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スタフ王の野蛮な狩り
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『スタフ王の野蛮な狩り』に投稿された感想・評価

ソ連映画史における伝承ゴシックホラーの金字塔。ロシア版“バスカヴィル家の犬”あるいは“横溝正史”と称されるカルト作。モントリオール国際映画祭審査員特別賞受賞。

20世紀前夜の白ロシア(現ベラルーシ)。民族学専攻の大学生ベロレツキーは民話の取材のため農村を訪れたが、嵐にあい大きな古屋敷に駆け込む。迎え入れたのはどこか浮世離れした若き女性当主ナジェージダ、この地の領主貴族の末裔だった。その夜、屋敷の地下には全裸で羽毛に包まれ祈祷を受ける彼女の姿があった。翌日、彼女の成人祝いの式典に村の有力者が顔を揃えた。屋敷の管理人、村出身の大学生、そして彼女の伯父親子は先祖ロマン・ヤノフスキーの大きな肖像画を贈る。翌朝、ナジェージダは体調を崩し寝込んでしまう。心配するベロレツキーに管理人は、この家に300年前にかけられた呪いの伝説を打ち明ける。当時、農民たちの英雄スタフ王が農奴制の改革のために決起したところ、先祖ヤノフスキーが騙し討ちにしたのだ。それ以来一族の者は皆、不可解な死を遂げ、やがて彼女も・・・。迷信だと一笑に付すベロレツキーだったが、村では次々と人が殺され、彼自身もスタフ王の騎馬団を目撃する。。。

最高に好みだった。タルコフスキー監督を彷彿とさせる霧がかった沼沢地と廃虚趣味満点の古屋敷を舞台に、耽美を極めたゴシックホラーが繰り広げられる。

何といっても屋敷室内のゴシック感が素晴らしい。セットではなく東欧の歴史ある教会を使っていると見え、本物が放つ重厚感にゾクゾクさせられる。常に照明は暗く人物の顔だけが明るく浮き上がり、特にナジェージダが佇むカットは西洋絵画の様だ。

登場人物の衣装が徹底して白黒なのも耽美性を高めている。その分、唯一色のあるメイクを施している気の触れた女性がアクセントとして目立つ。彼女の愛でているのが黒い親鶏と白いヒヨコなのにも、こだわりぬいた美術的配慮が感じられた。もう一つ、色が目立つのが移動式のグランギニョル人形劇。同じくソ連のパラジャーノフ監督「ざくろの色」(1969)やグロテスク系のチェコ・ストップアニメーションを連想させる出来で、斬首された首から生きた小鳥や蛇が出てくる仕掛けも大好物。

他にも幻想的な騎馬団、屋根裏に隠されていた弟の小人など、次々と見どころが繰り出される。そして、それら目の前で起こった出来事のひとつひとつに、さも「奇妙なものをも目撃した」という表情を見せる主人公は、石井輝男監督エログロ映画の狂言回し役である吉田輝雄と同等の良い働きをしていた。

プロットは、確かに「バスカヴィル家の犬」と同じく伝承ミステリー系のフォーマット。しかし本作の本旨はミステリーではなく耽美ゴシック性に力点が置かれていると思う。ラストシーンが1900年元旦=20世紀の始まりの日というのも心憎い演出。延々と暗闇の中で描かれた物語が、一面の白雪に染まったハレの日で終幕するのだ。

今回鑑賞したのは北米版DVDで105分だったが、これはインターナショナルバージョンで本来は134分とのこと。ベスト級に気に入ったのでいつか完全版を観てみたい。
3.0
(ロシア映画傑作選) 民俗学者は雨宿りに寄った領主の屋敷で昔、謀殺されたスタフ王の呪いとされる怪奇現象や事件に遭遇するが…。亡霊騎馬シーンを始めCGもない時代によくぞここまで夢想的な世界を作れたものだ。
後半からの急展開するストーリーにも意表を突かれたが、それ以上にグロテスクさと美しさの競演する美術、旋律美しい音楽を纏った夢幻の世界にズルズルと引き込まれた。これはもう本当に貴重な映像体験だった。
優希
5.0
輸入盤Blu-rayで鑑賞
自分が観たバージョンは完全版

