kunicoさんの映画レビュー・感想・評価 - 16ページ目

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日本で一番悪い奴ら(2016年製作の映画)

3.8

腐りきってる日本警察の内情を描いたものとしては、すぐに思い出せるものだと「突入せよ!あさま山荘事件」とかがあるんだけど、ここまで堕落して且つ日本社会で起きたこととしては驚愕な内容の映画も珍しいと思う。>>続きを読む

17歳(2013年製作の映画)

3.5

何かを得る者もいれば失う者もいるってこと。
可でもなく不可でもない相手と何となくした初体験が一人の17歳を狂わせる。
17歳という若さうんぬんではなく、この喪失感って何歳であっても女の人は多少なりとも
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ふきげんな過去(2016年製作の映画)

3.1

畳み掛ける面白さ、前田監督だから許される空気感、掴みどころのない世界に身を委ねることが「ふきげんな過去」を楽しむ秘訣。

昭和の匂いがプンプンしてくるのが何とも素晴らしい。
突飛な展開が多く見受けられ
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シド・アンド・ナンシー(1986年製作の映画)

3.3

シドとナンシーの出会いから別れまでを描く。

まず、何でシドをゲイリー・オールドマンにやらせたの?!!
ゲイリーのことは普通にかっこいいと思うし好きなんだけど、シドの顔では無いでしょう?!?!!
足の
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ランバート・アンド・スタンプ(2015年製作の映画)

3.4

THE WHOという世界的に有名なバンドを、支えた?それとも持ち上げた?はたまた利用した?マネージャー2人のドキュメンタリー。

元々映画業界に身を置いていたキットとクリスの夢は、監督として自分たちの
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スライ・ストーン(2015年製作の映画)

3.8

スライ・ストーンって誰やねん?状態でも十分楽しめる、作り手のこだわり感じるドキュメンタリー。
※ちなみに私はスライのことをこれっっっぽちも知らない輩です。

とてもサクサク、それでいて丁寧に撮影期間1
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グレート・ビューティー/追憶のローマ(2013年製作の映画)

3.4

とても観念的。
それでいて目が離せない。
テレンス・マリックの皮を被ったレオス・カラックス?
もはや何と言っていいかも分からないのですが、映画体験としてはカラックスの「ホーリー・モーターズ」と似ていた
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イマジン(2012年製作の映画)

4.0

EUフィルムデイズにて1年ぶりの劇場鑑賞。

視覚障害を持つ患者がヨーロッパ中から集まるリスボンの病院に、ある教師がやってくる。
彼は舌や靴、指を鳴らし自分の位置を確認する、反響定位という方法を用いて
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まほろ駅前狂騒曲(2014年製作の映画)

3.1

いつも通り、2人で紫煙を燻らす幸せ。
もはや熟年夫婦の佇まいがある便利屋だが、今作では行天の娘の存在を通して、それぞれが自分のトラウマに向き合っていく。

いつも何度でも思うが、町田はあんなに物騒な街
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薄氷の殺人(2014年製作の映画)

3.0

犯罪の謎解きも中盤にはひと段落つき、ではこの映画で描きたかったこととは何なのだろう、と。

然程カタルシスのある結末を迎えなかった犯人逮捕劇の後に待っているのは男と女の映画では無いか。

ただ、私は男
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ウェールズの山(1995年製作の映画)

3.0

地図を作るためウェールズにやって来たイングランド人2人組み。
ウェールズの人々が誇る山の高さについて、305メートル以下のものは山ではなく丘とすると言う。
惜しくもあと6メートル足りないことを知った地
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走れ、絶望に追いつかれない速さで(2015年製作の映画)

4.0

久々に劇場で泣いた。
お客さんでパンパンの劇場を素早く抜け出してトイレで顔を元に戻したい!と意気込んでいたところ、予想外の舞台挨拶。
鼻水垂れ下がる情けない面で中川大先生、たいきゃん、そしてまさかの虹
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8人の女たち(2002年製作の映画)

3.0

密室殺人×クリスマス×ミュージカルという欲張り映画にして、果たしてその全てが1本の映画で成立しえるのかと興味をそそられる作品。

「スイミングプール」を観て、フランソワ・オゾンのパンチがもっと欲しい!
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5つ数えれば君の夢(2014年製作の映画)

3.0

山戸さんの紡ぎ出す言葉のセンスとか彼女の世界観はとても好きなんだけど、それを他者に預けて表現することは難しいのだなあと思った。
至極文学的で映画というより演劇に近いシーンが中盤から見受けられるようにな
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スイミング・プール(2003年製作の映画)

4.3

ズバリ私の見解を述べさせて頂きましょう!
この難解な作品に対する私の解釈は、
「女の内なる欲望と男への復讐心」。

ジュリーは架空の人物という意見には私も賛成です。
インスピレーション自体はジョンの実
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おかしな二人(1968年製作の映画)

3.3

愛しのジャック・レモンが心に女装を施して挑むバツ1親父2人組のドタバタコメディ。

おかしな2人、の2人は離婚したばかりのおっさんなんだけど、ジャック演じるフェリックスは離婚を言い渡されホヤホヤで、自
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フラワーショウ!(2014年製作の映画)

-

ガーデニング界を舞台にしたサクセスシンデレラストーリー。

アイルランドの片田舎に住む、幼い頃から自然との触れ合いを大切にしてきたメアリーの夢は、ガーデニングデザイナーになって「自分の庭で世界を変える
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緑の光線(1986年製作の映画)

