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囚われの女
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『囚われの女』に投稿された感想・評価

【一言で言うと】
「愛の“妄執”」

[あらすじ]
シモンは祖母とメイド、恋人のアリアーヌとともに豪邸で暮らしている。アリアーヌが美しい女性アンドレと関係を持っていると信じ込んだシモンは、次第に脅迫観念に駆られていく...。

シャンタル・アケルマン映画祭にて。

男と女の“すれ違い”。お互いの愛はあるのだがそこに確かな“隔たり”が見えてしまうという不甲斐なさ。
描いていることは至極普遍的ながらも、一つ一つの“画”に確固たる“歪さ”を孕んでいるからこそ感じる“違和感”というのが果てしなく恐ろしい。

やっぱりこの監督はジャンヌ・ディエルマンでもそうだが、人の機微に潜む“狂気”を描かせたらマジで右に出る人はいないと思う。
それくらい精巧かつ緻密ですし、ただただ愛の確認が次第に“束縛”にへと変貌を遂げていく主人公には終始恐怖すら感じました(・・;)...

とにかく主人公シモンの特筆に値する気持ち悪さはもう凄まじいったらありゃしないですし、スマした顔してあれこれ執拗にアリアーヌの事を知りたがるシモンに終始怖いどころかイライラしてくる始末😅
セックスする時に何考えてるだの、君の考えてる事を知りたいだの...もし自分がアリアーヌだったらストレスで胃に穴が開きそうです(^◇^;)...

それに極端ながらも“男性”であるシモンと“女性”であるアリアーヌを差別化した描写も生々しくてリアルな質感を感じましたし、互いの愛を“感性”ではなく“言葉”でしか確かめられないシモンへの不器用な滑稽さがより際立って映し出されていましたね🤔
対して極端に描写が少ないアリアーヌから滲み出る秘匿な雰囲気も作風と相まってよりミステリアスな印象を感じさせますし、その”空白“を空白とせず独りよがりの“色”で染め上げていくシモンのどうしようもなさ...同じ男として気をつけなければならないですね😔…

とにかく“全てを知る”という行為に潜む“代償”。その償いは全てを失ってからでしか気づけないという愛の“盲点”に震える一本でした。

タイトルにもあるように、序盤はアリアーヌが囚われていたのだが、それが終盤で立場が逆転する様はまさに見事ですし、果たして囚われていたのは…?という含みを持たせた絶妙な締めくくりには思わず唸りましたね。

“全部君の為は、結局自分の為”。

愛に“エゴ”を持ち出した者の末路は、まっこと虚しいものぜよ😑...
のんchan

のんchanの感想・評価

3.7
シャンタル・アケルマン鑑賞10本目

勝手にかなり期待を込めていたので、正直、裏切られた感があり、観ている時にはアケルマンっぽさがない?と感じたものの、今レビューを書いていると、作りたかったことはやれてたのかな?と思えてきました。

世界で最も長い小説とギネスに認定されたマルセル・プルーストの「失われた時を求めて」、その第5編「囚われた女」をアケルマンの自由な発想で脚色したもの。


シモンはパリの豪邸で、祖母とメイド、運転手も雇って悠々自適生活。そこには恋人アリアーヌも共に暮らしていた。
シモンは花粉のアレルギー症があり、色白でひ弱なイケメン。
アリアーヌを愛しているが、その愛情表現は独特であり、寝室は別々。キスはするものの身体は交わらず、一線を超えないで感情を昂らさせていく変態性がある。

ある日、アリアーヌが女性に恋をしているのではないか?と思い込み、ストーカーのように付け回し情報を得ようとする。
アリアーヌはフワフワした表現をし、シモンの気持ちを惹き付けるためなのか?適当に交わしている風でもありファム・ファタールのよう。

堪えらなくなったシモンが別れを切り出すが、お互いの気持ちを確認し、別れるのをやめて再出発すると決めた宿泊先の海でアリアーヌが消えてしまう...


かなりキモしつこいシモンは女の全てを知りたい男
片やアリアーヌは全ては知らないままで愛せる女


束縛したい人とされたい人のカップルなら上手くいくかしら?
なんか見ててもうざったいわよね?

束縛されたくない人と全く束縛しない関係だと完璧?
それもまた淡々として秘密が増えそう。

恋愛の形こそ千差万別で、ニ人の相性は口先だけで話し合ったからと言って上手くいくものでもない。
男女の容姿=セックス以外は性別自体をスクリーンから除去してしまうアケルマンに驚く。

ストーカーは男、被害者は女だがカメラは常に追う側の主観に近い位置、もしくはその様子を背後から捉え(『めまい』)、いつにも増してフレーム内外のサウンドが目立つ。

影や室内の美術設計は舞台劇の如く設えられているが冒頭における一連のストーカー行為を捉えたショットで響く足音は象徴的で、またラジオ音楽や歌も含めたサウンドやBGMが盛り上がりを見せる中、それを突如断絶することで突き放しにかかる編集をアケルマンは好んで多用している。

通俗概念を無視してそこにいる女はもはや肉体以外は性差を超越した存在であり、同性愛者の疑いを掛けられるがラストでその肉体をも消し去ることで全ては永遠の謎と化し、そして残された男はというと精神面のみならず歪んだ性癖までもが露呈され、衝撃と体温低下で震えることしか許されない。

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