天豆てんまめさんの映画レビュー・感想・評価 - 45ページ目

街の灯(1931年製作の映画)

4.0

チャップリン作品の中で、一番切なくも美しいラブストーリー。
ある街で盲目の花売り娘と出会い、一目惚れするチャップリンが、彼女の眼の手術代を稼ごうと決意するのだけど、なかなか仕事が続かない中、ボクシング
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コーラスライン(1985年製作の映画)

3.5

こちらはやはり、クライマックスで金色のスーツと衣装で大勢が群舞で「ONE」を踊る圧巻のシーンがたまらない。皆、足を高々に上げて、ビシッと揃って、美しい。いかにもミュージカル映画の王道ともいえる格調があ>>続きを読む

RENT/レント(2005年製作の映画)

3.7

冒頭の「Seasons Of Love」の曲が大好きで、一時期、目覚ましの曲にしていた。ブロードウェイ舞台の来日公演も観たし、日本キャストの舞台も2回観た。マークが森山未來のバージョンと福士誠治のバー>>続きを読む

ニノチカ(1939年製作の映画)

3.3

クール・ビューティといえば、グレイス・ケリーの代名詞でもあったけれど、更に時遡り、グレタ・ガルボもまた氷の美女として一時代を築いた女優で、その切れ味ある美しさに魅了される。「ニノチカ」はそんな氷の美女>>続きを読む

セブン(1995年製作の映画)

2.5

映画として素晴らしくても、生理的に拒否してしまう作品ベスト1。

演者も脚本も演出も映像も、デヴィッド・フィンチャーの美学を詰め込んだ見逃せない作品ではあるけれど、この作品だけは、あのクライマックスが
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シン・レッド・ライン(1998年製作の映画)

2.7

映像の魔術師 テレンス・マリックは戦争映画には合わないと感じた作品。ただひたすらに美しい自然描写が広がり、抒情的であるものの、人間の命の刹那性や残虐性が対比的に浮き彫りになるという目論見より、退屈な印>>続きを読む

マーヴェリック(1994年製作の映画)

3.7

「コンタクト」にしても「羊たちの沈黙」にしても、ジョディ・フォスターは頑固一徹、知的かつ信念の強い女性がはまるのだけど、この作品の軽快なコメディエンヌぶりはとてもチャーミングでたまに観たくなる。

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Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!(2007年製作の映画)

3.4

何も考えずに、ぼ~っと楽しめる映画ということで、この作品。久しぶりに観たビーンは、いつものビーンで、にやにやしながら楽しめた。

カンヌ旅行を当てたビーンが、カンヌへの道中でドタバタする話で、ストーリ
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春夏秋冬そして春(2003年製作の映画)

3.7

暴力的かつ過激な描写の作品の多いキム・ギドク作品の中で、とても異質で静逸かつ美しい作品。公開当時、カンヌ映画祭でグランプリを獲った「オールド・ボーイ」を押しのけて、その年の韓国の最も権威ある大鐘賞で作>>続きを読む

ペイ・フォワード 可能の王国(2000年製作の映画)

3.8

この作品ほど、テーマとコンセプトはとても秀逸なのに、あまりに展開が哀しいが故に、子供たちになかなか見せられない映画は他にない。。

天才子役ハーレイ・ジョエル・オスメント(今の姿は想像してはダメ笑)の
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ボーダーライン(2015年製作の映画)

3.6

エミリー・ブラントが可哀想。「オール・ユー・ニード・イズ・ア・キル」でトム・クルーズに負けないタフネスを見せつけたのだけど、FBIでいながらにして、今回の無法地帯は彼女に過酷過ぎた。

メキシコの麻薬
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チャーリー(1992年製作の映画)

3.7

もはや、私の中ではロバート・ダウニー・Jr=トニー・スタークで固定化されているのだけど、元々は、繊細かつ天才的な直感を持つアーティスティックな役者だと思っていた。その印象を決定づけたのが、かのチャーリ>>続きを読む

ステップ・アップ(2006年製作の映画)

