水爆に対する恐怖心や不安から、被害妄想に取り憑かれていく老人の物語。
「生物としての正しさ、人間としての正しさとは何なのか」という巨大で答えの無い問いに真正面から向き合っている。本作は、人間が恐怖…
黒澤明監督の観る
町工場経営する中島は原水爆
の恐怖から異様な行動で心神
喪失として家族から準禁治産
者として申し立てられる
脚本 橋本忍/小国英雄/黒澤明
久しぶりまた観るが感想変わらず
最…
「七人の侍」の翌年に公開された本作、
当時なら劇場へ駆けつけると思いませんか?
自分なら絶対に行くなぁ〜
しかし、
「七人の侍」とは、真逆タイプの映画
しずかに、じっくりと、恐怖を語る
エ…
魔作。
黒澤明作品とは相性が悪いなと思っていたけれど、これはドンズバ内角えぐられちゃった。
時代背景を超える普遍性がある。今作で扱われる「恐怖は非合理か合理か」って点は、実存の核心であるのは間違い…
原水爆・放射能に怯え、ブラジル移住を行わんとする三船敏郎が見事にジジイになりきっててすごい。黒澤映画でもそんなに言及されることがない本作、3.11の時、西に逃げた人たちがいたけども予言のような映画と…
>>続きを読むこの作品は、黒澤作品の中で、最も毒のある作品に思えます。
核に対するブラックコメディの域にも達した感がある点について、キューブリックの「博士の異常な愛情」と双璧をなす。
また、初代「ゴジラ」のメッセ…
「そんなことは総理大臣に任せておけばいいんだよっ」
留置所で中島へ突きつけられる心ない言葉。
この映画は、この一言で原水爆から逃れる方法を「別の星へ行く」に限定している。おそらく意図的に。
…
幼少から青年へのイニシエーションならぬ老害までのカウントダウン、老害になるまでのイニシエーション。反対運動に参加する訳でもなく、勉強する訳でもない。ただ巻き込んで逃亡というのが、無理クリな解釈だが、…
>>続きを読む相次ぐ原水爆の実験により、原水爆や放射性物質の恐怖に取り憑かれた男の姿を描く。
当時35歳の三船敏郎による60歳の老人の演技が素晴らしく、当時50歳の志村喬よりも明らかに老けている。裁判を終える頃…