アルファヴィルの作品情報・感想・評価

「アルファヴィル」に投稿された感想・評価

やっぱりアンナ・カリーナの相手はベルモンドじゃね?ってなった。
Miho

Mihoの感想・評価

3.7
α60というコンピュータに支配された完全階級制都市。感情は罪、なぜ?と問いかけるのも罪、非論理的行動も罪。論理的思考にそぐわない一切合切を抹殺し適応する人間だけを残す徹底っぷり。
パリの街そのままで撮影してるのにここがアルファヴィルという都市ですと言われたらそうにしか見えない無機質さが良い。
詩的表現の多さとα60のノイズ混じりの音声にひたすら眠気を誘われるけど、ディストピア設定はやっぱり好き。
元気ですありがとうどうぞ笑笑

このレビューはネタバレを含みます

論理的に生きる都市 アルファヴィル(α都市)、非論理的な行動をした者は処刑される様子(祭典)を論理的に生きる人々が見物する 辞書からは毎日少しずつ感覚的な言葉が消え、それを補うように『論理的』が増えていく
アルファヴィルの核である、α60の死により、人々は正しさがわからなくなりまっすぐ歩けない状態 「人々はみんな死んだの?」「まだだ。アルファヴィルはこれからどんどん良い都市へと変わっていくだろう」
アルファヴィルを抜け出したナターシャ「今の自分が思っていること、知らない言葉だわ」「それを自分で見つけることで君は変わる」「あなたを、愛しています、」
なんとなく今度は、ブラックチョコを食べながら観たい
1965年作品。DVDにて鑑賞。

ゴダールによるなんちゃってSF。
セットや特撮を一切使わず、ほぼほぼオールロケで「未来の都市」を描ききった作品。

どちらかというと映画制作に興味がある人向けの映画で、いかに予算を節約し、そこそこの映画をでっち上げるのかという点から、Bムービーとして再定義されるべき映画だ。

ちなみに、ストーリーや世界観、キャラクター設定に特筆すべき点は全くなく、いわゆるディストピアSFの典型といってもいい陳腐さだ。

最近の作品でも、若い俳優を多数起用したシリーズもののSF作品群は、ほとんどこの映画のパターンを踏襲していると言えるだろう。

私個人の感想としては、当時離婚するのなんのという関係にあったアンナ・カリーナをヒロインに起用し 、主人公の探偵?が、感情を禁じられた世界で、「愛」という言葉(と感情)を彼女に教えるという男性原理主義には、正直ついていけなかったが、フィルムノワール的な画面展開と、オーソン・ウェルズ的とも、悪夢的とも言える描写が魅力的で、アンナ・カリーナの荒み具合と付けまつ毛には辟易したが、全体に楽しめる作品ではあった。

色々な映画に影響を与えた映画なので、そろそろ誰かがリメイクしてもおかしくないと思う。
すー

すーの感想・評価

3.0
なんとも不思議なSF映画。最後にナターシャが「愛」を思い出すのが印象的なシーン。近未来風の風景が無機質で変な感じだったし、アルファ60の声も気持ち悪かった。無機質な映像に詩的で哲学チック世界観にちょっと疲れてしまったが意欲的は作品だなと思う。
tonemuff

tonemuffの感想・評価

3.9
ジョージオーウェルの1984とヌーベルバーグが合わさった様な映画。
しゃび

しゃびの感想・評価

4.0
ゴダール的ディストピア映画。
感情や言葉、思想を奪われた管理社会アルファヴィルを舞台に、シークレットエージェントのレミーコーションが愛を振りかざす。

設定はありふれている。
要は『時計仕掛けのオレンジ』のルドヴィコ療法のようなものだ。
だが、作者はゴダールである。ゴダールがただのありふれた映画を撮る訳がない。

まずもって、SF映画の設定を使っておきながら、全編パリのロケで撮られている。外の街並みは普通にパリの街並みであり、ホテルはパリのグランドホテルである。でも、それがパリではなくα都市だと言われて納得させられる映像に仕上がっている。
そして、α60のボイスオーバーの音声。一度聞くと、しばらく頭にこびりつく。あれを聞いているだけで自分までα60に色々なものを奪われそうな気すらしてくる。
有名な処刑台のシーンも圧巻そのもの。もうまともにシンクロは見られない。

