生きものの記録の作品情報・感想・評価・動画配信

「生きものの記録」に投稿された感想・評価

charo

charoの感想・評価

-
タイトルに惹かれた。

人類が滅びた後に、この映画が発見されて、
“こうして生きていたんだ“って、
次の世界の生きものたちが、
記録としてこれをみる日が来たら…
なんて想像をしながら見てた。

危険と隣り合わせで生きてる。
最初、この人誰〜?って思って観てたら三船やんけ…ってなって驚いた。なんでこの役を三船で行こうと思ったんだろう黒澤さん。
ていうか3人の愛人に子供1人ずつってなに?????
主人公とんでもねー野郎じゃん…
私の心の中の藤原竜也も「狂ってやがる…ッ!」って言ってました。

でもまあ、とんでもないなりに一方的ではあるけど家族を愛してるのかなあとは思ったけど。悲しいくらいに伝わらない。せめてもっとベースがマトモな人だったらみんな聞く耳を持っただろうに。

水爆そのものの恐ろしさというより、それによって壊れていく家族関係みたいなのを描いているのは分かるんだけど、その家族関係がそもそも特殊すぎて全然分からんかったのはどういうわけだろう?
普通の家族じゃダメだった理由を知りたい。
教えて映画好きな人!!!!

私の実体験で1番死を感じた体験が3.11しかないのでそれを引き合いに出すしかないんですけど、実際に家を流されたり近しい人を亡くしても大抵の人はそれを風化させて生きられちゃうんですよね。その怖さってのはちょっとだけわかる。その点で言えば主人公は1番マトモな人なのだろうと思える。
そうして忘れた頃に悲劇は必ず起こるから、その時に後悔したのではもう遅い。
水爆は人為的なものだから自然災害と比較するのは全然違くて申し訳ないですが…

戦争や水爆の恐怖にさらされながらも正気でいられてしまう方が、本当は異常なのだということは充分に分かった。

何周生きたらこんな映画が撮れるんだろう
よく分からなすぎて凄いや

映画自体がめっちゃ面白いとか楽しいとか思うような映画じゃないけど、この映画にこそ"人間"をみているような気もする。

ラスト、静かに去っていく志村喬さんの背中がシブい。
upq

upqの感想・評価

4.2
考え込んじゃってだんまりする間が沢山あってよかった、観る側も巻き込んでくる感じで
まず本当にこの老人が三船敏郎!?と驚かされます。しかも当時30代だったというから更に驚き!どこからどう見ても老人にしか見えない。

物語は人並外れた原水爆への恐怖心を持ち合わせた老人(三船敏郎)とそれに振り回される家族の対立という感じです。
初めは正気を保っていた老人も最後にはとうとう本当に狂ってしまいます。

「見ろ!地球が燃えている!」
本当に狂っているのは老人か、それともこんな世の中で正気でいられる自分達なのか…。
視聴者側へ投げかけられたメッセージ。貴方はどう感じたでしょうか。
<概説>

家庭裁判所に舞いこんだ調停は、あまりに非現実的で異色なものだった。原水爆の恐怖に怯えるあまりブラジル移住を強行する家長。それは行きすぎた心配だと嗜める家族。異常なのはどちらなのか。世界的巨匠による反原水爆映画。

<感想>

1945年8月6日午前8時15分、広島へ原爆投下。
1945年8月9日午前11時2分、長崎へ原爆投下。

しかし10年後、原爆は落ちることはもはや非現実的。

このあまりに他人事な思考は否定したい一方で、否定しがたいところがあります。2020年現在に3.11が再度起きたらなんて心底の心配をしている人は、近隣では滅多に見ませんし。

