舞台『醉いどれ天使』観劇の予習として視聴。1948年作品。終戦後わずか3年!
【闇市を支配する若いやくざと、貧乏な酔いどれ中年医者とのぶつかり合いを通じて、戦後風俗を鮮やかに描き出したヒューマニズム…
俳優たちの渋い演技が光る、夢中で画面を見つめてしまう映画だった。
登場人物の意固地だったり、不器用だったり、それでも真っ直ぐ筋の通った人間性が魅力的。
人なら馬鹿な見栄など張らず、泥臭くてもいいから…
粗さの目立つストーリーは少し気になるが、それ以上に俳優、演出の迫力が凄い。
戦後の日本で道を外れた人間の哀しみを描き出し、希望と虚無感を観客に感じさせる。そして人間で一番大切なのは理性と言いつつ、酒…
工場排水やゴミで汚れた池が、戦後の激しい時代の流れの中で生きている人たちを象徴しているようで、今見ても伝わってくるものがある。それは天使の命綱を掴めないくらいに急な水流で溺れていくようだった。
一方…
アル中気味で王道からは逸れた町医者の言う「人間に一番必要なのは理性なんだ」
それは医者が処方できるものでもなく、むしろ医者自身も自分でコントロールはできておらず…
分かりやすいストーリーで観やす…
DVD📀所有、再鑑賞。黒澤明1948年監督作品。植草圭之助、黒澤明脚本。志村喬、三船敏郎、山本礼三郎、木暮実千代主演映画。
エネルギッシュな裏に隠された優しさが全面に溢れている志村喬の演技に感動で…
現実を受け入れられない大人ばかり出てくる
それくらいの世の中だったんだろう
折り合いをつけて生きる
ギリギリ理性を保っているのが、手に取るようにわかる演技
そしてどうしようもない沼が、今にも叫び出し…
戦後すぐ、しかも30代でこれだけの映画を撮ったなんて、当時の人はそれは、黒澤明に驚愕したでしょう。
闇市、ヤクザ。結核、環境問題も。終戦後3年くらいの当時の日本がどんなものだったか。思ってたよりみん…