こうして見るもののイメージはことごとく組み替えられていく。


ゴダールは映画史が築いた既存の映画文法も、それこそことごとく解体した最重要人物であるが、同時におそらくとても恥ずかしがり屋な映画監督でもあると思う。
例えばある部屋での一幕を撮る時、全体の空間→アップ(構図)→アップ(逆構図)のような意識誘導的なショットなど恥ずかしくて使えない。
だからといって、ジム・ジャームッシュのようにクローズアップ自体を避けたり、相米慎二のように遥か遠くからの長回しにこだわる訳でもない。
ゴダールの場合、ゾッとするほど唐突にアップを出現させるのである。そこには意識誘導もサスペンス効果も何もない。単なるクローズアップである。
多くの映画ファンが、このようなゴダール独特のひねくれた映画作法の数々の虜に、いつの間にかさせられている。ただ、影響力が強すぎて後の映画監督がこれをやると、見透かされて恥ずかしい思いをするのもまた事実である。

結局今回もゴダールに踊らされるのだ。こんなにも叙情を廃した映画にも関わらず多いに涙させられるのだ。


ネタバレ含む↓

「ナターシャとは過去の名前だ。」
「でも人生には現在しかないわ。過去に生きる人も、未来に生きる人もいない。」

この社会では、過去も未来も奪われている(未来はα60が演算を行うことで「安全」が担保されている)。

レミーコーションはしつこいくらいに写真を撮る。それも急に。でも撮られた人間は誰も嫌な顔をしない。不思議な表情を浮かべる程度である。
写真は撮った瞬間に過去の記録となる。
過去を奪われた人々にとって、写真を撮られる行為はピンとこないのだろう。

一方で映画もまた過去を記録する装置である。
過去を記録する映画という装置の中で、過去を記録する写真を撮るという多重構造を、過去を失ったα都市を舞台に行うという仕掛けも大変興味深い。
とと

ととの感想・評価

3.8
不協和音、低音ボイス、白黒の哲学SF。

よく分からなくて3日間に分けて観たが、余計分からなくて登場人物と背景を書き起こしをして観る手法をとると再見は一瞬だったくらい面白かった。

ゴダール作品は実は初めてで、世界観とか作風とかわからなかったけど、凄いことだけは分かった。

宇宙やそれに伴うクリーチャーなどは一切出て来ず、SF的会話を主とした、心や愛をテーマにした作品。

感情を持つことが罪であり、処刑の対象になるのだが、処刑シーンは衝撃的だった。

人工知能のα60にツボった。

ロスト・エモーションの設定はここからきているのかな。

ゴダールの他の作品も気になる。
mtmt

mtmtの感想・評価

3.5
α60というコンピューターに管理された階級的集団社会都市アルファヴィルを描いたディストピア映画。ゴダール監督としては異色なSF作品。全てパリでのロケだが、考え抜かれた映像により見事に無機質なディストピア社会が展開される。特にライトの使い方が秀逸。プロットは若干説明的に冗長。また監督らしくロマンス面が多目。
Ricola

Ricolaの感想・評価

3.7
ゴダールが手がけた実験的な近未来SF映画。

退廃的で不気味な町、アルファヴィル。全て実際のパリ市街が撮影に使われたのだという。

暗い部屋の中を懐中電灯を持った人間が歩いているだけなのに、不思議な空間に感じるのがすごい。

ビルのたくさんの窓からもれる光。そんななんの変哲もない光景のはずなのに、斬新で見たことのないもののように感じる。

内容云々で語るのはあまりにナンセンスだと思う(ゴダールの映画にはよくあることだと思うが)。

相変わらずアンナ・カリーナの美貌が映画に華を添えていた。

あと気になったのが、ホテルで朝食を運んできた男の人、ジャン・ピエール=レオに似てると思ったのだけど本人だろうか?顔がはっきり映らなかったから確信が持てない…。
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