帝政ロシア時代の白ロシア(現ベラルーシ)に、民俗学を専攻する"ベロレツキー"は取材のため訪れたものの、嵐にあい城へ入れてもらう
迎えるのは若き女主人"ナジェージダ"、どこか神秘的で浮世離れした雰囲気の彼女は領主貴族の末裔
しかし彼女は成人祝いの式典の後に寝込んでしまう
心配するベロレツキーだが、管理人からその一族にまつわる伝説を聞かされる
──────────────────
300年前、王と讃えられるほど慕われた英雄"スタフ"が過酷な農奴制の改革を訴えていたが、領主貴族の"ロマン・ヤノフスキー"は反対していた
争いを避けるため2人は友情の誓いを交わし宴会を開いたが、その友情と和解の場でヤノフスキーはスタフとその部下を皆殺しにした
裏切られたスタフは、ヤノフスキーとその血族を呪いながら死んでいった
以来、ヤノフスキーの一族は不可解な死を遂げ、その末裔であるナジェージダもまた、スタフ王の呪いにより死ぬ運命にあるのだという
──────────────────
ベロレツキーは「ただの偶然や迷信だ」と否定するが、周辺の人々が次々に変死していく
さらにどうやら村の人々にも親をスタフ王の騎馬隊に殺害されたという人々がいるらしい
ベロレツキーは独自に事件を捜査するが、そのうちに彼自身もまたスタフ王の騎馬隊に遭遇する……

画の一つ一つが絵画のように美しいのが特徴
実際に教会や城を使っているのだろうし、道具などにも凝っており、魔除けの儀式のシーンなどはゴシック文学のような耽美さがある
でもそういった単純な美しさだけじゃなく"映画"としての調和もとれている
淀んだ空、灰色の霧、枯れた木、どことなく病んだ登場人物……舞台には不穏な空気が漂っており人々は不吉と死によって支配されている
屋内には暗い美しさがあり、貴族的な優雅さがありつつも同時に閉塞感も演出される
これらは舞台を覆う「スタフ王の呪い」への恐怖、その支配を表していて絵画のような画の美しさと映画としての調和が素晴らしいと思った
特に好きなところはやっぱりスタフ王の騎馬隊との遭遇
騎馬隊が現れるという霧の出る沼地を探索していたところ、遠くにスタフ王の騎馬隊が見える
最初はそれが何かわからないけど、やがてそれが何か理解して逃げようとするも沼地に足を取られてうまく逃げられない
カメラが切り替わるたびに騎馬隊は大きく映り、反対にベロレツキーは小さく映る
伝説を迷信と切り捨てたベロレツキーが、まさにその亡霊伝説に圧倒されるのを表していていいね
クライマックスの亡霊騎馬もかなり良かった!
ネタバレ気味なのでそこは省略するけど……
枯れた草原と暗闇で始まった映画が、真っ白な雪で終わるのも趣深い
亡霊騎馬の正体が暴かれたこと、そして物語の終わりで20世紀が始まること……これらが帝政ロシアの終焉と新時代に抱いた人々の希望を暗示していて面白い
ちょうどスタフ王伝説に乗っかって悪事を成したものと皇帝権力は神から授かったという伝説が重なるのはおそらく意図的
帝政ロシア期の革命家の名前が作中に出てくるので

ストーリーは前半は静謐なゴシックホラーっぽくて、後半からは一気にスペクタクルになる
正直あまりミステリーって感じはしないかなあ……アート寄りのゴシック映画だと思う
そういう映画じゃないから当たり前といえばそうなんだけど、騎馬隊が出てきて殺して〜ってシーンはほぼない
でも謎の小人や趣味悪すぎる人形劇、事件解決のために残る覚悟を決める主人公など見所はたくさんある
それに謎を解決する方向へ着実に進んでいく実感が湧いてくるストーリーなので退屈せずに前半も後半も楽しめた!
物悲しくも仄かな希望のあるラストもロシア文学らしさがあってすごく好き

やっぱりミステリーと言われると違う気が
冷たく静かな、そして耽美なゴシック映画というのが1番合っていると思う
美術性が優れているだけでなく、それが映画の場面や繋がり、そしてテーマや意味と調和しているのが素晴らしいし、自分好みの暗い美しさを持っているのが本当にいい!!
ちなみにセリフには比喩的な表現とかも多かった気がするので日本語字幕で観たいんだけど……これ、日本公開済みなのに円盤化してないという
マジで国内Blu-ray化希望!!!

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