サントーシュが警察官として働き始めたのは、殉職した警察官の未亡人が職を継承できるという政府の制度のためだった。慣れない仕事に順応していく中で、彼女はすぐに、昔ながらの警察のやり方を体験し、そこに否応もなく参加することになる。性差別、汚職、権力闘争、そしてカースト制度や宗教による社会の分断。レイプされ、殺害され、地元の井戸に捨てられた、いわゆる「不可触民」である少女の死の捜査を、ベテランでカリスマ性のある女性警察官、シャルマ警部の指揮の下で担当することになったサントーシュは、彼女を刺激的な指導者であり、フェミニスト的な連帯の拠り所と見なすようになるが……。映画はあくまでもサントーシュ個人の視点を保ちつつ、彼女が何を受け入れ、内面化し、実践できるか、という感情の旅を描いていく。その過程で社会の腐敗を構造的で世代的なものとして描き出し、その複雑なニュアンスを見事な忍耐と厳格さで探求している。カンヌ映画祭のある視点部門で上映。第97回アカデミー賞国際長編映画賞部門のイギリス代表作品に選出されている。
インド北部のウッタル・プラデーシュ州で、カースト外の「不可触民」として差別を受けるダリト(ダリット)の女性たちが立ち上げた新聞社「カバル・ラハリヤ」(「ニュースの波」という意味)は、紙媒体…
>>続きを読む国家公務に従事する⼀家の主・イマンは 20 年間にわたる勤勉さと愛国⼼を買われ夢にまで⾒た予審判事に昇進。しかし業務は、反政府デモ逮捕者に不当な刑罰を課すための国家の下働きだった。 報復の…
>>続きを読むある政治家の家の庭から、2個の貴重なジャックフルーツが消えた。その捜査に駆り出された熱心な警官は、真実を掘り下げようとする過程で思いがけない展開に直面する。
大都会デリーで凶悪犯罪と戦い続ける短気な女性警官と冷静な女上司。組織内部、そして社会に根付く深い性差別にも負けず、正義を貫こうとする2人だったが...。
聖地マシュハドで起きた娼婦連続殺人事件。「街を浄化する」という犯行声明のもと殺人を繰り返す“スパイダー・キラー”に街は震撼していたが、一部の市民は犯人を英雄視していた。事件を覆い隠そうとす…
>>続きを読む(c) Oxfam