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天国の日々 4K
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目次

『天国の日々 4K』に投稿された感想・評価


映画史に刻まれた伝説の映像詩。

エンニオ・モリコーネのドキュメンタリーのなかで、今作の映像がチラッと流れていました。

モリコーネ担当作品の中でも、映像の美しさが際立ってましたから、チャンスがあったら劇場で観たいと思ってましたね。

〔そもそも配信でもやってないんです〕

念願かなって、今年、函館シネマアイリスで4Kレストア版で観ることができました。

原題:Days of Heaven

マジックアワー時の映像をずっとみていたい〜

広大な麦畑、夕暮れ、朝もや、炎のきらめき。

言葉を越えた体験を味合わせてくれます。

ただ、傍からみると美しくとも、この景色には暗い孤独な影もあります。

麦の収穫はマンパワーに頼る過酷な重労働てした。

マジックアワーの絵は美しい、でもはかない。

輝きは短く、すぐ闇がきてしまう。

麦畑に1件だけ建つお屋敷も、印象的な図でした。

「現実感のない、うらさびしい家」

「エドワード・ホッパーの絵のよう」

なんて人に話していたら、
「マリック監とアルメンドロス撮影監督の絵作りはアンドリュー・ワイエスやエドワード・ホッパーらへのオマージュ」って解説あり。

そして、この美しくも不穏な風景を、エンニオ・モリコーネは音楽で表現してくれてました。

とはいえ、映像や音楽だけでは、伝説にならなかったと思います。

どこかで読んだ神話にある悲劇のようなドラマ部分もおもしろかったです。

20世紀初頭のテキサスの広大な農場を舞台にした、4人の男女の希望と挫折の物語。

苦しい生活を送る人(若者)が、底辺から脱出できそうなチャンスが訪れた時、何を犠牲にする、またできるのでしょうか。

この普遍のテーマが、公開から40年後も刺さります。

「天国の日々が束の間あった」と主人公の妹の回想という形式で語られていました。

だから、妹によって大事なところがわざと省かれていたり、言葉とは裏腹にトゲが含まれてていたり、一筋縄でいかない物語になってます。

悲劇だと受け止めましたけれど、語り手=妹とヒロインは意外にあっけらかんと「新しく良い人見つけたい」みたいな感じでたくましく終わるところも、人間の本質を捉えていましたね。

リチャード・ギアはもちろん、サム・シェパードも超イケメンだったということを再確認しました。

映像、音楽、キャスト、演出、物語、それぞれのすばらしさが相互相乗、調和した奇跡の作品です。
『善も悪も愛も憎しみも、人間のすべては半分だから』

持てる者と持たざる者の邂逅による天国のような時間を描いたドラマ映画。間違いなく僕の作家性を決定づけた監督の代表作であり、死ぬまでにどうしてもシアターで観たかった一本だから今日は感無量。プロットにすれば数行の出来事に無限の奥行きを与えるのが映画だ。

鑑賞記録
2025.04.06
YEBISU GARDEN CINEMA1
→劇場どころか映画鑑賞を相当絞っている中での最優先ライン。ただただとんでもないことをやってのけている映像と共に、アレンジがそのまま心象風景となる劇伴の引力に吸い込まれそうになる。後は僕が生きている間に「シン・レッド・ライン」をお願いいたします。
4.4
 シカゴからテキサスへ。流れ者が2人の女性を連れてやって来る。ビリー(リチャード・ギア)はがっちりとした大柄で、妹リンダ(リンダ・マンツ)と2人だけの肉親だった。シカゴで仕事関係の上司とぶつかり、恋人アビー(ブルック・アダムス)を引き連れてテキサスへと流れ着く。時は第一次世界大戦中で、混迷と貧困の時代だった。移民たちはそれでも仕事にありつこうと汽車の屋根に乗って仕事を探しに行った。やがてパンハンドル地方にある農場に辿り着いた3人は農場主のチャック(サム・シェパード)の元で働き始める。麦刈り作業員の仕事は厳しく、賃金も安い。正に地獄を絵に描いたような過酷な労働環境である。然しながらビリーの目に付くところには、妹と恋人の姿が在った。ビリーはアビーを恋人ではなく、妹だと詐称していた。この時代はその方がやり易かったに違いない。然しながら運命の歯車は少しずつ、ビリーの伺い知れぬ方向へと進んで行く。先日公開された『バッドランズ』が『地獄の逃避行』というタイトルで上映されたことはここでも書いたが、アメリカン・ニュー・シネマの手触りを残した唯一無二の傑作であった。あれから5年、テレンス・マリックは雄大な大自然を背景に、運命に翻弄された男と女の悲劇を、少女の目から紡いで行く。

 最初から最後まで隅々まで愛してやまない映画「天国の日々」。若き日に多大なる影響を受け、今の僕が作られました。という岩井俊二の絶賛コメントにも在るように、テレンス・マリックは今作に「光」によって人間世界の「黄昏」を導き出そうとした。20世紀初頭のアメリカはまだ、19世紀のゴールドラッシュの残像に夢中だった。多くの移民はこの地に夢と希望を見て入植するも、全能の神となる農場主に従う他なかった。前作『バッドランズ』が「ここではないどこか」への渇望の逃避行であるとすれば、今作は「ここでしか」生きられなかった人間たちの悲劇を紡いで行く。やがて農場主のチャックは働きぶりも良いアビーを見初めて行くのだが、その視線の交差にビリーは青春時代の挫折を見る。持つ者と持たざる者との物語はやがて、ビリーがチャックの現実を知ってしまったところから物語は動いて行く。土地も財産も同時に有する農場主の瞳の奥に主人公は人生の「翳り」を見る。そこでビリーはアビーに決着を付けたはずだったが、翌年不意に戻って来る。そこに悲劇は待ち構える。農場を食い荒らすイナゴの群れは正に、自然主義を掲げるテレンス・マリックの狂気の様な映像美に他ならない。マジックアワーの20分しか駆動しない伝説的な神話は人間同士の「あはひ」や「あはい」を紡ぐのだが、マジックアワーに囚われたテレンス・マリックとネストール・アルメンドロスとの共闘はやがて製作費がかさみ、ハスケル・ウェクスラーへとバトン・タッチを果たす。失意のマリックは現世から離れ、失意の20年を過ごした。失われた20年の元凶ともなった作品がマリック監修の4Kで不意に蘇る。

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