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シリア・モナムール
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『シリア・モナムール』に投稿された感想・評価

大規模な空爆のニュースがありました。化学兵器を使ったことが理由とされています。空爆では問題解決にならないことは、もう皆んな分かっているだろうに、、何も変わらない。シリアの普通の人々の事を思うと言葉がでません、、。

この映画は少し前に観たのですが、レビューが書けませんでした。フォロワーさんのシリアレビューに後押しされ、ようやく書きはじめました。

映画は2011年頃からの民主化運動とそれを弾圧した政府のやったことを、SNSに投稿された動画と、映画が製作された2015年頃にシリアに住むクルド人女性が、フランスに亡命した監督とSNSで知り合い映像のやりとりをし、それらの映像をまとめて作られています。

そう監督はカンヌに行ってシリアの現状を話たことで国に帰れなくなり、現地にはいません。
監督の代わりに映像を撮り続けた女性は、両親が殺され自分もいつ殺されるか分からないという状況の中で撮り続けます。その勇気には驚きと賞賛しかありません。監督との関係はSNSのみですが、強い信頼といろんな意味での愛を感じます。

監督は安全なフランスにいる。現状を訴えるには多くのリアルな映像が欲しい、でも彼女を危険にさらしている、、ジレンマが観ているこちらにも伝わります。それは遠くから悲惨な映像を観ているだけの私も同じ気持ちとなり苦しくなります。

自分自身も、大量の悲惨な映像を目にしながら、何も消化吸収できていないのです 汗。

この映画は1001の映像を繋げられています。有名な千夜一夜物語にかけたそうです。題名はフランスなので甘い感じですがアラン・レネの「ヒロシマ・モナムール」から来ています。時代も場所も違いますが、あまりにも大きな悲劇を抱えた場所です。監督がフランスで撮った映像で列車が走る時に「どですかでん、、」と言葉にします。黒澤明も学んでるんですね。そして、シリアの子供たちの笑顔を唯一見られるのが、チャップリンの映画(街の灯)を観ているとこです。

この映画の時代から何年かたち、状況はさらに複雑になっています。ISILが勢力を伸ばし、ロシア、イラン、アメリカ、イギリス、フランスなどが関与し、第何時世界大戦をあの小さな国の中でやってるようなものです。利害関係も複雑に絡み合って、糸口を見つけられなくなっています。すでにシリア国内ではとても解決出来ない課題である以上、大国がエゴを捨て、シリアの将来を考えて、千夜一夜物語ではないですが、粘り強く話を重ねていくしかないのではと思います。綺麗事に聞こえるかもしれませんが、綺麗事でないと、どうにもならないとこまで追い込まれていると思います。シリアも、この世界も、、。
Osamu

Osamuの感想・評価

4.2
シリア内戦の現場を映すアート・ドキュメンタリー。

詩情に乗って内戦の現実が映されます。男の独白と映像、男と女の言葉の交換と映像。

映像は現地でシリア人たちが撮ったもの。とんでもないことが行われています。でも特別なことではない、とも思うのです。

いろいろな映画の感想で何度も書きましたが、やはり思います。スクリーンに映されている狂った人間に、自分はなり得る、と。

これは遠い国で起きていることで、自分は安全地帯にいるから大丈夫、なんてことは言っていられない難しい状況に日本も置かれているような気がします。

政治のことは詳しくありませんが、世界で今起きている戦争やテロなどの悲劇を考えると、日本だけが何もなく安全で平和な生活が永遠に続くとは到底思えないのです。

そんな恐怖を感じたことがある方も無い方もこの映画を観てみてください。映されているのは私たちの未来の姿かもしれません。
undo

undoの感想・評価

4.0
彼らが望むこと。

2011年に始まり、今なお続くシリア騒乱。
その端緒となった民主化運動と弾圧の様子を克明に記録したドキュメンタリー。

オサーマ・モハンメド監督作品。
彼は、フランスに亡命したシリアの映画監督。
彼と、SNSで知り合ったクルド人女性、シマヴ。この2人の他に、シリアに生きる人々が撮影した多くの映像を組み合わせ、編集されることでこの映画は作られている。

人が持つ罪をすべて記録したかのような映像が冒頭から垂れ流される。
ただ自由を求める人々に対して加えられる非道な弾圧。尊厳を徹底的に奪う行為。無造作に転がる夥しい死体。これらはすべて現実。

オサーマとシマヴは共にシリアの現状を憂う2人だが、オサーマは身の危険を感じてシリアに戻らない自分に忸怩たるものを感じている。
シマヴはオサーマに代わり、様々なシリアの現実を映像に記録する。

いつ、死が訪れてもまったく不思議ではない日常の中で、積極的に撮影を続けるシマヴ。
時には拘束され、時には銃撃も受けながら。

彼女は子供たちのために学校を開く。
彼らが永くは生きられないことを悟りながらも、「心は自由でいていい」と教える。
彼女のこの崇高な魂はどこから来るのか。

オサーマは、そんな彼女に勇気づけられ、気力を取り戻す。そうして生まれたのがこの映画。
しかし、この映画が作られた後も、シリアという国が食い散らかされ続けていることを我々は知っている。

それでも、まずは知ってもらうことから始めなくてはいけない。微力ながら私もこれを書く。

明日も生きること。それだけが彼らの望み。

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