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クロノス・カイロス
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クロノス・カイロスの作品紹介

クロノス・カイロスのあらすじ

誕生日の祝いの席。黒い風船に囲まれたテーブルで、女(ミラ・ルオティ)は男(トニ・プロトニ・ヤルヴィネン)に告げる――「新しい男ができた」。そっと頬を撫でて去っていく彼女には、すでに新しい恋人がいた。ポールダンスを踊り、球体を宙に操る女。残された男の耳の奥では、その日から鳴りやまない音が響き始める。 嫉妬と喪失に呑み込まれた男は、女のダンスポールを切断してしまう。壊れた均衡を取り戻す方法はただひとつ、新しいポールを打ち立てること。 荒野で男が出会うのは、甲殻類アレルギーの殺し屋。奇妙な相棒となった二人は、モノクロームの山岳地帯をさまよいながら、不可解な出来事の連鎖へと足を踏み入れていく。

クロノス・カイロスの監督

ヘッラ・ウルッポ

原題
Kronos Kairos
製作年
2025年
製作国・地域
フィンランド
上映時間
70分
ジャンル
SF
配給会社
アップリンク、KUJIRA ROUTE

『クロノス・カイロス』に投稿された感想・評価

3.7
アキ・カウリスマキを敬愛するフィンランドを代表するロックミュージシャンでもあるヘッラ・ウルッポが、8年間コツコツと作成した初長編作品です。

世界一犬に優しい映画館「キノ・ライカ」をアキ・カウリスマキ監督と共同経営しているミカ・ラッティが共同脚本と製作を務めています。

男は誕生日祝いの席で、女から「新しい男ができた」と告げられる。それ以来、耳鳴りの止まない男は、荒野で出会った甲殻類アレルギーの殺し屋と旅に出る。

台詞らしい台詞もない。奇妙でスタイリッシュなアートフィルムです。
決してエンタメとして楽しめる作品ではありませんが、独特の魅力を放っている作品です。

長回しのモノクロ映像は、一見タル・ベーラ作品のようにも感じますが、それよりもアキ・カウリスマキ作品のようなシュールさ・軽さ・可愛らしさを感じさせます。
これが、全てのシーンを絵はがきにしたくなる魅力と繋がっていると思います。

また、ロケ地がフィランドでは無く、スペインのアンダルシアという土壌が、マジックリアリズムのように、現実から遊離した寓話を際立たせています。

好きなシーンは沢山です。

謎のピンポン玉仕分け装置
一本足のバランス立ち(何これ?)
女が取られ1人でシャドーボクシングする男(情け無さが可愛らしい)
女が大好きなポールダンスと、そのポールを怒りに任せて切る男(意味不明だけどスタイリッシュ)
タコを食べるの大好き殺し屋(兎に角シュール)
男と殺し屋とのボードゲーム、サッカー対決(少年みたいでなんか可愛い笑笑)

映画鑑賞というより、美術館等でたまにかかる環境映像やMV体験のよう。

そんな作品をさらっと観て、その後井の頭公園を散歩。
良い休日でした♪
no58
4.6
いや〜とんでもない作品でした。
はじまりから尖ってて、最後まで尖ってた。
登場シーンの片足立ちからタコチャン…ポール、あれパンツ…ドコ?とかいろいろとんでもなくて、かなり象徴めいた事柄でストーリーが進んでいくという、久しぶりにとんでもない(褒めてる)作品観たなぁという気持ちになった。

過ぎ去った時間は変わらないんだよ。。愛も全部…と言う気持ちになり、失ったものを取り戻そうともがいても遅いこともあるよね…という気持ちになった。

見終わった後はポカーンとしてたけど、こういうの嫌いじゃないんだよね〜!と今は清々しい。

あの片足立ちは想像の斜め上をいっていてとてもよかった。なんだかわからない満足感がやばい。
主人公の人もよかったなぁ〜土下座泣きがとてもよかった。
 アップリンク繋がりで吉祥寺の舞台挨拶を京都でパブリックビューできるとのことで公開前日に行ってきた。

 フィンランドの映画館キノライカをアキカウリスマキと共に運営するミカラッティがプロデュースと共同脚本を手がけ、ロックミュージシャンで写真家で詩人のマルチアーティスト、ヘッラウルッポが脚本監督撮影編集を担っている。今回はこの2人と主役のトニプロトニヤルヴィネンが登壇、上演後にトークショーをしてくれた。

 このアフタートークがなかったらほとんど訳がわからないまま帰宅したことだろうけれど、おかげでいろいろと腑に落ちたところがあり、ふだんあまり作り手の素顔は気にしないボクも直接話を聞くのもいいもんだと思ってしまった。

 内容は特になく笑、振られて離婚を迫られた男が絶望して孤独の淵に堕ちそして再生するまでを何の説明も無ければセリフも最小限で、うっかりするとすぐ寝落ちしそうな(おっと褒めてます)シュールな絵面だけで持っていこうとする映画。

 では面白くないかというとけしてそんなことはなく、映像の美しさと、重低音のサウンドトラックに魅せられてちょっと前のめり気味に見てしまうほど。ただし物語が動かないので油断して瞼を閉じてしまいかねない(褒めてます)。

 良くも悪くもフィンランドらしい、自分の撮りたいものを撮りました、という作品で、引っかからない人には退屈しかないし、面白がれる人にはちょうど良い感じの70分。
 最初の10分で音と映像にオオッと思えたら
そのまま全集中していても持ち堪えられるくらいの時間だ。

 ただ、最近すごいハードスケジュールな中をレイトショーに出向いたので何度か意識を失いかけた。個人的にはそのくらい心地よいオフビート感が良かったと言いたい(褒めてるでしょ?)。

 入場者特典がA5サイズのポストカード4種セットでこれまた壁に貼るだけでオシャレなインテリアになるし裏面にはなかなかの情報量でパンフレット要らずなお得感。せっかく観に行くならこれはぜひとも手に入れたいところ。

 追記

 大事なことを忘れてた。舞台の大半はスペインのアンダルシアで撮られていてその自然の美しさも大きな見どころだけれど、途中で出てくる工場はキノライカのあるカルッキラで撮影されている。
 この工場、アキカウリスマキ監督の「枯れ葉」にも登場していて、トークショーでのミカラッティの弁によるとまったくの偶然で、ふたりともたまたま同じ工場をロケ地に選んだとのことらしい。
 それだけでもカルッキラという土地の不思議な魅力が奇跡をもたらしたのではなどという他愛もない想像が膨らむ。

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