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音楽サロン/音楽ホールの作品紹介

音楽サロン/音楽ホールのあらすじ

イギリス植民地下の1920年代ベンガル地方。時代の変化に抵抗し、すべてを失ってまで、最後の栄光と威信をかけて「音楽会」を開催する没落寸前の富裕な地主のすがたを描いたサタジット・レイ監督の代表作。旧地主層から新興商人への富裕層の移り変わりを美しく描いている。また当時のヒンドゥスタニー音楽の最高峰の演奏家がじっさいに出演しているので、音楽的にも注目される。

音楽サロン/音楽ホールの監督

サタジット・レイ

音楽サロン/音楽ホールの出演者

チョビ・ビッシャシュ

パドマー・デーヴィー

原題
Jalsaghar
製作年
1958年
製作国
インド
上映時間
99分

『音楽サロン/音楽ホール』に投稿された感想・評価

No.338[旧世代最期の輝きとその壮麗なる落日] 99点

オプー三部作によって国際的名声を得たレイだったが、自国では全くヒットしなかったようで、ならば自国でヒットする映画を撮ろうと製作されたのが本作品。通算監督四作目。海外ではバカ受けしたらしいが、残念ながら本作品もそこまでヒットはしなかった。ここまでならば巨匠の失敗作ぽい流れなのだが、インドの古典音楽を初めて使った映画であり、オプー三部作で描かれた市井の人々の生活からかけ離れた地方地主の退廃した生活は、カルカッタの富裕層に生まれたレイの真骨頂とも言えるだろう。レイ大好きな友人は軽くて一番見やすいと言っていた。

冒頭の揺れるシャンデリアから既に豪華だが、出てくる小物類全てが豪奢で優雅、それを包み込む古典音楽に寝転ぶおじさんたちという最高に暇を極めた金持ちの遊びという感じが素晴らしい。一緒に混ぜてくれてありがとうと言ってやりたい。しかし、パーティ三昧の生活は一瞬にして夢と消え、模型の船が倒れる→サイクロンと雷→揺れるシャンデリア→コップに浮かぶ虫という死の連想によって屋敷にも死がもたらされる。この対比は胸に迫るものがあり、豪奢な彫刻や家具は全て消え失せ、大きな屋敷には鳥や虫が巣食い、文字通り影が支配的になる。

再び屋敷に光が灯るのは、やはり旧支配階級の見栄であり、隣に引っ越してきた成金野郎に自分の優位性を見せつけてやろうと企画された盛大な音楽会である。上辺だけの豪奢さを取り戻したボロ屋敷は、そのまま地主の心の内を表しているようで、斜め上から見下ろしていたカメラがフッと部屋に降り立った瞬間に目頭が熱くなる。アングルが妻子を失ったときと同じなのだ。地主の中にこの演奏会を"滅びの美学"として位置付けているかは微妙だが、享楽主義者が享楽の中に果てていく様は、本人の言う"血"に殉じた結果なのだろう。風/虫/炎によって豪奢さと共存していた"死の影"が完全に姿を表すのが朝日という皮肉は辛すぎるし、ドン・ファブリツィオのように涙を流す余裕もなく最後の資産たる土地に叩きつけられる地獄で世代交代が終わってしまうのは悲しいのなんの。
4.3
【マウントを取る行為に隠れた芸術の存在】【サタジット・レイ レトロスペクティブ 2025】
■あらすじ
「大地のうた」などで知られるインドの名匠サタジット・レイが、作家タラションコル・ボンドバッダエの短編小説を映画化した長編第4作。
1920年代インドの急激な社会変動を背景に、没落貴族の衰退と芸術への執着を描き、その芸術性と映像美で世界の多くの映画製作者に影響を与えた。

20世紀初頭のベンガル地方。地主のビッションボル・ラエは経済的に困窮しているが、かつての栄光にすがりつくように音楽と舞踊に耽溺する日々を送っていた。変わりゆく時代に取り残されてしまったラエは、隣人の新興実業家ガングリに対抗心を燃やし、最後の誇りをかけて自らの音楽サロンで盛大な演奏会を開く。

■みどころ
初サタジット・レイ。
インドの古典音楽をふんだんに用いたBGM、豪華絢爛な装飾をモノクロ映像で見せる姿に煌びやかでありながらも魔術儀式的な暗さがあって良いなと思った。この質感も時代背景特有のものでもあるし、映画が内包するテーマとも一致していて華やかだけど裏には暗さがあるのだなと。

映画は地所の洪水や資本主義の進展などを受けて没落した地主ビッションボルが、かつての栄華を諦めきれず自前の音楽サロンに有名歌手やダンサーを招聘しては演奏会を催す。
隣人の新興実業家ガングリの動きに対抗心で居ても立ってもいられなくなり、なけなしの金をはたいて演奏会を開こうとするが…。

この映画で特徴的なのはビッションボルの音楽会を開く姿、参加する人々から見える快楽主義というのが凋落していながらも摩耗しながらエゴを燃やしてでも快楽を享受する矛盾に変貌していて興味深い。
それはきっと豪華絢爛な装飾と積み上げた富が減る、虫が這う、灯が消える…等のノイズが少しずつ嵩む事で
・栄枯盛衰や一族の血が枯れる死を連想させる
・支配階級における見栄を張る
を比喩的に表現しているのだなと感じる。

光と影、外と部屋といった空間的な広がりもそういった快楽主義のエゴに迫るテーマを浮彫にしていて観ていて心が痛むようになった。
映画でも血という言葉が発せられたが、その中身に見える芸術を享受して楽しむ行為と芸術を纏う事への優位性という部分は凄く共感する。(私も年に1回東京国際映画祭に参加したり、長期休暇を美術館の個展に行くけどそのマインドの一部に浸ってしまう気持ちに至った時期があったので…)

改めてインド古典音楽の音楽会はテーマが内包されてるとは言えとても良いし、シャンデリアが揺れたり光と影の支配が変わる美術性とテーマ性は中々に良い。
旧世代の終焉と、終焉に迫る中での最後の意地を張る凋落の渦にいる人なりの侘び寂びが本作の魅力的な、そんな作品。
自分は子供が生き生きとしている映画も大好きだが、こういう滅び行く者を侘しく描いた映画も同じくらい好き。

とはいえ老人の回想ものとしてはグル・ダットの紙の花の方が作り込まれていると思えたけれど、この作品はインドの独特な音楽が劇中で奏でられまくりで使い方も良いから音楽映画として秀逸で、サタジット・レイらしい静謐で美しい映像も光る内容となっていた。

そんな絢爛な様子が本編で描かれた後だから無常感というのも甚だしく、実にしんみりさせる味わいを覚えたのがこれまた良い作品だった。

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