3.2

マイナス思考なこじらせ女子の恋愛奮闘記。

夏のバカンスを目前に友達からドタキャンされてしまったデルフィーヌは彼氏いない歴2年。
異常な落ち込み型の人間で、未だに昔の失恋を引きずっている。
パリの街の
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ヘイル、シーザー!(2016年製作の映画)

3.4

コーエン兄弟苦手組に所属する私ですが(「バーン・アフター・リーディング」は大好きです、あ、あんな駄作を嘘だろこいつって思いましたね?あれ、とても面白いです、私的に)、
ハリウッド黄金期の業界物語だとい
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アメリカン・グラフィティ(1973年製作の映画)

3.7

ジョージ・ルーカスがmay the force be with youする以前にメガホンをとったアメリカン・青春・グラフィティ。
緑のちっこい妖怪なんて出てくる気配がまるで無い、高校生がある一夜を謳歌
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プラダを着た悪魔(2006年製作の映画)

3.8

世の女子のハートをがっつりと掴んで離さないこの愛されムービーを初めて観ました。
結果、共感すること山の如しで泣いた。

(キラキラ)恋も仕事も一生懸命★な女の子の、サクセスシンデレラストーリー!(キラ
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最低(2009年製作の映画)

3.6

芹澤興人、モテ男七変化!もとい三変化!
いいよね!今泉作品の芹澤さんってもれなくイケメン枠で!笑

今泉監督ってtwitterでヤンキー映画撮ってる若手監督とかに劣等感抱いてるようなツイートめっちゃし
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海よりもまだ深く(2016年製作の映画)

4.3

近頃上質な邦画との出会いが溢れていることに大変ご満悦な私である。

日本人なあなたに是が非でも観てほしい。
前作「海街diary」をカンヌ出品・海外進出させた是枝監督であるが、それには桜や花火など外国
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トーキョードリフター(2011年製作の映画)

3.0

松江哲明×前野健太が東京の街にカメラとギターを抱えて帰ってきた。

新年を迎えたばかりの賑やかな吉祥寺から、震災後で夜に光の少ない渋谷・新宿へと舞台を移して撮られた今作であるが、正直に申し上げよう。つ
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旅情(1955年製作の映画)

3.0

「アバンチュールをヴェニスで」なんて陳腐なタイトルを安易に付けず「旅情」とした当時の担当者は偉いと思いました。だってこれ、ヴェニスでアバンチュールする話なんだもの。

期待、興奮、不安、孤独、その旅情
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クルーレス(1995年製作の映画)

3.3

イケてるJKの日常をダラダラと、学園×友情×ロマンスという最強の方程式に則って作られた90's青春ドラマ。

最初は傲慢で高飛車に見える主人公も、観ている内に段々と良い子だということに気付く。
勿論お
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ディストラクション・ベイビーズ(2016年製作の映画)

4.5

これはもはや「観た」ではなく「目撃してしまった」という表現が適している映画ではないか。
とてつもないモノをお腹いっぱい目撃してしまった。

ほとばしる狂気にクラクラし通しだ。
始まった瞬間から既にそれ
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最高殊勲夫人(1959年製作の映画)

3.9

肉食系男子と前衛的女子が生息していた時代のハツラツさときたら、今を生きる私たちが見習いたい姿でもある。

あまりのストーリーの面白さに、まさか自分の祖父母がまだ20代だった頃の映画だとは思えない。
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ライブテープ(2009年製作の映画)

4.5

この映画は奇跡かよ。
出所不明の涙に自分でも驚く。

お正月で人がごったがえす吉祥寺。
前野健太、いわゆるギター侍がひたすらに歌いながら吉祥寺の街を練り歩く。

まず、前野健太という才能に脱帽した。
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恋恋風塵(れんれんふうじん)(1987年製作の映画)

3.5

近年のホウ・シャオシェンしか観たことが無かったので、台詞の多さにまず驚いた。

台湾を舞台にした若い男女の恋愛劇が持つ爽やかさはいつ見ても気持ちが良いし、その姿はとても眩しい。
瑞々しさのレベルが日本
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モッシュピット(2016年製作の映画)

3.5

やっと観れた!!!
ずっっと楽しみにしてた「モッシュピット」、初日でしかもレイトショーに駆けつけることなんて滅多に無い私ですが、2時間ガッツリ立ち見してきましたよ、ええ、立ち見ですとも!!!腰ガッタガ
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帰ってきたヒトラー(2015年製作の映画)

3.8

世界的に悪役として知られているヒトラーを、コメディーという切り口で再発見する。

自分は死んだと思い込んでいるヒトラーは、いきなり現代で目を覚ます。
周りからはヒトラーのモノマネ芸人だと思われ観光客に
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ピンポン(2002年製作の映画)

3.8

めちゃくちゃ久々に鑑賞。
目黒シネマにてフィルム上映。

フィルムで見るとタムラの卓球場の埃っぽくてどこか懐かしい雰囲気がとてもよく伝わってきて趣がありました。
プラス、夏木マリの顔はフィルムだと尚カ
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あなた、その川を渡らないで(2014年製作の映画)

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韓国の田舎に暮らす老夫婦の、死が2人を分かつまでの姿を捉えたドキュメンタリー。

98歳の夫、89歳の妻。
12人の子宝に恵まれながらも、6人の子供を亡くすという経験をしている。
このちょっとしたプロ
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