3.2

このシリーズも代わる代わるよく続いているけれど、初代作品は、チャニング・テイタムのブレイクのきっかけの作品。彼のしなやかでキレのあるストリートダンスが観れるけど、11年前だけに初々しさと粗削り感がある>>続きを読む

ゴースト・イン・ザ・シェル(2017年製作の映画)

3.6

アニメの「攻殻機動隊」は15年以上前に観てうっすらな記憶なので、あまり比較感無く鑑賞。スカーレット・ヨハンソンをずっと観る、その満足感。物語的にも彼女に感情移入し易い脚本・構成になっている。彼女頼みの>>続きを読む

寝取られ男のラブ♂バカンス(2008年製作の映画)

4.0

ハワイを舞台にした映画で2番目に好き(笑)1番は「50回目のファーストキス」3番は「ファミリー・ツリー」。逆に期待に及ばなかったのは「アロハ」。ハワイ大好きなので、もっともっとハワイが舞台の映画を観た>>続きを読む

ライフ・イズ・ビューティフル(1997年製作の映画)

4.6

人生は美しい。彼がそう言うのであれば、私はそれを信じよう。明日死ぬかもしれない極限状況で、それでも人生は美しいと言えるだろうか。この作品は、そんな究極に悲惨な状況でも、豊かな想像力を広げて、愛する家族>>続きを読む

海よりもまだ深く(2016年製作の映画)

3.7

是枝監督の自伝的要素もあるのだろうけど、大人の誰もがどこかで共感できる映画だと思う。ただ、驚くほどにドラマが起こらない。阿部寛の駄目さ加減がもう全身で溢れていて、もう駄目すぎるだろ!とツッコミたくなる>>続きを読む

キングコング:髑髏島の巨神(2017年製作の映画)

3.9

迫力あった!面白かった!惜しみなくコング登場!でかかった!ヘリはバシバシ叩き落された!ヘリの編隊と戦場ロックかっこいい!サングラスしてナパーム弾!地獄の黙示録オマージュし過ぎ!70年代の色褪せた感じ!>>続きを読む

GANTZ:O(2016年製作の映画)

3.8

昨日はセンバツ決勝史上初めての大阪対決。大阪桐蔭と履正社が全国頂点で激突した。結果は大阪桐蔭の勝利。関西出身でも大阪人でもない私でも非常に痺れる激闘だった。で、思わず観てしまった本作の大阪対決もかなり>>続きを読む

トレーニング デイ(2001年製作の映画)

3.9

いいデンゼル・ワシントンと悪いデンゼル・ワシントン。私が好きなのは悪い方で、略して悪デン。最近作では「フライト」などもあるが、あれはダメなデンゼル=ダメデンで、悪デンの真骨頂はこの作品。見事、アカデミ>>続きを読む

ターミナル(2004年製作の映画)

3.5

今朝早朝、無事、成田空港で次男(小5)の旅立ちを見送った。
ロンドンに次男が行く前日にテロが起こるとは心配に輪をかけたけど、
向こうでは妻の姉夫婦もいるし、妻の父も付き添っているので思い切り楽しんで欲
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失楽園(1997年製作の映画)

2.9

「モアナ」「SING」「ライオンキング」と健やかなアニメ3連発の後に、このチョイスはたまたまである。深夜0時を過ぎた大人の時間だから良いだろう笑 今からちょうど20年前の1997年。その年、ダントツの>>続きを読む

ライオン・キング(1994年製作の映画)

3.7

明後日から次男がロンドンへ。ライオンキングの公演を向こうで観るので家族で10年ぶりに再見したら、音楽、映像、キャラクターと、88分の締まった作劇、やはりクオリティが高い。素晴らしかった。

冒頭、なぁ
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SING/シング(2016年製作の映画)

3.8

やっぱりノリのいい楽曲で、バリエーションに富んだ声優陣の歌声に身を浸すのは楽しい!今回は字幕版で鑑賞したけど、吹替版も良さそうで観てみたい。赤字倒産間近のコアラの劇場支配人のバスタームーン役をマシュー>>続きを読む

