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石炭、金
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『石炭、金』に投稿された感想・評価

CHEBUNBUN

CHEBUNBUNの感想・評価

4.5
【世界の涯てで闇を積み、切り売りする男たち】
2020/4/4(土)からイメージフォーラムにて王兵8時間マラソン『死霊魂』が公開される。それを記念してアテネフランセでは王兵(ワン・ビン)監督の有名どころからレア作品まで特集上映されることとなりました。残念ながら14時間に及ぶ怪作『原油』は上映されなかったのですが、石炭採掘場を描いた『石炭、金』が日本語字幕付きでは初の上映となるということで観てきました。

土埃が舞い、画面の外側にまで鬱陶しい風が伝わってくる中国の荒野。そこに窶れた顔をした男たちが、風を避けながらタバコに火を付けあって、時間を潰す。やがて男たちはトラックに乗り込み、整備されていない道路を突き進む。世界の涯てで石炭が採掘され、それが中国各地に運ばれていく過程をワン・ビンは密着取材している。順番がやってきて、ショベルカーで石炭が積み込まれる。その時に舞う、土埃に男はもがき苦しみながら、この金の原石が積み終わるのを心待ちにしている。

さて、男の旅はここから始まる。長い長い旅路。各所で、石炭を欲している業者と交渉するのだが、一筋縄ではいかない。どちらが足元を見るのかの闘いとなってくる。1t=720元なのか700元なのかで大きく違ってくるので、電卓を叩き、作戦を練る。時には、どこで積み下ろしをしたら高く売れるのか情報収拾する。しかし、時には石炭の中に石が混ざっていることがある。掘る場所が深いと、割ることの難しい石が混入し、その途端価格が下がる。それをなんとかして誤魔化そうとして石炭を売りつけるのだ。

原題は、費用対効果を最高に高めるべく、トコトン無駄を省いている。時間も金だという認識があるので、価格も一律、値引き交渉もしない姿勢だったりする。しかし、少し前までは、価格は会話の中で決まった。会話がうまくいけば、石が入っていようがそれなりの額で売りつけることができる。心身ボロボロになりながら、石炭を売る=金を得るサイクルを繰り返す中国暗部の我々が中々目にすることのない世界に驚かされるばかりであった。

それにしても、王兵監督がここまでアクションあるドキュメンタリーを撮るとは珍しい。いつもであれば、固定カメラだったり、被写体の背後をトボトボとついてくるだけ。その被写体は魂が抜かれてしまったかのように生きた心地しない動きをするのだが、本作では常時アグレッシブに交渉に励む男たちが描かれている。王兵の意外な側面を観測できて、とても満足でした。

ただ、アテネフランセ混雑&咳している方が多かったので新型コロナウイルスに罹ってしまうのではと若干恐怖を抱きました。しっかり手洗いうがいですね。
nagashing

nagashingの感想・評価

3.0
勝手に『鉱 ARAGANE』みたいな炭鉱と金鉱の採掘ものかと思ってたら石炭行商ロードムービーだった。朦々と砂塵が舞い上がる道、延々と難航する価格交渉、煤だらけになる荷下ろし。売り手も買い手も仲介者もみんなずっと喧嘩腰で、人間が感情を剥き出しにしてるのでおもしろい。助手席から運転席にカメラを振るショットがあって、ワン・ビンどこに座ってるの……ってなった。
mingo

mingoの感想・評価

4.1
だいたいの人が小田香「鉱 ARAGANE」を想像して望むだろうが画面を支配するのは物質ではなく人。基本喧嘩腰の石炭行商同士の難航する価格交渉を面白いという観点で観てて申し訳ない気さえするが、その負の側面を物語の後半の大部分として割くことに重要性を見出したワンビンの意図は劣悪な中国社会から世界を眺める一貫性によるものか。膨大な記録映像から不条理でかつ静かな怒りも感じる。




金子遊×土屋昌明×鈴木一詩トークメモ

土屋さんワンビンを追っかけてきた。世界的にも死霊魂が観れるのは珍しい。20本弱くらい撮っている。映像の研究本は今のところ一冊しかでていなく今度日本から始めて出る。ワンビンはワイズマン観てるか聞いてくれと言われて、ではDVD送るから観てくれと言ったが郵便局で受け取れないとのこと。ちょうど「石炭、金」を撮ってたときなのでこれは無理だなと。社会との関係、歴史との関係。フォンミンは特に後者。暴虐〜の冒頭は鉄西区の工場だとわかる。父親の写真を少年が取り11時の時計の鐘がなり、少年を写すのではなく時計をひたすら写す。奇跡の時間。中国大革命をほのめかす。構成はやはり死霊魂が凄い。1部の応答責任の2部のスタート、葬式のシーンは感動的。キョウヘンコウでは白骨が散らばっているそれはつまり亡くなったあとも掘り起こされ蹂躙されている。死霊魂の字にすべて表されている。文字は白骨、石に彫った拓本に残す、慰霊、裏の歴史、伝統に沿ったデザイン。インターナルとエクスターナルな編集方法がワイズマンと共通している。土の記憶のこだわり。中国では地域別の出生地の大切さ。オーラルヒストリーではなく映像を見て歴史を考える映像歴史学の時代か。歴史に正面から向かってる人はワンビンのみ。インディペンデント界ではアイギョウメイという人もキョウヘンコウのドキュメンタリー8時間の大作を2018年に香港から出ている。
2005年から解像度がどんどん高くなってきている。コンタックスとかライカのレンズを付けてる。もともとカメラ志向。パリなどではワンビンの写真展開催している。対象との結ぶ軸を大切にしている、少しずつ物語と合わせてズレを表現している。コウキツギは無言歌では主役だが他の映画ではチラッと出てくる、これはスタイルになっていくのか。鉄西区ではなんであんなに機関車がでてくるのか、あれが空白なのではないかという中国では山水画のような描き方に至ったのか研究を深めたい。

『石炭、金』に似ている作品

夢の裏側 ドキュメンタリー・オン・シャドウプレイ

上映日:

2023年01月20日

製作国:

上映時間:

94分
3.9

あらすじ

変わりゆく中国の現代を20年に渡って描き続けてきたロウ・イエ監督は、かつて『天安門、恋人たち』で天安門事件を扱ったため中国電影局より5年の映画製作・上映禁止処分を受けた。そのため中国第6世…

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