よーすけカサブランカスさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

よーすけカサブランカス

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トップガン(1986年製作の映画)

3.4

内容覚えてなかったので見直そうと思ったら特に内容はなかった。相棒の死まではほんとにプロモーションビデオレベルの話の動きで劇伴の主張が強すぎる。ここまで能天気で良いのか不安になったのだが80年代後半の大>>続きを読む

ウィッチ(2015年製作の映画)

4.4

観たあとかなり元気な気持ちになれるホラーだった。現象については魔女(狩り)が題材もあって、どちらともとれる感じに濁してくるかなと思ったらガッツリ超常的だったので個人的に嬉しかった。
舞台が狭くて風景も
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クラッシュ(1996年製作の映画)

3.8

彼らは進化した人類なので凡人の僕らには理解できなくてもまあしょうがない。ただそういう世界もある(かもしれない)のだということを見せてくれた悦びは感じられる。
でも後ろから追突されることを「かまを掘られ
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クローブヒッチ・キラー(2018年製作の映画)

4.3

すべては息子の最後の「多面的」という言葉に現れていて、確固たる信仰という軸とそれに相反する欲望を抱き悪事に手を染める相手が、彼にはずっと理解できなかったんだろう。欲望について説教を受けたから余計にだろ>>続きを読む

ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス(2022年製作の映画)

3.8

架空の町を作ってまで家族を作りたかったワンダの悲しみが引き続きテーマとなっているのだが、じゃあワンダヴィジョンでの葛藤は結局なんだったのかと思わないでもない。マルチバースならいくら犠牲が出てもええやん>>続きを読む

セイント・モード/狂信(2019年製作の映画)

4.4

普通に考えてすべて彼女の幻視と幻聴によるものの一言で片付く話なんだが、特に家を追い出されてからの陳腐さを一切恐れないエンジンのかかり具合がすごくてかなり面白かった。前半は信仰と貞節、嫉妬をテーマとした>>続きを読む

THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

4.3

IMAXにて。まずはノーラン版だのザック版だの21世紀に入ってから数えてもすでに二つの前例があるなかでよく差異を打ち出して良質な大作を仕上げたと思う。
DCは暗い暗いと言われているのを逆手にとってさら
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ポゼッサー(2020年製作の映画)

3.7

他人の頭に入り込んで殺人、というだけなら別に斬新でもなんでもないしブランドン監督の前作「アンチヴァイラル」の方がアイディアとしても尖りに尖ってたんだが、全体的にほんと気味悪かったので楽しめた。
主人公
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ライダーズ・オブ・ジャスティス(2020年製作の映画)

3.6

復讐なんかしたって心は晴れない、憎しみの連鎖が続くだけ、みたいなことを言う映画は結構あるけど、心の病だって言い切ったのは結構珍しい達成かもしれない。
って考えると数字に取り憑かれた、偶然を偶然と受け入
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スティルウォーター(2021年製作の映画)

4.3

娘の無実を証明できるかもしれない証人を異国で探す、という中盤までの展開はバディムービーと言ってもいい。そうなると団地での場面は暴力による解決を期待してしまうが、それは我々があまりにハリウッドに毒されて>>続きを読む

ライフ・アクアティック(2004年製作の映画)

3.6

なぜか一向に国内盤ブルーレイが出ないのでiTunesで購入。十年ぶりぐらいに観る。
当時はかなり好きだったはずなんだが今見るとそうでもないことに驚く。
ウェス・アンダーソン特有のファンシーな感触はあり
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すべてが変わった日(2020年製作の映画)

4.3

まずウィーボーイ家の悪としての描き方がかなり光っていた。一言一言がとにかく酷い。ジェフリードノヴァンが奥さんにはちょっと優しい言葉をかけたりするのも、かえってマザコン感が出てて気味悪かった。母親もこの>>続きを読む

ブラックボックス:音声分析捜査(2021年製作の映画)

3.7

ブラックボックスを分析するという行為における音への執着をかなり面白く撮っているとは思う。音像のなかにある小さな鍵となる音を探すことを繰り返していれば外の喧騒はあまりに耳障りだしイヤホンで耳を塞ぎたくな>>続きを読む

ゴジラvsコング(2021年製作の映画)

3.4

いくらなんでもまともな大人いなさすぎだろ、と笑うしかなかった。地球空洞説とかアーサー王伝説的な斧と玉座はまだマシな方で、考えつくこととそれを行うリスクの考え方が全員めちゃくちゃである。なので起こったこ>>続きを読む

ミークス・カットオフ(2010年製作の映画)

3.6

何となく、彼らが欧州から海を渡った者たちであることは分かるのだが、具体的などこを目指しているのか分からないようになっている。だが荒野を進むにつれ食料は底をつき始め、いつしか目的は水に変わる。
問題はそ
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ただ悪より救いたまえ(2019年製作の映画)

3.5

殺し屋が知らなかった娘の存在を知り、救うために、という構造だけでも一応成立はするんだが、ここにもう1つ復讐譚を差し込んでしまうのが韓国ノワールのアブラマシマシで良いところ。子供たちを臓器売買の業者から>>続きを読む

ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)

4.5

実際の事件をほとんど知らずに見たが、そら映画になるわ、と思った次第。ファッション業界という華々しさを纏ってはいるが起こっていることはほとんどマフィア映画である(アル・パチーノが出てるからとかではなく)>>続きを読む

