生き延びたことを恥じる人生…
若くて綺麗な女性にそう思わせてしまう戦争とは…

ユーゴスラビア内戦が1つめのポイント。
これまで、私は、ユーゴスラビア内戦について（少しでも）描いた映画ははじめてだったので、歴史という意味でも良かった。

主人公は、無遅刻無欠席、工場でマジメに働き、職場でも友達を作らず寡黙、刺繍が趣味の女。

職場で、たまには休んで旅行にでも行きなさい！となぜか言われ、一人旅しているとき、油田掘削所で大火傷した人がいるから看護師が必要…と知り、看護師だった女は、海のなかにぽつんと立つ油田採掘所にヘリで行くことに…

海底油田掘削所が2つめのポイント。
広い海の真ん中にぽつんとある。比較的広いスペースに滞在しているのは10人程の男。ここには、なぜか孤独を愛する、言い換えると人恋しい人たちが集まっている。

ただ海底油田採掘所がこの映画の違和感でもある。
外界とまったく交流のない男しかいない場所に、若くて綺麗で性格の悪くない女性が来たら、もっとざわつく感じになるはずなのに、そうはならない。
（エロとか年齢とか関係なく男はそうなる生き物）
それが違和感だった。

男心のわからない映画だと思ったら、監督兼脚本はやはり女性でした。

なお、スペインの映画だし、主人公はユーゴスラビア出身という設定なのに、全編英語でした。

看護士がヤケド野郎を介護する。殆どそんなシーンばかりでアクビが出らぁ、バッキャ…

『死ぬまでにしたい10のこと』のサラ・ポーリーとイサベル・コイシェ監督が再び手を組んだ秘密めいたドラマだ。

情熱の国、スペインなのに淡々と深く静かに進んでいく。ここにはフラメンコも闘牛もない。まるで深海のようだ。深海には何もない。あるのは静寂と言葉だけだ。

サラ・ポーリーが心の傷を絶妙に表現する。孤独感を全面に押し出す。口数が少なく神秘的な香りがする地味系女子を演じている。一方で、テイム・ロビンスが男の渋みと優しさを醸し出す。陽気な荒くれ野郎だと思っていたが違った。

平坦だけどズッシリと重い。ドキドキしたり胸が踊ることはない。荷物をわざと置き忘れるという恋愛小技も教えてくれた。これは地味だけど良い作品だ。ラストシーンの余韻にも満足じゃ！

• #ジメジメしてカビが生える
• #脱いだら凄い
• #Mっ娘集合！

【あなたの秘密はなんですか？】

灼熱の魂が頭をハンマーで殴られる衝撃だとしたら
この作品はプレスで数秒掛けて締め付けられる重圧。  

誰でも大小の差異はあれ秘密を抱えて生きている。

サラ・ポーリー演じる全ての感情と人生を捨ててしまった女性ハンナの秘密。
「ショーシャンクの空に」のティム・ロビンス演じる大火傷を負った中年患者の秘密。
そして小さな女の子のナレーション。
ただその姿はどこにも見えない。この子は誰なのだろう？

海の上の掘削所という一般の生活から隔離された独特の空間が舞台。
孤独になるために人はそこに集まる。
冷たく凍えてしまいそうなその空間でひとり静かに自分の過去と向き合い少しずつ少しずつ心を癒やすのだ。

この映画をみてふと思う。
人は大義名分の元どこまで残酷になれるんだろうか。
吐き気を催すその悪意は心にべっとりと染みつき身動きのとれない閉鎖的空間に追い詰める。

ひたすら重く重く僕たちの心にそれはのしかかり受け切れないほどのその感情が静かに溢れでる。

そこから生み出された憤り、恨み、憎しみはどこへ流れていくのだろう。
感情を押し殺しただひたすら植物人間のようにただ息をするためだけに生き続けるその刹那。

静かに秘密が語られる時とてつもない憂鬱が襲いかかる。生きることも死ぬことも許されないその人生に僕は何を思えばいいのだろう。少女の正体がわかったときとても胸にくるものがあった。

422本目

• #まぴおになら言える秘密のこと
• #まぴさんの秘密①モテモテ
• #まぴさんの秘密②宇宙人になりたかった。
• #まぴさんの秘密③声がかわいい
• #まぴさんの秘密④モンゴリアンチョップができる
• #まぴさんの秘密⑤戦闘力が53万