クロソウスキー的な活人画風に病的なスタティックさのイメージをまとう登場人物。最初からみんな死人のようだ。もう死臭が漂いまくっている。アングルやズーム深度を変えた同一シーン(？)の度々の反復。頻発するガチなカメラ目線。うさんくさいいわゆる「現代音楽」風の音楽の繰り返しとショパン的に感傷的なピアノ音楽の乱れ打ち。仮面舞踏会で演奏されるヨハン・シュトラウスの楽曲は映画内での年代設定時にはまだ作曲されてもいない、というリアリズム&考証ガン無視の潔さ。オリヴェイラ先生の意図が読めません(笑)。しかし面白かったのでまあいいや。川崎市市民ミュージアムでもやりますからまた行くかも知らん。

• #2016藤原

固定カメラの枠の中に収める演技と美術品はすべて計算された構図。フェルメールの絵画を永遠長回しで観ているような退屈な時間でも、なぜか観ていられる不思議。

マノエル・ド・オリヴェイラ監督追悼特集“永遠のオリヴェイラ”特別企画にて。

1850年代、ポルトガルの三角関係の物語、なのかな。

観念的な会話劇が167分続きます。いやあ寝ました。完全ギブアップです。

オリヴェイラ監督のことは何も知らないくせに、日本語字幕での上映は初めてという希少価値に引っ張られて観に行きました。もう少し修行を積んでから出直して来な、ということですね。

観客が臨場しているような演劇っぽい演出。いいか、もう一度言うぞ、とでも言われているかのようなセリフの繰り返し、シーンの繰り返し。会話劇に唐突に割り込んでくる音楽。それらが独特の雰囲気を作っています。

他にも独特な雰囲気を構成している要素があるはずですが、言い当てられません。

どんな修行を積んだら、この映画が分かるようになるのかしら。