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ナナ
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目次

ナナの作品紹介

ナナのあらすじ

1960年代のインドネシアで紛争に巻き込まれ、親族や家族を失ったナナが、思いがけない友情を通して自分自身を解放し、自由な人生を再び希求し始める姿を描くカミラ・アンディニの長編第4作。ベルリン映画祭コンペティション部門でワールドプレミア上映され、銀熊賞(最優秀助演賞)を受賞した。

原題
Nana/Before, Now, & Then
製作年
2022年
製作国
インドネシア
上映時間
103分
ジャンル
ドラマ

『ナナ』に投稿された感想・評価

たむ
3.3
フィルメックス常連のカミラアンディニ監督の新作で、メロドラマです。
過去作でフィルメックスで最優秀作品賞を取って、本作ではベルリン国際映画祭での受賞と順調にキャリアをアップさせています。
本作では少し前の時代の女性の生き方についてのドラマが展開します。
淡々とした構成と自然描写、感情表現としてのスローモーションがテーマを強調していきます。
普遍的なメロドラマであり、独自の美学あふれる映像美。
現実と幻想が葛藤していきます。

さて、本作から離れますが、メモ的に先日東京国際映画祭が閉幕し、東京フィルメックスも本日で終了。
今年もアート映画にたくさん触れられて、感謝です。
一方で、今年すごい顕著だったのですが、会場がガラガラな事が多かったです。
東京国際映画祭は会場が狭いところもありますが、広いところは空いていましたし、フィルメックスに関しては自由席でもいいのでは?と思ってしまうことのありました。
アート系の映画は厳しい時代に本当に入って行っている事を意識させられます。
フィルメックスで今後の映画界を占い、注目を集めた監督が3大映画祭やアカデミー賞を賑わす、その流れが断ち切られやしないかと心配になります。
メジャー系の映画は回復に向かっている一方でのアート系インディーズ系の映画はまだまだ大変な印象です。
最近だとマーベルも突然アート系インディーズ系から監督を引っ張ってくることもあるので、アート系の縮小は最終的に映画界全体に跳ね返ってきます。
会場に足を運んで鑑賞することぐらいでしか応援は出来ませんが、これからの映画界を担う才能を育成する場としての映画祭に期待したいですね。
3.0
【罪悪感に苛まれる女性の決意】【東京フィルメックス】
■あらすじ
1960年代のインドネシアで紛争に巻き込まれ、親族や家族を失ったナナが、思いがけない友情を通して自分自身を解放し、自由な人生を再び希求し始める姿を描くカミラ・アンディニの長編第4作。ベルリン映画祭コンペティション部門でワールドプレミア上映され、銀熊賞(最優秀助演賞)を受賞した。

■みどころ
インドネシアの映画ながらもウォン・カーウァイや韓国映画にあるような豊かな映画で、その絵面で一定量の面白さがある映画だと感じました。
そのくらい才色兼備でナナの立ち振舞も含めて見どころになりえると感じました。

特に主題についてふさぎ込んでいたナナに対して知人イノと一緒に川に飛び降りるシーンは一種の自由な生き方を声高に叫ぶ姿を強くあって白眉であると感じました。


ストーリーについては政治の動乱や呪い師の慣習などのしがらみによって家族が離れ離れになった女性の行く末を描いていて、意外とシンプルな構成で展開していく。

去年で上映された「ユニ」のような結婚する通過儀礼に対して大学に行きたいと言って反抗するが、大学で何を学びたいか?というのが見えない・紫が一種の象徴として機能する複雑さは本作には存在しない。
政治の動乱に対してナナの決意を固める姿をじっくり描くもあっさりと描いていて、絵面の色彩豊かさに寄せてる印象があるので、そこだけは一捻りが欲しかったと感じました。

とはいえ2時間以内で魅力的なシーンで興味の持続が続いた意味で一定の面白さは担保されているので、そういった意味で日本上映しても悪くない映画だと思う。
[1960年代インドネシアにおけるシスターフッド時代劇] 40点

2022年ベルリン映画祭コンペ部門選出作品。主人公ナナは姉や赤子と共に森の中を歩いていた。姉妹は彼女らを手に入れんとする何者かから逃れようとしているのだ。姉妹の父親は二人を逃がしたことで殺されていて…と、ここでナナは目覚める。20年近く経っても、逃亡時代の悪夢を見るのだ。父や夫は殺された、姉は生き延びたが、赤子はその後亡くなってしまった。そんな彼女を受け入れてくれたのが、今の夫で大農場主のドルガだ。20歳くらい年上だが、ナナを大切にしてくれた恩人だった。今では彼との間には新たに四人の子供もできていた。

時代はスハルトによるクーデター前後の1960年代、郊外のプチブルも政情を無視できないような状況のはずで、進歩的な女性は共産主義者だと陰口を叩かれるような時代なのだが、親戚の小言が増えるだけで、ナナたちが何らかの事件に巻き込まれることはない。この"時代のファッション化"というか"時代の漂白"というかは『この世界に残されて』でも感じたのだが、アンディニはコスチュームや備品などの懐古趣味的なノリでしか時代を描けていない。友人と話していて、アンディニがガリン・ヌグロホの娘という芸能一家出身だから、そういった時代感とか共産党員云々とか肉屋の仕事とかよく分かんないし分かる気もないのではと指摘されて納得してしまった(違う可能性もあるがヌルいのは事実)。

ナナは現夫を通じて進歩的な考えを持つ肉屋の女主人イノと知り合う。彼女は周りから共産党員だと陰口を叩かれているが、上記の通りフワッとしか描けていないので、ある種のMPDG的存在であり、定義的には男を導くミラクルな女という存在を迷える女性にぶつけることでシスターフッド時代劇としている。しかし、MPDGという存在のあざとさは消せず、寧ろ映画祭に向けた傾向と対策みたいなあざとさが上乗せされて、なんか白々しく見えてしまった。ちなみに、イノさんは現夫の愛人ぽいが、現夫が共産党?の活動資金をイノさんを通じて流してた説を聴いて納得した。危うく女性解放の導き手をド畜生にするところだった。

カミラ・アンディニの作品は今回が二回目だが、全然作風が違うことに驚かされる。今回は夢のような描写(家の中に牛、森の中で焼き殺されそうな元夫に出会うなど)はそのあとに毎回"悪夢から目覚める"という描写を入れる謎の丁寧さがあったり、イノに"自由って何?"と聴くなどのクサすぎる台詞も方々で登場し、髪を下ろす=秘密がなくなったとかモチーフの単純すぎて奥行きが感じられない。残念。色んな人に勧めた罪悪感で死にそうです。

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