建国記念日🪜ツアー2本目
人間国宝、此処にあり🥹👏✨✨✨
玉さまの美を浴びて心が洗われました✨

【introduction】
玉三郎が魅せる女方屈指の舞台をシネマ歌舞伎で。
目と耳で味わう豪華絢爛な義太夫狂言の名作！

【あらすじ】
平家滅亡後、鎌倉の源氏方に追われる平家の武将・景清の行方詮議のため引き立てられた、恋人阿古屋。
景清の居場所を知らぬと述べる阿古屋に、代官・重忠は心に偽りがあれば演奏の音色が乱れるはずだとして、琴・三味線・胡弓の三曲を演奏させるがー

【ポイント】
◼️阿古屋の魅力
『阿古屋』は通称「琴責め」とも言われ、
琴・三味線・胡弓の三曲を阿古屋自ら演奏するという趣向が眼目の演目。
３つの楽器の弾き分けをはじめ、傾城の気品や色気、景清を想う心理描写も表現しなければならず、女方屈指の大役。

◼️ドキュメンタリーの要素
舞台映像だけでなく、舞台裏で『阿古屋』という作品を支える人々の様子をとらえた特別映像もたっぷり収録。

☃️2025-043-theater

• #2025ゆき劇場鑑賞作

今日 2月20日は｢歌舞伎の日｣だそうだ。


歌舞伎は 生では観たことがない。
一部をTVやYouTubeなどで ホンのさわりのみ 観たことが有るだけだ。

そんな私だが、「国宝」という吉田修一さんの 最高傑作と言われる作品(女方の生涯を描く)が、吉沢亮さん主演で 映画化されると昨年初めに知って…非常に楽しみにして来た。昨年末に公開された予告編 たった1分30秒の中に とてつもない凄みを感じ…期待は高まるばかりだ！

そして、原作は映画を観てから読もうと買ってあるが、書評などチラッと見ると「あの阿古屋を吉沢さんが どう演じるか楽しみ…」という感想が有った。「阿古屋」？
名前は初めて知った。歌舞伎の女方だと娘道成寺や八重垣姫？くらいしか…

小説の中で描かれる「阿古屋」とは？
と、気になってはいた…
ところ、シネマ歌舞伎！！で 期間限定上映されているのを知った！
５年程前、「ゲキ×シネ」という舞台を映画館で上映するものが有ると知った時、歌舞伎にもシネマ歌舞伎というものがあるのを知った。が、私の住む場所には そういう作品を上映するところは残念ながら…無く。

でも、吉沢さんが演じる歌舞伎の演目は是非 観ておきたい！と 早速 東京に出掛けた。

前日に あらすじや解説を読んで予習して行ったのと、イアホンガイドのお陰で 全くの歌舞伎初心者でも、楽しむ事が出来た。

「阿古屋」とは 源平合戦の時代の京の遊女（遊君-ゆうくん）の名前だ。演じるのは かの有名な坂東玉三郎さん！私が十代の頃から 若くして非常に才能ある女方として有名だった…
そして、この「阿古屋」は長い間、坂東玉三郎さんにしか演じられないと言われて来たそうだ。というのは、阿古屋が 琴、三味線、胡弓の名手であるという設定である為…単に歌舞伎を演じるだけでは済まない。どの楽器も素晴らしい演奏者でなければならないのだ。
しかし、近年 若手に二人程、阿古屋に挑む役者が育って来たという。玉三郎さんの背中を追って名作が次世代に引き継がれて欲しいものだ。

物語は あらすじにある通りなので割愛するが、この阿古屋という作品は 最初は人形浄瑠璃から始まったという。
その為か、源氏方の岩永という武士だけが、人形風の動き（眉が人形のように動くなど…）をしたり、背後に黒子が二人付いて人形を操るように演出されていて、とても興味深かった。

そして、3種の楽器を弾かせる事が 阿古屋への『拷問』という…そんな粋な話なのだ。如何にも当時の江戸っ子にウケそうだと思った。

阿古屋の演奏シーンは どの楽器も繊細で優美で素晴らしかった。
玉三郎さんの女方は 芯の強さ、阿古屋という遊女の気風、頭の良さや 切ない女心が しなやかに、そして気品に満ちて描かれていた。

観ながら…これを吉沢さんが演じるのか？
本当に どう演じるの？ばかりが頭を過ぎった…緊張😳💦
そして、益々 『国宝』という映画に期待とワクワクが止まらない！！予告編だけでも十分魅了される！！楽しみで仕方ない！

今日は歌舞伎の日という事で、書く予定が無かったシネマ歌舞伎のレビューをしました。
歌舞伎の日となったのは 出雲阿国が 初めて家康の前で 歌舞伎を披露した日だから…という事です。最初は女達の踊りだったのが、風紀が乱れる？との理由から 江戸初期から男性だけで歌舞伎が演じられるようになったそう…
その文化が ずっと現代まで継承されている。
調べたら 元々、歌舞伎のカブキはカブくという言葉から来ている。『カブく』とは 「傾く」と書く。意味は「奇抜な身なりをする、常識に囚われない言動をする｣から来ていて、現在の歌舞伎はカブくを歌、舞、演技という字を当てて出来たらしい。
最初は世離れした踊りが人気だったというのは興味深い。

若い頃は歌舞伎というと、高尚な芸術で敷居が高い…と敬遠しがちだったが、故市川猿之助さんが「スーパー歌舞伎」というジャンルを開拓？しているのを知って、親近感が沸いたものだ…
でも、歌舞伎とは本来 カブくものだったとすれば、猿之助さんの挑戦は いかにも歌舞伎的だったのだな…と今 思う。

歌舞伎座で観るのが一番良いとは思うが、こうして2017年の舞台を映画館で観られるというのは とても素晴らしい！料金もさほど高くないし…
役者の顔もアップで観られ、表情の豊かさも感じられる！

舞台は生が一番だと知ってるけど、ちょうどその公演中に都合で観られなかった、チケットの争奪戦に敗れた人々は多いはず…
一部、普通の舞台作品もシネマ(ゲキ×シネ)になっているようだけど、こういう試みは 他の舞台でも是非やって欲しいものだ。

そして…「国宝」 吉沢亮さん。
何十年もこの世界で修練されて来た方々に及ぶはずもないが…それでも、誠心誠意 全身全霊かけて役者として努力されて来た姿を 本当に 本当に、楽しみに待っている！

玉三郎さんを堪能する演目。

後半で玉三郎さんの琴、三味線、胡弓が割とじっくり聴けます。
それゆえこの阿古弥を演じられる役者は玉三郎さんしかおらず、教え教えられ芸を次の世代に伝えていくのだそうだ。
照明にも興味があるそうだ。

観劇では見られない裏方の作業や出演間際の役者の様子が見れます。