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今、僕は
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目次

『今、僕は』に投稿された感想・評価

No.2763

とてもよかった。

淡々と、悟と、その周辺を追って行ったら、最後こうなりました、というだけ。だからこそ、迫力がある。

ラストがああなったのは、この映画の中では、「たまたま」なのかもしれない。

もっと悲惨なことになっていたかもしれないし、逆にもっとハッピーエンドになっていたかもしれない。

フィクションだから、終わりがきちんと決まっているはずなのに、なぜかエンディングが偶然こうなった、という風に見えるところが不思議であり、凄い所でもある。

竹馬靖具(ちくま・やすとも)監督の監督デビュー作だが、覚えておきたい名前である。

75/77
https://www.uplink.co.jp/cloud/features/2311/
Osamu
3.5
去年は、観たい映画を出来るだけ多く観られるように緻密な計画を立てるのが楽しくて、その計画どおりにひたすら観ました。でも、計画にこだわり過ぎて失敗もしてまして、今年は次の2つを大事にしたいと正月休みに考えました。

1つ目は、気分が乗らない時には観ない、ということ。映画を観るには、やはり感性が大切だと思います。体調が悪かったり、気分がイマイチだったりするのに無理して観ても楽しめないということが分かりました。できれば体調万全で「どうしても観たいっ」くらいの状態で観たいものです。

2つ目は、仕事や家族を置き去りにしない、ということ。仕事や家族があってこそ好きな映画を観られる、ということを肝に銘じたいと思います。去年は映画を優先して仕事や家族を放って観に行って後でひどい目に合いました。

で、今日は1つ目はバッチリOK、でも2つ目はNGという状態でこの映画を観に行きました。つまり、どうしてもどうしても観たくて、休日夜の家族団欒の時間を抜け出して観に行ったのです。

前置きが長くなりましたが、映画の感想です。

ニートの心の揺れを見つめる映画。

生きる目的も持たず、生きるための糧も産み出さない二十歳の青年の物語。

本日公開『蜃気楼の舟』の竹馬靖具さんの監督デビュー作。公開当時「日本のダルデンヌ」と評判になったと聞いて、ダルデンヌ兄弟好きとしては観ないわけにはいかないということで、1回だけの特別上映に行ったわけです。

確かにダルデンヌっぽいです。左右上下に振られる長回しの手持ちカメラが、社会から半分はみ出している主人公の生活のルーティンを重ねて写します。

でも、ダルデンヌ作品のような優しさや鋭さは感じませんでした。ただ見つめただけで僕は終わってしまいました。

ダルデンヌ兄弟を意識しながら観てしまったのが失敗だったんだと思います。これは別物として観るべきです。

ニートの心の揺れは生々しく描かれています。他を受け入れられない気持ちはよく分かるので、そこは自分自身のことのように思いました。でも、切ないほどではなかったかな。

ということで、観たい気持ちを募らせ、家族に嫌な顔をされながら観に行きましたが、それ程でもなかった、というのが正直な感想です。

こんなこともあるさ。
家族にはバツグンに面白かったと報告します。
KKMX
3.7
 ついにアップリンククラウドを利用し始めました。記念すべき一発目はダルデンヌ兄弟に影響を受けて作られたという本作を選びました。やはりダルデニストとしてはチェキせざるを得ません。しかも、フェイバリット作『息子のまなざし』の影響を強く受けているとのエピソードを知れば尚更です。

 さて、本作は確かにダルデンヌ・マナーの作品でした。これだけダルデンヌ兄弟の作風に似せて作られた作品は珍しい。例えば二ノ宮隆太郎なんかも影響受けてますが、コピーではないです。正直本作はもろにコピー風でした。ハンディでバックショット多用、割とカット数が多くスピーディーな展開、社会の底辺を切り取る語り口…完コピを目指しているかのような雰囲気でした。ちょっと似せすぎています。

 テーマも内容もシリアスでダルデンヌっぽくはありますが、もちろん本家には及ばず。及んだら大変な大事件なのでまぁこんなもんかな、と。
 ちなみにこれを撮ったときの竹馬監督は23歳くらいだったそう。23でこの完成度は驚異ですが、一方でその若さでこのような地味な作風に惹かれるというのが、竹馬監督の業の深さを物語ってます。実際、本作から10年以上経ちますが、竹馬監督はどマイナーのまま。さもありなんという感じです。ポップさゼロで勝負するのは、本当に厳しいです。ダルデンズだって近年は割とポップになってますしね。


