不滅の女の作品情報・感想・評価・動画配信

「不滅の女」に投稿された感想・評価

物凄く不思〜議な映画でした。アランロブグリエは確かこれが初めてだと思いますが、ハマっちゃいそうです。

イスタンブールという場面柄、東洋とも西洋とも言い難く、なんとも不思議な雰囲気。音楽もそう思わせる大きな要因の一つです。

随所で出てくる水面が凄くいい味出してました。
理解できたとは言えないのだが、塩田昭彦が言う「映画が唯一嫉妬する芸術は音楽である」を地で行くような、リズミカルな編集で見ていられるところがある。
yuum

yuumの感想・評価

3.9

このレビューはネタバレを含みます

不自然に静止するトルコの街の人々、舞台上で台詞を言うかのように話す警官。主人公男性のフランス人が心に思い描く東洋趣味(オリエンタリズム)は幻想であると風刺するように、映画の端々が「目に映るものすべて虚像だ」と静かに主張しているみたいで面白かった!

なぜヒロインは「偽物のモスク」「偽物のビザンティン」「偽物の金」などと執拗に言いづけるのだろうと不思議だった。けれどもストーリーが終盤に向かうにつれ、実はヒロインが人身売買されていたのかもと仄めかされてから、ああ彼女は人生が最早自分のものでは無くなってしまっていたから見るもの全てが虚構に感じられたのかな、と悲しい推測が頭に浮かんでくる。そうなると、はじめはフェティッシュで美しい装飾品に見えた金の鎖も、美しい奴隷を繋ぐための道具に見えてしまった。
自然の風景の中にビクともしない人間を置いた静止画的な映像が断片的に散りばめられた様は、どこか『去年、マリエンパートで』(脚本はアラン・ロブ・グリエ)を思い出させる。
MondeFilm

MondeFilmの感想・評価

3.9
 名前だけは聞いたことあるアラン・ロブ・グリエ。何が良いって名前の語呂ですよね。に入る範囲の情報をかき集めてばかりいる。目に入ったサムネイルが印象的だったので。北野武映画のようなビジュアル。「わからない」の連発。ふさわしいのか曖昧な不穏な劇伴。場面転換の妙。一般的な映画体験とは別物。別の構造。ゆっくりと振り向くモチーフ。窓や隙間から覗く。ウー・ホン?劇。ノヴェンバー・ステップス。魅力的な映像からぼんやりと物語が導かれる。パッチワーク。インスピレーションをくれる。アカデミズムの傾斜が促す。中東世界に慣れていない。ストーリーのケーデンスやカタルシスはほとんどない。今となってはこのビジュアルを維持しつつ脚本的な面白さも保つ作品もあろう。快感を好意的に捉えるか?ミニマルテクノ、ハウスのDJと似たような体験。「常に少しづつ興奮する」。和声に興味があるからまだミシェル・ルグラン、ゴダールの方が好きかもしれない。かえって俺の好きな世界観が導き出される。登場人物が魅力的に思えない。暴力的にテーゼが示されるのも何だがここまで何もないのも難しい。映画のクリシェ否定が持て囃された時代の産物。否定。つまらない、面白くないのではなく、わからない。この不思議な感覚。言葉と文章一つ一つは理解できるのに。ビートニク、シュルレアリスム、パタフィジーク。別の世界へ。気が向いたらもう一回みます。
Senchan

Senchanの感想・評価

4.0
断片的に流れる幻想世界。説明はできないが、潜在意識で感じ取れた気がする。
Na

Naの感想・評価

3.4
いわゆる普通の商業映画が展開する分かりやすくて観やすいといった感じからは、かけ離れているのが本作で時間の流れそのものすら曖昧でぼんやりとしていて、ずっと白昼夢を観ているかのような世界観が展開されていた
次から次へと前後のシーンとは関連性がないようなシーンが流れていき、今のシーン何?とか考えてる暇がないほどに分からない展開が続くんだけど、観ていてなんとなく分からないようで分かった感覚に陥るのが凄い
当時この映画を観てた人たちにはトルコに対するイメージが勝手に刷り込まれてそうだなって思った
こういった思いっきり前衛映画として分類されるような、明確に理解できないジャンルの映画を観てみるのも振り切ってみれて楽しいし、そう考えるとイスタンブールの独特で不思議な雰囲気も幻想的な本編の構成と相まっていて良かった
準要

準要の感想・評価

3.5
夢を見てるのかと思うくらいの、不規則性・断片性。
夢か現か、昨日か明日か。
トルコという国はまさに異国、今までの感覚の通用しない不思議な場所という印象で描かれていて、ここは地球なのか?とさえ思わされた。SF作品なのか?とも。
さあさ、アランロブグリエ監督作品です。
難解だけども特異な映像体験と夢と現実を行きかうような作品ってイメージのある監督さんですよね。
本作はそんな監督の処女作品とのこと。

処女作と甘くみていたら、その完成度の高さがずば抜けており、既に監督の世界観が溢れんばかりになっており、ぱっと見て監督臭が強烈に匂ってくる。
そんな強烈な刺激が待ち構えておりました。
 
断片、つぎはぎ。
さっきのは、なんだったと思う間もなく、静と動が混在しては進んでいく。
視線。この視線が本作ではとにかく強烈。
覗き見しているような感覚。覗き見されているような感覚。

その感覚の肝になるのが、構図のセンスよ。
なんでそういう角度からいくの?だったり、そういう見方からいくのねと思ったり。
そして意味不明さよ。
これだけ語っているけども、意味不明です。
これは現実なのか、妄想なのか。
もしくは現在なのか、過去なのか、未来なのか。
彼女は誰なんだ。実在するのか。死んでいるのか。
この意味不明さ加減が堪りませんね。

しかし、なんともまあ美しい映像群なんでしょうか。
その美しさにうっとりしていたら、怪しげな美女に魅入り、私も主人公と同じようになってしまいそう。

本作では、異国感がすごくいいなと思って、その異国感が普段の感性を研ぎ澄ませてくれて、また混乱へと導いてくれて、おそらくそれすらも考慮してのであろう監督に唸った作品でした。
淡水魚

淡水魚の感想・評価

4.8
アラン・ロブ=グリエ
好きな要素がギュッとしてる。
わたしが好きな"映画の終わり方"を本編で延々やってくれている感じ。
ゆえにこの映画の終わり方の正解が分からないのだけど、何か惜しい気がする。
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