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カメレオンマン
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『カメレオンマン』に投稿された感想・評価

Funazo

Funazoの感想・評価

2.5
周囲の環境に応じて人種や体型も変えてしまう”カメレオンマン”の設定がものすごいユニークではあったものの、思っていた以上にシュールな世界観すぎて、もっとわかりやすいコメディ要素があってもよかったのではないかと感じた。
〈/自分の色を失くした男/〉

【Plot Summary】
人と話を合わせるのが僕の特技だ。
『白鯨』は読んでないけど話を合わせる為に読んだと言う。
医者じゃないけど話を合わせる為に医者になる。
黒人じゃないけど話を合わせる為に黒人になる。
上流階級の生まれじゃないけど話を合わせる為に貴族になる。
音楽は出来ないけど話を合わせる為にミュージシャンになる。
哲学者じゃないけど話を合わせる為に哲学者になる。
太ってないけど話を合わせる為に太る。
話を合わせる為に。
皆に馴染む為に。
そうしていくうちに、
───僕は《ぼく》を見失った。

【Review】
初ウディ・アレン!!!!
って言おうとしたけど既に僕は「ブルージャスミン」を鑑賞していたなぁと思い出してギリギリで踏み止まり、でもまあレビューあげてないから良いかと開き直ってやっぱり言わせていただきます。
『初ウディ・アレン!!!!』
(↑ただただ言いたかっただけ)
授業での鑑賞です。
今作は僕の好物、モキュメンタリー(ノンフィクションを装ったフィクション)でした( ´▽`)。
モキュメンタリーといえばPOVというイメージを持っていたのですが、今作は『第9地区』のようなテレビ番組っぽい作りになってましたね。(雰囲気は180度違いますが、笑)
先生が『未だにどうやって撮ったのか分からない箇所がある』と紹介するだけあって、凄く楽しくて壮大な映画でした。。
...話を合わせる為に自分を変えるって、実はみんな経験してることなんじゃないかなと、観終えて思いましたね。
《ある漫画》が流行っていたら話を合わせる為に自分もその漫画を読み、《ある音楽》が流行っていたら話を合わせる為に自分もその曲を聴く。
《ジェイボード》が流行れば買ってもらい、《ポケモンGO》が流行ればインストールし...と、僕らの行動は結局他人と話を合わせる為に行われているのではないでしょうか。
もっと自分の意思を尊重・優先していただくためにも、今作は様々な方に観てもらいたいです。。

【digression】
と言いながら僕もハンドスピナーの流行に乗ってしまった人間なので人のことを言える立場ではないんですけどね、笑。
(まあ...ガチャガチャ(200円)なんですがね ^_^; )
安物の割によく回るので気に入ってます(°▽°)
(1000円越えのハンドスピナーとか...手が出せねぇ〜)
滝和也

滝和也の感想・評価

4.0
個人の自由を重んじる
アメリカ。だがその
社会に生きる少数派
ユダヤ人の系譜
を受け継ぐ
ウディ・アレンの
個性と才覚が爆発した
傑作。

その作品は個を持たない、
全てに同調してしまう男
の物語である皮肉が
彼の才覚の素晴らしさを
物語る…。

「カメレオンマン」

フェイクドキュメンタリー、モキュメンタリーのスタイルを用いた傑作の一つであり、ウディ・アレン主演・脚本・監督の代表作ですね。彼自身のアイデンティティを最も反映した作品と言っても良いでしょう。

1920年代に存在したぜリグと呼ばれた男を当時の記録、ニュース映像を交え、関係者、ナレーションが語ると言うドキュメンタリースタイル。ゼリグはその生い立ちから、周りと同調し、精神、姿形すら変わってしまう病を持ち、それを治そうとする医師と彼が起こす奇跡を描いています。

ウディ・アレンはユダヤ人としてユダヤ人ジョークでエンタメ界に登場した方であり、それを背景としており、人の内面を皮肉った作風が持ち味。それが最も出ている作品です。

アメリカは個人の自由と尊厳を守る国であるとしながらも実際はかなり厳しい国ですよね。ユダヤ人であるウディも流浪の民である民族、金に汚い異教徒のイメージによる差別的なものは受けてきているでしょう。ユダヤ人であるアイデンティティを隠し、他者に迎合せざる得なかった事はあるはず。それを象徴するキャラが他者に愛される為に、変身するぜリグであると言うのは言うまでもありません。

また彼はそこを逆手に取り、大衆に迎合しながら、台頭した人物であり、ぜリグが大衆に人気を得ていく部分も自分への投影であり、冷めた彼の視点、アイロニーを感じますね。

ゼリグに象徴される個としての消失は大多数の場合、大衆と言われる顔のない集団へ変貌し、彼らから人気を得たぜリグの人生を翻弄していくのもまた皮肉。そして顔のない集団、大衆として最も恐ろしい存在すら描き出します。

ユダヤ人へのタブーであるナチス登場。個を失った象徴である全体主義、ナチスがユダヤ人作家ウディ・アレンの作品で登場してしまう最大の皮肉。またそこに受け入れられてしまうと言う…。ヒトラーも記録映像として登場しちゃいますからね…。

この皮肉に彩られた作品はモノクロ作品で徹底したモキュメンタリーとして素晴らしい技術に支えられてます。CGのない時代に記録映像にしか見えない中に何の違和感もなく存在するぜリグ。ラスト近くのナチス大会のシーンは美味すぎる。特撮合成の完成度が素晴らしいんですね。またモノクロの傷んだフィルムに見える技術や編集力が高すぎる。80年代初頭でCGはないですからね。その総合的な技術がホントに素晴らしい。

ヒロインの医師にミア・ファロー。ほぼ止絵や、セリフなしの中、その存在感はやはり際立ちます。まさかあの設定がそうなるとはと言う部分もありますから。ダイアンの後を受けこの辺りからヒロインが続きます(^^)

ウディ・アレン特有のアイロニーやアイデンティティが最も表現された代表作です。三十年ぶりにみましたが、若い頃には苦手かなと感じなかった良さを今回は感じれました(^^) 是非見てほしい作品ですね。

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