月曜日！

ジョージア出身の名匠オタール・イオセリアーニ監督が21世紀一発目の作品を発表し、
ベルリン国際映画祭にて銀熊賞(監督賞)、国際批評家連盟賞を見事ダブル受賞した代表作『月曜日に乾杯！』

フランスの郊外で家族と暮らし、食傷気味の毎日を送る大黒柱ヴァンサン。
憂鬱な月曜日の出社中、突如踵を返して憧れのイタリア・ヴェニスに向かう…！

美しい水の都を堪能し、ボートで廻る小旅行は現実逃避にはもってこいのシチュエーション。
出会いやハプニング、歴史情緒ある街並みに歓迎され、充実した非日常を味わいながらも、
最終的には隣の芝生は青く見えていたと気づかされてゆきます。

一方で残された家族たちも、父親不在の非日常(？)をそれなりにそつなく過ごす生活力。

様々な人物が絶妙に交差し合い、大きな群像劇の中で日常に溢れる幸福感と喜劇性をイオセリアーニ節で描き出した秀逸なスケッチ集。

東欧ジョージアにルーツを持つジプシーの描写には、イオセリアーニ監督の望郷も垣間見えたり。

また新たな一週間を乗り切ってやるかと、明日の活力を見出だしてくれる人生讃歌の逸品です。

• #曜日映画マラソン

【ワインと水に戯れて】

オタール・イオセリアーニ監督の2002年の作品

〈あらすじ〉
フランスの小さな村。ヴァンサンは毎朝5時に起き、1時間半かけて勤務先の工場に通っている。単調な仕事の連続で、社内ではタバコも吸えない。また、帰宅しても4人の家族には温かく迎えられず相手にもされない。そしてとある週の始まりの月曜日。いつものように出勤した彼は、工場には向かわず、突然旅に出ることを思いつく。そして、ヴァンサンはワイン片手にヴェニスヘと向かった…。

〈所感〉
何も起きないことを楽しむ、というのがイオセリアーニ作品を眺める時の要諦だと思う。本作も例によって一時間くらいダラダラと田舎風景とそこに住む人々の営みが映し出され、後半は水の都ヴェニスでこれまたダラダラと過ごす主人公ヴァンサンが映し出される。意気揚々とワニを捕まえてくる子供達には度肝を抜かれたが、特に脱線してはいない日常の延長。今にも死にそうな祖父の鶴の一声でヴァンサンは旅に出ることを決意する。奥さんからしたら、旦那が家にいたらいたらでウザったいけど、いないはいないで寂しいだろうな、といったことを感じさせられる不在証明の絵葉書。ただの料理の一部ではない本来のワインの精神的な楽しみ方、日曜日くらい何かに乾杯しないとね。ヴェニスの水とワインに戯れたい、牧歌的で美しい作品でした。

■夢見てきた幸せを探す旅〜🎬■
　
　
主人公の中年男ヴァンサン。

毎日単調な仕事こなし、家では雑用を言いつけられ、趣味の絵を描く時間がない。
　
日本でも家庭を持っている人であれば、よくある話、笑　
　
　
そんな彼が、突然旅に出る。
水の都ヴェニスを訪れる。
　
ヴェニスは、人々が水の上で暮らし、水の上を行き来する。
半分が現実、半分がファンタジーの世界。
　
現実とは少し離れたヴェニスで現実逃避をするヴァンサン。

果たしてどうなる？
　
　
　
本作は、ヴァンサンと一緒に水の都ヴェニスに現実逃避ができる、ステキな作品です〜✨　
　
　
日常に疲れていらっしゃる方、幸せはどこにある？と思っていらっしゃる方、現実逃避をしたい方にオススメ映画です〜🎬
　
　
　
　
■ワニ！！🐊■
　
　
オタール・イオセリアーニ監督の作品に意外な動物が出てくるのが好き〜♡

発想が面白いな〜♪
　
『素敵な歌と舟はゆく』はハゲコウでした〜
　
　

• #月曜日に乾杯
• #オタール・イオセリアーニ
• #ヴェニス