ある雨の夜、未亡人の掃除婦エミは近所の酒場で年下の移民労働者の男、アリに出会う。愛し合い、あっという間に結婚を決める彼らだったが、エミの子供たちや仕事仲間からは冷ややかな視線を向けられる。年齢や文化、肌の色、何もかもが異なる二人の愛の行方は。ダグラス・サーク監督作『天はすべて許し給う』(55)の物語を下敷きに、愛に起因する苦悩や残酷さを鮮やかに描き出した不朽の傑作。ベテラン女優、ブリギッテ・ミラとファスビンダーの愛人であったエル・ヘディ・ベン・サレム(本作の公開直前に事件を起こし服役、後に獄中で死亡。ファスビンダーの遺作『ケレル』は彼に捧げられている)による名演が圧倒的で、アキ・カウリスマキ監督らに影響を与えたとされる。第27回カンヌ国際映画祭国際批評家連盟賞。
ジョージア州の刑務所に勤めるハンクと息子・ソニー。黒人差別意識の強いハンクに対し、心優しいソニーは黒人死刑囚・ローレンスの死刑執行中に取り乱してしまう。ハンクはそんな息子の態度を厳しく叱責…
>>続きを読む7年おきに来る「太陰年」に、新月が13回巡る年が重なると、なす術もなく破滅する者が幾人も現れる―。エルヴィラは男性から女性へと性転換をした。男装して街を彷徨い、男娼を求めるエルヴィラの「性…
>>続きを読む© RAINER WERNER FASSBINDER FOUNDATION