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

3.8

序盤は最近よくあるマスキュリニティの問題ね、とやや退屈ささえ感じ始めてたんだが、それ以降は全く予測のつかない展開になっていったのでかなり驚いた。
もちろんそのサスペンス性しかこの映画にはないわけではな
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ジェントルメン(2019年製作の映画)

3.6

階級と格差の問題から麻薬、ギャングの物語をやったという点は真新しさを感じたけど、以降のミステリー仕立てっぽい展開はあまり響かなかった。マシュー・マコノヒーとチャーリー・ハナムがかなりセクシーだったのは>>続きを読む

キャッシュトラック(2021年製作の映画)

4.3

ただの現金輸送車襲撃だが異様に重く張り詰めた雰囲気で撮られている。劇伴含めて「ボーダーライン」が念頭にありそうな気がする。もちろん単にシリアスに撮ればいいわけではないのだが、第2のチャプターで暴力のス>>続きを読む

デンジャラス・プリズン ー牢獄の処刑人ー(2017年製作の映画)

3.7

ストーリーの肝は刑務所に入ってからなんだが、入るまでの経緯も端折らず、特に港でパートナーとのやり取りや警察との衝突もちゃんと面白く撮ってしまうのがS・クレイグ・ザラーのおかしくていいところ。
捕まって
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

スパイダーマン・アッセンブル!
エンドゲーム以来のお祭りだった。
トム・ホランド版スパイダーマンはシビルウォーの登場から子供であることが強調され、前二作はハイスクール・コメディに振り切る斬新さと親しみ
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Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

3.5

家庭のあるジョンウィックという感じだった。スターであるキアヌ・リーブスよりかはまだふつうのおじさん感のおるボブ・オデンカークだと感情移入しやすくなっていると言えるかもしれない。
家と家族が襲われたから
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.3

「帰ってきたヒトラー」のときもそうだったが、僕は描かれていることは普通に有り得ると思っているので笑うというよりはため息が出っぱなしだった。
女性大統領とその息子は単にメリル・ストリープとジョナ・ヒルの
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Dominion: Prequel to the Exorcist(原題)(2005年製作の映画)

3.3

とりあえずお蔵入りなのに配信してくれたU-NEXTに感謝。
一応前日譚ではあるが悪魔の性格がエクソシストとは結構違っている。前のはとにかく下品だったが、今作は上品で知的さすらある。
悪魔はメリン神父に
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エクソシスト/ディレクターズ・カット版(2000年製作の映画)

3.7

一番怖いのは首に注射されるシーンで、医者たちが雁首揃えて悪魔祓いを薦めるシーンの可笑しさもそうだが、医療に対する敵意がかななり目立つ。
リーガンに悪魔がつく過程は描かれないし(両親の別居という環境が闇
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キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

3.9

まずはあの渋い顔と渋い声のレイフ・ファインズを娯楽大作の主演に据えてくれたことに大いなる感謝を。終始カッコよかったし、最後のサーベル使いも編集があったのかもしれないが動きがかなりキレていて最高だった。>>続きを読む

ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

3.8

こんな人の命が軽い作品なかなかない。合衆国としては作戦が失敗して死んでもどうせ凶悪犯罪なので心は痛まないし賭けもやる。そんな爪弾き者たちの輝きと最後のラットキャッチャーの、この地は君たちのもの、という>>続きを読む

ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット(2021年製作の映画)

4.0

監督交代劇には監督自身の不幸もあったりで仕方なかったのだが、とりあえず世に出て良かったし、ジョス・ウェドンにはよくない話もあるがあんまり比べてやるのもなあ……という気もする。
そりゃ四時間あれば綿密に
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マトリックス レザレクションズ(2021年製作の映画)

3.6

神話になってしまったマトリックスを、続編を勝手に作られる前にパーソナルなものとして取り返す試みだった。
ネオがザイオンを救い人と機械に平和をもたらしたのは間違いないが、もう救世主がうとか預言がどうこう
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マトリックス レボリューションズ(2003年製作の映画)

3.5

リローデッドではトリニティかザイオンかの選択でトリニティを選んだが、今作では「選択」なしに二者択一が訪れトリニティは死ぬ。結果マトリックスをアップデートするアノマリーではなくザイオンにとってのマジモン>>続きを読む

マトリックス リローデッド(2003年製作の映画)

4.5

マトリックスシリーズはハリウッド映画にハマるきっかけになった映画なので特別な思いがあるのだが、十年ぶりに見ても相当面白かったのは思い出補正だけじゃないと確信した。
物語は至ってシンプル。ザイオンを選ぶ
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マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)

4.3

序盤から劇伴のノリに違和感があったり、家の中での追いかけ合い、留め金を作る場面の演出に遊びがあり過ぎたりして、ホラー映画として良いのかそれで、と思いながら観ていたのだが、結果すごい楽しい作品だった。>>続きを読む

エターナルズ(2021年製作の映画)

4.0

まず7000年に渡って人類を見守りながら今も流通している神話を創造したり歴史的事象の現場にいたりという伝奇SF的な設定が好みだった。エンドクレジットの壁画や土偶に紋章が入っていく映像も強引で良い。
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べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

3.9

単に女性に激しいアクションさせました、って感じではなく女性である以上どうしても技の熟練度合いに関係なく力では上回れてしまう、というのを織り込んだ、真にフェミニズム的なアクションムービーだと思った。ヤク>>続きを読む

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

3.6

俺たちは俺たちの神話をやるんだ、という気概はすごく感じられた。序盤の無機質で重い質感の帝国の描写はブレードランナー2049で見られた好きな感じで良かった。ただ盛り上がったのは帝国の襲撃あたりまでで、そ>>続きを読む