自分が痛みを知らなければどうしたって対岸の火事は忘れてしまいます。それは経験ではなくて知識なのだから、知識は必然忘れてしまう。

ただそれ自体は悪いことではありません。

教科書の戦争の文字に怯えて枕を濡らすなんてのは、なかなかやってられることではない。程々に忘れて、程々に活用するのが、知識とのいい塩梅の距離感でしょう。

問題なのは身にならぬ知識を自身の経験と過信すること。

「原水爆は地球を滅ぼせる量あるんだ!」
「貴方のその心配はただただ無駄でしかない!」

この主張は一見正論であります。事実正論であります。


原水爆を経験したことのない世代にとっては。


しかし恐怖を脳裏に刻まれた、原水爆現役世代にコレをのたまう彼のなんと浅薄なことか。そしてそれを一面では正論と理解できてしまう観客もまた、なんと浅薄なことか。

知識のみでモノを語る次世代層への絶望。

これはついつい経験至上主義と捉えて「頑固で化石のような思考態度だな」と馬鹿にしがち。しかしこうも重大な議題に添えて問題提起されると、本当に凝り固まった思考をしているのはどちらなのか。

足元が覚束なくなって、作中人物と自分を重ねます。
arch

archの感想・評価

4.0
狂ってるのは社会か自分か。唯一の被爆国であるにも関わらず"水爆実験"が他人事になってしまっている日本において、その問いは重い。後に非常にかっこよくその題材を描いて見せたのが「太陽を盗んだ男」な訳だが、本作は黒澤が「エンマの前に立った時私は『生き物の記録』を作りましたと言えるくらいの作品を作ろう。言わずに居られないことを全部言おう」という言葉を残したように、どストレートに真剣に描いている。
これぞ黒澤作品に惚れてしまう点である。
本作にはこれまでとは違い、悪人と善人の対立はなく水爆を完全な悪として、善人だけの物語になっていた。それぞれの言い分に理があるのだ。

七人の侍のようなスケールの作品もいいが、こういった日本の時代性を大きく吸い込んだテーマにこそ"日本の黒澤"、そしてコスモポリタンとしての黒澤の度量も垣間見れると思うのだ。
これはなかなかスゴい作品。

マッドサイエンティストものかと思ってたら、核兵器絶対反対派の町工場のシャチョーさんのお話。

同年同じ様な反核映画の一角『ゴジラの逆襲』での志村、千秋両先生の共演も個人的には感慨深い。


三船先生は勿論の事、三好栄子先生の千変万化な演技は怖い位素晴らしかった。


70年近く経つ現在も、未だ原発等、核の脅威に晒されている世界に、最早地球上に人類の逃場無し~。

作中語るように他の惑星に行くしか無いな~笑


いくらリアル志向の黒澤監督作品だからといっても、工場の火事はセットだよね~?…😅
iok

iokの感想・評価

3.4
喜一が本来は正常なのかもしれない。何年平和が続いてもそれが続く保証もない世界なのに
家族を守ろうとした家長男子(三船敏郎さん)が、地球をも守らなければと思い込み、荷物が重すぎちゃった話し。

1955年ぐらいの日本の暮らしが見れます。
歯医者さん、家庭裁判所、精神科病棟、飛行機等々。
家長のご老人は、愛人3人にそれぞれ子供が1人づつ。ご本宅にお子さん4人とその連れ合い。
経営する工場従業員多数。

現在は、成年後見制度となった禁治産者。2020年と1955年の違い、変わらないもの等々考えるのが面白かった。

ブラジル移民の歴史も知りたくなりました。


2020年原田治展の展示に、雑誌掲載したこの映画のレビューとイラストがあり、それが面白かったので鑑賞を決める。

見やすいです。





1955年ブラジルまでプロペラ機で4日
2020年日本から直行便無し。乗り継ぎで、25時間から27時間。
風神

風神の感想・評価

3.0
原水爆の脅威に立ち向かおうとする
老人(三船敏郎35歳)と
それを被害妄想だと決めつけて
漫然と生きようとする人々の
姿を描いた衝撃の問題作。

解説本より。

第五福竜丸の事件の影響で
作られた作品らしいです。

いまの原発の問題にも
通じるものがあります。
>|