 20歳のひきこもり青年・サトルはシングルマザーの母親と暮らしています。つまんなそうにゲームで時間を潰す姿はなかなかに説得力があります。母親に小言を言われると「うるせぇ!」とキレる姿もリアル。
 そんなサトルの家に、ある日突然フジサワさんという青年がやってきてサトルを仕事に連れ出します。このフジサワさんが死ぬほどお節介で、親切で優しい感じなのですが押し売り感が凄まじく、サトルの気持ちを1ミリも読めません。そんなこんなでサトルはフジサワさんのお節介を断りきれずワイン工場で働き始めますが…というストーリー。


 正直、ダルデンズのまんまコピーという作風は、俺がダルデンヌ兄弟好きすぎるためシャクに触りますが、なかなかのガーエーで結構引き込まれました。序盤は気まずいコメディでかなり笑いましたが、後半はかなりハードな展開が待っていて、目を離せなくなりました。23歳でこれはスゴい、シャクに触るけど。
 後半、悲劇的な事件の後のサトルの描写は息がつまるほどリアルで、彼のどうにもならない絶望感がビンビンに伝わりした。後半になるにつれ、セリフに頼らないサトルの心象描写が冴えに冴えてきます。

 終盤については、『息子のまなざし』以上に『ロゼッタ』を連想。ひきこもりのサトルと仕事に執着するロゼッタはある意味真逆ですが、未来に希望を持てないのは同じです。終盤に固唾を呑む感覚も、まさにダルデンヌ兄弟でした。終わり方もダルデンズ。解釈は観客にまかせるダルデンヌ・エンドでした。
 あと、本作にはエンディングテーマがありました。ダルデンズといえば凄いラストからの無音エンディングというコンボが熱いのです。ここまでコピったのに一番ポップな旨みがあるところをコピらないのはどうかと思いました。


 しかし…全体的に何かが足りないと感じました。おそらく深層の関係性を見つめていないように思われます。フジサワさんが相手の気持ちを読めないので、人と人との相互関係の中で生まれるマジックが生まれていないように思えたのです。状況はシビアだが、心の動きが軽いような気がしてなりませんでした。
 『イゴールの約束』のイゴールとアシタ、『息子のまなざし』のオリヴィエとフランシス、『ある子供』のブリュノと嫁さん、『ロゼッタ』のロゼッタとある人物…彼らとは決定的に何かが違う。
 フジサワとサトルの関係は状況では『ロゼッタ』『イゴールの約束』と近いです。しかし、「ロゼッタ』ではある人物のロゼッタに対する苦悩が描かれていたし、『イゴールの約束』ではアシタとの関係性はひとりよがりながらも、イゴール自身の良心に基づく決断が描かれていました。

 しかし、フジサワは甲斐甲斐しくサトルに尽くしますが、サトルの気持ちを考えることができませんでした。サトルを物理的に救うことはできても、それでは彼の精神的な変化に寄り添うことができません。
 また、お節介は押しつけなので、ある意味気持ちのベクトルは自分に向いています。フジサワは弟を突如亡くす悲劇に見舞われました。サトルに弟を重ねて世話をするのは、究極的には自己満です。

 フジサワは基本的にはサトルを傷つけ続けているので、その構造が続く以上、本当の希望エンドを描くことは難しいのでは?フジサワの転換が描かれれば可能性はあったし、そもそもフジサワをコメディリリーフ的なキャラにせずにサトルの気持ちを想像しながら苦悩するキャラであれば、希望に至ることができたかもしれない。『ロゼッタ』のエンドのさりげなさも、そばにいる人の苦悩がらあるからこそ。何かを超える勇気があったからこそだと思いました。
 ラストも悪くはないのですが、やはり本家のような希望は感じませんでした。確かにフジサワの行為はエモく、お節介の域を超えたようにも感じ、胸に迫るものはありました。しかし、果たしてエンディングの後、フジサワはサトルに対してこれまでと違う接し方をするだろうか?


 やはり、あまりにもダルデンヌ兄弟作品に似せすぎているのがちょっとね…ここまでコピるとどうしても本家と比べてしまう。そして、かなり素晴らしいプロットでありながら、どうしても綻びに目が行ってしまいます。
 正直言って、隆太郎レベルの取り入れならば、俺は本作をかなり評価したと思います。ダルデンズコピーでなければ、フジサワの面白さはむしろ好意的です。ラストもムムム…と複雑な気持ちになり、このようなやるせない生き方にも思いを馳せて、最終的には4.2くらいつけたでしょう。話し自体は大好きだし、繊細な描写はかなり光るものがありました。俺の批判はあくまでもその手法にあり、本質はむしろ好きです。

 なので、竹馬監督の2作目以降に期待したいと思います。

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