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『グローリア!』に投稿された感想・評価

Omizu
3.0
【第74回ベルリン映画祭 コンペティション部門出品】
シンガー・ソング・ライターとしても活躍するマルゲリータ・ヴィカリオ監督の長編デビュー作。ベルリン映画祭コンペに選出された。

うーん、プロダクションは高いレベルにあると思うが、音楽映画として中途半端で冗長。監督の感性は感じるところがあるものの、テンポが悪いのが気になる。

女性たちだけの聖歌隊を描く群像形式なのはいいが、それ故に視点がばらけてしまっている。素直にテレーゼに絞った方がまとまったと思う。

たぶん女性たちの連帯や絆を描きたいと思うのだが、話があちこちにいってしまうのでまとまりがない。ミュージカルではないのだが唐突に歌い出すのが違和感しかない。これを作家性と呼ぶのはまだ早い。やりたいことは分かるがまだ迷っているような印象を受けた。

演出としてもコミカルにしたいのかシリアスにしたいのかが中途半端。コメディとして笑えるところがあるかというと皆無、女性映画としては拙い部分が多すぎる。

シンガーとしても活躍する監督が力をいれたであろう歌もあまりハマらなかった。全体を通して美術や衣装など基本的なところはしっかりしている分、残念な印象。

これならいっそデュモンの『ジャンヌ』『ジャネット』くらいぶっとんでもよかったと思う。長編デビュー作ということで瑞々しい感性はあると思う。これからに期待。
たむ
3.5
ゴールデンウィーク恒例、イタリア映画祭から、デビュー作でいきなりベルリン国際映画祭のコンペティションに選出された歴史音楽映画です。
イタリアのシンガーソングライターの方のデビュー作で、アートの感覚とクライマックスのカタルシスへと向かう構成のうまさなど、要注目の才能が現れたと言えます。
抑圧され、極限的な環境の中、音楽が救いになっていく、決して新しくはない物語ではあるものの、感性が素晴らしい映画ですね。
3.7
【権威と理論の支配に立ち向かう創造性のエンパワーメント】【京都ヒストリカ国際映画祭】
■あらすじ
シンガーソングライターで女優でもあるマルゲリータ・ヴィカーリオの初監督作は、歴史に埋もれた無数の女性音楽家をたたえる、ポップで躍動感あふれるミュージカルドラマ。
時は1800年、ヴェネチア近郊の孤児院。無口で孤独なメイドのテレーザが、音楽によって現実を作り変えることができる非凡な才能の持ち主ということは、誰も知る由もなかった。新教皇の訪問に際し音楽会が開かれることになったことから、その才能が開花する。ベルリン国際映画祭コンペティション部門に選出された。

■みどころ
京都ヒストリカ国際映画祭にて。
今年のイタリア映画祭でも上映された本作だが満足度で言えばマッテオ・ガローネよりも高くて此方を観れば良かったかもしれないと思うレベルに楽しい映画でした。
というか観ていて『天使にラブ・ソングを』ぽさがあったら、監督いわくインスパイア元だとか。

無口で孤独なテレーザはふと屋外で作業中に他の同僚がリズムよく音を鳴らしたりくしゃみをして、そこから音楽の世界に没入し始める。
けれども孤児院ではシンデレラの実家くらい酷い仕打ちを受けている。
孤児院では教皇に向けて曲を書いて指揮する楽長がいるが、楽長も権威主義の権化のような存在でテレーザ含めて女性らを存外に扱う。
そんな中でテレーザは楽長の命令で倉庫番をしていたらピアノが置かれていて、演奏する事によって彼女の創作欲・音楽欲が爆発するのだ。そして、その姿に靡かれて音楽隊の同僚がやってくるが…

女性のシンガーソングライターがいない・女性がなかなか日の目を浴びない事を史実ベースにミュージカル映画で作り出そうとした本作。
監督によるとやはり史実でそういった女性がいなかったので、歴史背景を持ちつつも自分が作った楽曲を当時の時代背景の女性たちに歌わせるという一風変わったミュージカル映画になっているのが特徴的。

ヴェネチアが舞台の割にポップな音楽からゴスペル、ジャズといったアメリカンな音楽からゴリゴリのベースを鳴らしたトラップ音楽まで「絶対にその時代背景にはない音楽でしょ」を盛り込んだ本作は自分自身の内面に秘めた創作性は誰にもあるし、もっと自由に歌っても良いという希望に満ち溢れたエンパワーメントさが見どころだと思います。

その強さたるや凄くて、音楽を通じて音楽理論・室内音楽でのユニットといった音楽の世界に留まらず女性らを抑圧してきた権威・政治・男根主義などの"支配"に対して「創作でぶっ壊す!」と言わんばかりにジャンルも権威も理論も支配も破壊しようとする潔さは見てて爽快感あって良かったです!

去年に観た『ベネデッタ』のようなパワー系映画を感じました。

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