・モダンな建築デザインはなかなか素敵でした✨

珍妙な感じがあり、クスッと微笑みながら観れました。私は好き💕
3.6
#1163
1966年 イギリス🇬🇧/フランス🇫🇷映画
トリュフォー 7/22
原作はレイ・ブラッドベリによって1953年に書かれたSF小説。
2018年に監督ラミン・バーラニ.主演マイケル・B・ジョーダンでリメイクされている。

1966制作だけあって、画面はチャチー。消防自動車、消防士の服装、帽子、電話どれもこれもチャチー。
ところが焚書がテーマのこのストーリーは結構面白いし、考えさせられる。

近未来。
本を持つことは禁止、本を持つ者は反社会分子として取り締まられていた。この犯罪者を取り締まり、本を焼くのは消防署の任務になっている。
主人公モンターグ(オスカー・ウェルナー)は禁止されている書物の捜索と焼却にあたる有能な消防士。しかしクラリス(ジュリー・クリスティ)という女性と知り合った事から本について興味を持ち始める。
やがて読書の虜となった彼の前には妻リンダ(ジュリー・クリスティ二役)の裏切りと同僚の追跡が待っていた......。
ラストで描かれる集団の人々の名前はなんのことだろうと思わせるが、なるほどそういうことかと納得する。

本を燃やす行為、それを真面目にやっている消防士がすごく滑稽に見えるが、次第にテレビによる思想の統制やその思想に操られて密告が日常化している社会が笑ってはいられない状況であることがわかってくる。

焼かれる本はおそらくトリュフォーの好みの本なのだろう。燃えて行く本の姿は、自然が作る一発勝負の撮影だったはずだが、どの本も上手く撮れていると変なところで感心した。特に「ダリ」の本はページを風がめくらながら焼かれて行くが、それが本当にうまく撮られている。どんな本が取り上げられているか、本好きにはちょっと興味のあるシーンかもしれない。

因みに私がつい最近観た「マイブックショップ」は、ナレーションや取り上げられている本などこの映画が色濃く反映されているらしい。
そういえば、マイブックショップで重要な役割を示す「ロリータ」が焼かれる本の中にあった。

わからないのは、ジュディー・クリスティのクラリスとリンダの二役。似ているという設定か、何か絡んでくるのだろうと普通は思うが、結局似ているというだけで、何も関わらない。拍子抜けの不思議な二役だった。

焚書とは、書物の焼却による儀式としての破壊を指す。通常、焚書は公の場で実行され、検閲の要素を示し、資料に対する文化的、宗教的、または政治的な反発から始まる。焚書には長く暗い歴史がある。 私達がよく知っているのが、焚書坑儒だ。これは昔の中国、紀元前213年ごろ秦の始皇帝が行っている。最も有名な焚書は、19世紀ドイツに前例のある1933年5月10日のナチス政権による焚書だ。
この映画の消防士はどこかナチを連想させる。

2023.05.04視聴197

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