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青春神話
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目次

青春神話の作品紹介

青春神話のあらすじ

夜の台北を舞台に、刹那的に生きる若者たちを描いた青春群像劇。街で見かけたリー・カンションを主人公の予備校生に起用し、映画史に残るコラボレーションの始まりとなった長編デビュー作。東京国際映画祭ヤングシネマ部門ブロンズ賞、トリノ映画祭最優秀新人監督賞を受賞。

青春神話の監督

ツァイ・ミンリャン

原題
青少年哪吒/Rebels of the Neon God
製作年
1992年
製作国
台湾
上映時間
106分

『青春神話』に投稿された感想・評価

台湾ツァイ・ミンリャン監督の長編デビュー作です。ここからリー・カンションとの長いコラボレーションがはじまります。鬱屈とした若者の青春群像劇。

舞台は台北。仲間と公衆電話の集金ボックスを壊したり、ゲームセンターの基盤を盗んで刹那的な生活をするアザー(チェン・チャオロン)、両親に無断で予備校を辞めて、返金された学費を使って当てどなくさまようシャオカン(リー・カンション)の二人が主人公です。シャオカンの父親はタクシー運転手。ある日、父親がシャオカンを連れて映画に行こうと誘います。その途中でアザーが乗るバイクと出会い、アザーにタクシーのサイドミラーが破られます。鬱屈とした焦燥感を共有する二人の邂逅、その行方は……という話です。

セリフが非常に少ない映画で、観客の想像に委ねている部分が大きいです。なぜ登場人物たちはそのような境遇にあるのか、彼らは何を求めているのか。特に鍵となるキャラクターがアザーの兄の恋人アクイ(ワン・ユーエン)です。アザーに徐々に惹かれていき、関係を結びます。その二人を追うシャオカン。アクイはアザーが満たしてくれない関係性を求めてテレクラも利用したりします。そして、シャオカンもテレクラに向かうのですが……。アクイが満たされないものをシャオカンは満たすことができるのか?それはわかりません。この映画の登場人物たちは誰一人として満たされていないのですから。なぜ、そんなことになったのか。

リー・カンションは「シャオカン」として繰り返しツァイ・ミンリャン監督作品に登場することとなります。まだ、「長回し」のような映像的な特徴は出ていないものの、「水漏れ」のような繰り返し登場するモチーフが既に登場します。
TS
3.8
【何も答えが出ない若者群像劇】81点
ーーーーーーーーーーーー
監督:ツァイ・ミンリャン
製作国:台湾
ジャンル:ドラマ
収録時間:106分
ーーーーーーーーーーーー
 これは中々最後まで世界観に集中できた作品でした。バブル期の台北を舞台に、落ちこぼれの若者たちの群像劇を描いた作品。何か結論がでるわけでなく、淡々と静かに若者達の行動が映されていくのですが、次何をするのだろうという興味にかられ、中々味わい深い映画であると思いました。ツァイ・ミンリャン監督の作品は初めてで、難解な作品が多いと聞きますが、この作風は結構好きなのでこれから定期的に見れたらと思います。

 出だしから面白そうだなと思わされます。不良少年であるアツーらは手慣れた手捌きで自動販売機のお金を押収していきます。しかし、だからといってそれ以上のことはせず、そこで盗んだ金をゲーセンで使用するというもの。一方、全く住む世界の違うもう1人の主人公シャオカンは、予備校に通いながらも将来の夢が定まっていなく、なんとかして予備校を辞めてその授業料を自分の懐におさめようとする人物です。両者住む世界が違うため、出逢うようで出逢わないのですが、共通点はどちらも落ちこぼれということでしょう。

 まず、このどうしようもない疲弊した若者達の世界観をよくあらわしているのが素晴らしいと思いました。洋画でも若者の群像劇の作品はたくさんありますが、やはりアジア圏となると国は違えど雰囲気は似ているため、我々はある種の生々しさを感じてしまいます。冒頭のゴキブリや、これでもかというくらい逆流する排水溝、壊れていて必ず4階で止まってしまうエレベーターなど、挙げればキリがありません。なんというか、とても良い暮らしとは思えない環境をこうも淡々と映されると、やはりやる気がなくなるといいますか、先に希望すら見出せないことはなんとなく感じ取れます。アツーはある日、兄の女でもあるアクイと出会い、彼女をバイクに乗せて街中を滑走します。その時、シャオカンの父が運転するタクシーともめてしまい、アツーはサイドミラーを割ってしまいます。これを見ていたシャオカンは、彼を目の敵としていくのです。

 シャオカンからすると、自分は予備校生という縛られた立場なのに、好き勝手できるアツーが羨ましかったのだと思われます。ただ、それが怒りに変わり、彼に復讐をしようとします。とは言ってもここがまた落ちこぼれ感満載であり、決してアツー自身に対して何かしようとはしません。小賢しいといえばそれまでですが、このあたりがやはり落ちこぼれている感じがすごいして、リアリティがあり面白かったです。そして、そこからアツーの反撃があるのかと思えばそうでもない。結局のところ何も解決していないのがまた味がありよかったです。

 これ以降、シャオカンを演じたリー・カンションがツァイ・ミンリャン監督の作品によく出てくるそうなので、また見ていきたいと思います。
Omizu
3.6
『愛情萬歳』などの鬼才ツァイ・ミンリャン監督の長編デビュー作。東京国際映画祭ヤングシネマ部門ブロンズ賞、金馬獎作曲賞などを受賞し注目を集めた。

このときからミンリャンはミンリャンしてるな。今のアート的な作品と比べるとちゃんと展開があって映画然としている。

しかし分かりやすい映画かというとそうではない。むしろかなり分かりづらい。二人の主人公がいて同時並行的に語っていくのだが、実に面倒くさい語り口。それがミンリャンなんだけど。

シャオカンはなぜあのような凶行をしたのだろうか。普通に考えれば「あの女の子が好きだったから」なんだけど違う気がする。女の子じゃなくてアツーが好きだったんじゃないかなと思った。直近の『日子』は同性愛を扱った作品だったし、そういう含みはありそう。

独特なテンポ感で語られる暗黒青春物語であり、紛れもないミンリャン印の作品である。人にお勧めはしないけどミンリャンをなんとなく追っている身としては興味深かった。

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