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ファッションを創る男  カール・ラガーフェルド

『ファッションを創る男 カール・ラガーフェルド』に投稿された感想・評価

MASAYA
3.6
本作はカール・ラガーフェルドに密着したドキュメンタリー映画です。

彼が「クロム・ハーツ」コレクターとして有名なのは知っていましたが、まず冒頭の出掛ける前のアクセサリー選びのシーンが圧巻でした。それはもうおびただしい数のリングやアクセサリーが丁寧にケースに入れられているとかではなく、無造作に皿上の入れ物にぎっしり入っており、その入れ物がいくつかあるわけです。これぞ真のコレクターですね。調べてみたらどうやら歴代のCHのリングはすべて保有しているそうです。

何のためか分かりませんが、予備のブレスレットをポーチに入れるのと同時におもむろに一皿まるごとリングを流し込んだのにはさすがに目を丸くしてしまいました。

その次に僅かながらに写し出されるのが引き出しいっぱいに敷き詰められた、「白くて長い何か」。最初は何かわからず、厚紙?かとも思いましたが、あれは『Dior homme』のハイネックのつけ襟ですね。後になって理解しました。

なんと素晴らしオープニングでしょうか。

世間が抱く彼のイメージと言えるであろう「じゃらじゃらリングのコーデ」と「ハイネックのつけ襟」という要素をプライベートの面まで掘り下げ、カール・ラガーフェルドという人物を浮き彫りにしているこの構図には感動しました。
観た人をここまで惹き付けるオープニングにはなかなか出会うことができないでしょう。

中身もカールのインタビュー中心に進むのですが、なかなか聞き入ってしまうものばかりです。特に彼の様々なエピソードは面白味もあった楽しめました。

たとえば昔から乗り物に乗るとお腹が痛くなるといって、今でも幼い頃に乳母に縫ってもらったクッションを抱えるとかオチャメ過ぎませんか。

あと彼の口から自分が同性愛者であることを語るシーンがあるのですが、彼の恋愛観がなんとも印象的です。それと改めてデザイナーには同性愛者が多いなと感じました。

個人的に仕事場に貼ってあった「トイレを汚すものはシャネルにあらず」というポスターがツボでした。でもたしかにトイレをキレイに使えない人はよろしくないですよね。

本作ではそのようなちょっぴり愉快なシーンを挟みながらも、一貫して表現しているのはカールの定住や懐古主義を嫌い常に新しいものを求め続ける姿勢です。彼は留まることを知らないのではないか、そのような印象すら受けます。

デザイナーのドキュメンタリー映画で言えば『シャネル シャネル』のように事実を短く簡潔にまとめるもの、『Dior & I 』のようにコレクションまでを収めたものもあれば、『アルマーニ』や本作のように現役の生きてるデザイナーの素顔を追ったもの、これら3つに分けることができると思います。そして個人的には圧倒的に後者が好きです。

長年第一線でファッション界を牽引し"生きる伝説"の異名を持つカール・ラガーフェルドですが、そんな彼も今年で御年82歳。絶対的な存在として長くクリエイティブ・ディレクターの座に君臨してきたものの、さすがに世代交代が噂されています。20年来の友人でもあるエディ・スリマンが仮に「サンローラン」を退任することになった場合、カールが「シャネル」の後継者としてエディを指名する可能性もあるとか。。。
&y
3.8
【2013/12/4:シネマート新宿】仕事上勉強のため観たが、人生哲学的な面で勉強になった。過剰なコミュニケーションを日々強要されるわたしにとって「孤独は勝ち取るもの」という言葉は発見だった。と同時に、孤独を勝ち取るにはある種のコミュニケーション能力が必須であることも学んだけども。
つくづく、カール・ラガーフェルドは美しいひとだなと。美しいひとによって美しいものは創られるのであって、それを得ようとするならばやはりこちらも美しくなくてはね、と再確認。じゃあ、その「美しさ」とは?…その答えのひとつとしての、カールおじさまの哲学がつまってる。
彼は奇を衒わず、キチンとしてて、ビジネスパートナーをリスペクトし、でもチームの足を引っ張る人には容赦ない。それは彼の地に足のついた哲学があるから。アーティストでもクリエイターでもビジネスマンでも趣味人でもない、けどそのどれもが当てはまる。なんて魅力的な人!そして完璧主義者。
映画として。ドキュメンタリーを面白くしそうな要素(挫折、葛藤、成功など)をすでに全部やり終わってる人を撮るワケで、下手するとゴテゴテ無駄に色付けちゃいそうなのを抑えて抑えて、ひたすらドキュメンタリックに捉えてるのが良かった。
3.0
シャネルを再起させた服飾業界のカリスマ・デザイナーの大胆な人生観が歯切れ良く飛び出す。持ち上げ話多い周囲の人物評や専門的な話など殆どなく本人談で纏められているのもシャープでいい。

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