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おかえり
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『おかえり』に投稿された感想・評価

菩薩
4.6
小栗康平『死の棘』、諏訪敦彦『2/デュオ』&『M/OTHER』、そしてカサヴェテス『こわれゆく女』と同等の傑作。

男はいつも 待たせるだけで
女はいつも 待ちくたびれて…

と俺の脳内で松山千春がこだましていたが、これは「恋」では無く「愛」の映画。家庭という「虫籠」に閉じ込められた妻の孤独、苦悩、逃避、そして崩壊(この頃はまだ精神分裂病か)。20年以上の時を経ても未だ変わらぬこの国の現状、男性社会と言う籠に閉じ込められた女性はこれを観て何を思うのだろう、そんな思いを無視して良いものか(虫籠とかけて…ない)。ローアングルと長回しが臨場感と息苦しさを与え、寒色から暖色への変化が観るものに希望を与える、木枯らしは潮騒へと変わり、やっと夫は妻との約束を守る事に成功する。社会を、そして家庭を虫籠にしない為に、20年経った今でもこの作品が訴えかけるメッセージは強い。この息苦しさが現実の物になる前に、彼女達の呼吸を確保する必要がある。この映画はいつまでもそんな社会の監視役として、「大丈夫」に真の意味を取り戻す為に見回りを続けるであろう。「ただいま」は男性の為に用意された言葉では無いし、もちろん「おかえり」は女性の為に用意された言葉では無い、今日は妻が帰って来たら、ありったけの「おかえり」と共に強い抱擁を、なんて思った矢先「だから妻いないだろ!」ともう一人の俺が全力でツッコミを入れて来た、俺もちょっと…見回りと称して現実逃避して来ます…。

心は体より脆い、体の傷は一人で癒せても、心の傷が完治する事は無い、そんな事実に気づくのは、壊してからでは遅いのだ。
sonozy
4.0
篠崎誠監督の劇場用映画デビュー作。

自宅でテープの書き起こしの仕事をしている百合子(上村美穂)と、夫・塾講師の孝(寺島進)の物語。

「行ってくる」「行ってらっしゃい」「ただいま」「おかえり」
ささやかな二人のおだやかな生活に見えるが、百合子は窓から外をじっと見つめていたり、早朝からちょっと出かけたり、仕事も遅れ催促の留守電が入ったり・・徐々におかしな言動が増えていく。

「出かけるのは、組織に狙われているから見回りのため」…などと話し出す百合子は被害妄想に囚われているようで、統合失調症の疑いを感じ始める夫。

心を病んでいく妻と、その原因にはたどり着けていなそうな夫は寄り添うことで修復しようとする…

百合子が持ち帰ったお守り(小さな箱)。
彼女が眺める自身の過去のアルバム。
「たまにはどうでもいいことも話したいの!」という百合子。

今度、時間が出来たら海を見に行こう。
孝の約束は果たせるのか。。

ローアングルの多用による独特の心理効果。
海(波)の音だけが聞こえるエンドロールも沁みます。

ベルリン国際映画祭: 最優秀新人監督賞
テサロニキ国際映画祭: 最優秀監督賞
モントリオール国際映画祭: 国際批評家連盟賞
ナント三大陸映画祭: 最優秀女優賞
ほか。
4.3
これはたしか中学生の頃、WOWOWで放送された「J-MOVIE WARS」(監修は石井岳龍)シリーズの中の一本として観た記憶がある。

監督は篠崎誠。主演は寺島進と上村美穂。日本版『こわれゆく女』とも言えるサイコスリラー風味の夫婦映画の佳作。精神を崩壊した妻、上村美穂の完全にイッちゃった眼差しが強烈なインパクトを放つ。彼女はオウム真理教やネトウヨ/陰謀論にハマるタイプの人を演じさせると実に上手い。

そんな妻をどうにか支える寺島進の名演技も忘れられない。彼の人間味溢れる演技は常連の北野武作品以上に味わい豊かなものがある。

篠崎監督はあの黒沢清の盟友だが、いまいち知名度が低いのでどちらかと言えば批評家タイプの人なんだと思う。現在は映画美学校の講師を務めてらっしゃる。商業デビュー作である本作があまりに上出来だったので、それ以降長続きしなかったんが残念。

日本映画らしい深い情念とドロドロした狂気が印象に残る極めてヘビーな作品。出来ればもう一回観たい…。

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