モクゾーさんの映画レビュー・感想・評価

モクゾー

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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

2.0

●シン・ゴジラの志とは似ても似つかぬ…

ずいぶん久しぶりの投稿。
シン・ゴジラを期待して鑑賞したが、結果、がっかりさせられてしまった。
これまたちゃんと見てない人が、シンゴジラのウルトラマン版だ、と
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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

3.5

●壮大に動く"仕掛け絵本"

いかにもウェスアンダーソン作品という作品だった。偏執的なまでのシンメトリーと色使い…このご時世に作家性で客を呼べる、飛び抜けた監督である。
グランドブダペストホテルから、
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クライ・マッチョ(2021年製作の映画)

3.0

●思いの外、アカルイ・マッチョ…


と、駄洒落てしまったが、イーストウッドの最新作。調べたら齢91歳!未だに背筋がシャンとしたかっこいいジジイである。

老齢の、いかにもなアメリカ男が、閉ざした子供
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tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!(2021年製作の映画)

3.9

●ミュージカルを映画で割って作った…爽やかなカクテルみたいな作品


リン・マニュエル・ミランダの初監督作品とのことだが、いきなり傑作である!
とはいえ、ミュージカルのことは全然わからないわたしでも知
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

4.2

●リアル世界のマルチバースを駆け抜ける傑作ヒーロー映画


MCUのフェーズ3を締め括ったのがエンドゲームではなくスパイダーマンファーフロムホームであったように、スパイダーマンはいつもこのユニバースの
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浅草キッド(2021年製作の映画)

3.5

●シンプルで面白い、芸人気概を魅せた良作

正直軽く観ていたが、劇団ひとり侮れなし…
普通に面白い作品だった。

言わずもがな、ビートたけしが浅草から成り上がる自叙伝「浅草キッド」。これを、劇団ひとり
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アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

2.8

●青春とは、人生と折り合いをつけるタイミングなのか…


高い評価を聞いてはいたが、やっとネトフリで鑑賞。

甲子園に出場した野球部の応援にきた学生たち…応援スタンドの端の方に座る少年少女の会話から、
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

3.8

●人それぞれ、本質からの目の逸らし方…


BIG SHORTを10回くらい観たわたしはアダム・マッケイ作品ならば観なくてはいけない…ので鑑賞。
(※マネーショートという邦題は嫌いだ…)


天文学者
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.2

●ロンドンを舞台にしたゴシック的ホラー


エドガーライトってことなので鑑賞。
最近ホラーばっかり観ている気がする…

デザイナーを夢見て都会に出てきた田舎の女の子。胸に抱いていた六十年代への憧れが、
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哭声 コクソン(2016年製作の映画)

3.4

●現実が物語を作るのか、物語が現実を作るのか…


人からお勧めされて鑑賞。
やはり韓国の映画はアジアでもレベルが高い…不思議な空気の良作ホラーであった。

正直に言うと、きちんとストーリーを理解でき
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クロユリ団地(2013年製作の映画)

1.8

このレビューはネタバレを含みます

●心霊ドラマ≠ホラー この映画は…

…中途半端である笑

ゴーストランドの惨劇を観て、ホラー面白いな、となったノリから、他にも刺激的な作品なら良いなとjホラー鑑賞。

しかし…全く怖くないのがこの映
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ゴーストランドの惨劇(2018年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

●構成に妙味のある、傑作ホラー


お勧めされたのをきっかけに鑑賞。
中々の傑作、良い拾い物であった。


田舎に越してきた母と娘二人、引っ越してきたのは不気味な人形などが多くある家で…

…というあ
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最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

●事実と真実の相違、人の主観により正当性が食い違うという話


リドリースコットがいいペースで映画を作ってくれるのでありがたい…今回は13世紀フランスの決闘をテーマにした裁判物語。

事前情報で、黒澤
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

3.2

●壮大ととるか、緩慢ととるか…

大好きな監督、ヴィルヌーヴの作品!
この映像美は劇場で見てこそ…である。

聞くところによると、可能な限りCGは抑えて、本当の砂漠ロケーションで撮影を多くしているのだ
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THE GUILTY/ギルティ(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

●怪演が光る…傑作ソリッドシチュエーションスリラー

トレーニングデイ、シューター、イコライザーなど、良作の多いアントワンフークア監督のネトフリ映画。

ソリッドシチュエーションの中でも相当な傑作では
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竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

1.5

このレビューはネタバレを含みます

●これは…脚本と設定が…

だいぶ問題あるのではないか。。
サマーウォーズ以降から、結構脚本がきついなと思い出していた細田映画。
(サマーウォーズも僕らのウォーゲームのコピーですよね)
他の作品を全て
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ランボー ラスト・ブラッド(2019年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

●ランボーの生涯、そしてシリーズの美しく、悲しい幕引き


コロナの影響もあり映画館では連日ジブリの再放映を見ているのだが、このランボー新作は侮れない秀作であった。

前作、「最後の戦場」からかなりハ
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ドゥ・ザ・ライト・シング(1989年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

●今日の言葉は、CHILL


コロナの騒ぎで、ソダーバーグのコンテイジョンが再度注目されている。
想像できることは現実にも起こりうる。では、その時自分はどうするのか?…映画の持つ価値を示した作品だと
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ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

●「不敏≠不幸」について(長文)

この映画、好きなのでブルーレイを買って何度も見ているのだが、このタイトルを聞くと多くの人が"胸糞悪い"とか"後味が悪い"という評価になってしまって、寂しい。

もち
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LION ライオン 25年目のただいま(2015年製作の映画)

2.2

このレビューはネタバレを含みます

実話の良し悪しと、映画的な良し悪しって、違くない??



本作品、非常に批評しにくいものである。というのも、実話ベースである以上、とても素敵な話であることは否定できないからである。
ただ、ここではあ
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

役者は映画の中に生きて、死ぬべき。
タランティーノ印、ハリウッドの希望。


これまた、名作である。今年のアカデミー賞は(アレだった近年と比べても)粒が揃っていてよかった。個人的にはこれが作品賞ではな
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万引き家族(2018年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

家族の形は、血族からコミュニティに…
是枝監督が追い求める"繋がり"の話。


邦画はほとんど見ないが、それでも是枝監督となれば無視できない。ドキュメンタリー畑で鍛えられた人間味を炙り出すような映画た
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ジョーカー(2019年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

狂気と笑いは紙一重…か

この映画、ご存知の通りハングオーバー!の監督であるトッドフィリップスの映画である。一方はお馬鹿コメディとして評価され、こちらは狂気のクライム映画として評価されている…うーむ、
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1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

これはすごい。プライベートライアン以来の衝撃!

サムメンデスが神がかっている…
映画の構造は至極明確。戦火の中の目的地に伝令を届けるというミッション。こんなシンプルで映画的魅力に飛んだ構造は、マッド
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

時折見える反日思想に目を潰れれば…
さすがポンジュノな映画。

ストーリーの構造が非常によい。貧富の差と、人間としての尊厳…という資本主義国家に住む人間であれば国籍を選ばずに見れるテーマというのが良い
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

1.5

このレビューはネタバレを含みます

監督の作家性を推すという使命に飲み込まれてしまい、どのジャンルとしても面白さを見失っている作品。


ホラー映画としては構造的に成り立っておらず、スリラーとしては刺激がなく、ショッカー、スプラッターと
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