インナー・ワーキング(2016年製作の映画)

3.7

モアナと同時上映の短編だけど、とっても面白かった!
疲れたサラリーマンの身体の中の臓器が、可笑しく、勢いよく、
その一日の出来事への反応をビビッドに表現する。

短い時間の中で、我慢して、我慢して、と
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カンゾー先生(1998年製作の映画)

3.5

麻生久美子のデビュー作は、戦時中の瀬戸内の町が舞台の今は亡き巨匠、今村昌平監督作品でそれはもう鮮烈だった。戦争による栄養不足で肝臓を患う人が激増したのもあり、何でも肝臓の原因にしてしまうカンゾー先生こ>>続きを読む

ズートピア(2016年製作の映画)

3.9

夕食時に次男が「ズートビア」字幕版をおもむろに観始めて、つられて初鑑賞したら流し見厳禁の素晴らしい作品だった。観終わったらちょうどWOWOWで吹替え版でジュディ(毛並みと瞳が超可愛い兎ヒロイン)の会見>>続きを読む

キャスト・アウェイ(2000年製作の映画)

3.8

本当の孤独って何だろうか、とこの映画を観ると思う。私たちが日々味わっているのは、孤島での孤独ではなく、無数の人々に囲まれた中の孤独だ。

完全にひとりぼっちにはなれない中での孤独。
自分をありのままに
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ダメ男に復讐する方法(2014年製作の映画)

3.4

邦題からしてB級コメディ感たっぷりだが、監督はニック・カサヴェテス。そう、名作「きみに読む物語」や「私の中のあなた」の抒情性豊かなラブストーリーやヒューマンを得意とした監督。その意外性が面白い。

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明日、君がいない(2006年製作の映画)

3.7

午後2時37分。高校の鍵のかかった部屋のドアの下から血が流れてくるファーストシーン。誰かが命を絶った。誰かは分からない。冒頭から一気に引き込まれ、呼吸するのを忘れていた。

繊細かつ透明感のある映像描
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アバター(2009年製作の映画)

3.4

今宵の夕食で、長男がぽつりと呟いた。
「アバターの2作目、また延期されるみたいよ。2018年公開無理だって」
「うん、それは驚かないね。昔、2014年に公開するって言ってたよ」

こんな我が家のような
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SPY/スパイ(2015年製作の映画)

3.8

いやぁ~、最高に面白かった~!ジュード・ロウとジェイソン・ステイサムを従えて、堂々たる主役っぷりのメリッサ・マッカーシー、もう、最高。彼女の表情、動き、全てがツボにはまり、笑えるし、とってもチャーミン>>続きを読む

清作の妻(1965年製作の映画)

3.4

平成の妖艶、真木よう子についてレビューで触れたが、昭和を代表する妖艶な女優といえば、若尾文子が筆頭に来るだろう。中でも、増村保造監督の作品でその妖しげな艶は一層、輝いている。この作品は、日露戦争時代に>>続きを読む

さよなら渓谷(2013年製作の映画)

3.1

真木よう子を観る映画であることは間違いない。

レイプ被害者という役柄の悲惨さと、その後の境遇の異様さに身をやつした彼女の痩せこけ、疲弊した姿そのものが、多くの観客が期待したであろう濃厚であるが見せ切
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うなぎ(1997年製作の映画)

3.4

今、密かに(じゃないかもだけど)話題の「山田孝之のカンヌ映画祭」というテレ東のモキュメンタリー番組にはまっている。映画業界の裏側がかなり垣間見えるリアリティと山田孝之のとてつもない強引さと天才的変態性>>続きを読む

はやぶさ 遥かなる帰還(2012年製作の映画)

3.2

当時、はやぶさ関連の映画が3作続けて公開された気がする。
映画企画というのは時代をキャッチしてからの初速がネットやTV
に比べ、タイムラグがあるものだけど、それが見事に重なってしまった。

その中では
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