イワン雷帝の作品情報・感想・評価

「イワン雷帝」に投稿された感想・評価

milagros

milagrosの感想・評価

4.1
ショットがそれぞれで強いのに、連関するとやばい。人間こわい。
KICCO

KICCOの感想・評価

4.0
完全にホラーだな😆
カラーになる宴のシーンは溢れる人!『戦艦ポチョムキン』のオデッサの階段を彷彿とさせる。
好きでした〜!
昔BSで観てブッとんでアナログ時代の映画技法の超絶面白さに興奮。後にコッポラが『ドラキュラ』でこれの技法をそっくり再現してたり、スコセッシがヒッチコック技法をデジタルがんがん使って再現してるの観てもやっぱり映画は面白いなと思える。面白くないのは技術だけの映画。結局アナログもデジタルも只の技術で、はて役者を見れば、その声を聞けば技術を支えていた人間自体の厚みの違いがドーンと見えてきて、なんかもう歌舞伎と能とシェークスピアとインドネシア影絵芝居とサスペリアを合体させて煮込んだみたいな猛烈古典。そんなこんなでCG技術に侵食され気味のお目々も洗われた気分。けどジュラシックワールドIMAX3Dで観たいよ。あと雷帝の骨格はめっちゃメーテル。
abdm

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4.0
イヴァン雷帝の戴冠と没落の物語。
本来は3部構成予定であったが、当時2部がスターリンの政治姿勢を風刺し批判しているように見え、公開は1部のみとなり、3部目が作られることはなかった。
端的にいうと、
1部がイヴァン雷帝が皇帝になり老害からごちゃごちゃ言われながらも平民からの支持を獲得していき、世界的にも台頭していく話で2部がその老害どもを粛清し独りぼっちになるという、『ゴッドファーザー』『ゴッドファーザー2』が踏襲したような話。

貴族と教会から金を貪り、それに対して老害がギャーギャー言ってるのは滑稽で楽しかったし、なんなら粛清された時はバーフバリッならぬイヴァーーーーーンとなったがこの考えは過激なのかな?
スターリンなんざこれっぽっちも賞賛してないけどイヴァーーーーンはカッコいい。

そしてなにより2部ラストの曰く付きシーン!!
2時間半以上ずっと白黒映像だったものがラストの30分で全画面が赤色に変わる。
『サスペリア』の妖艶不気味なネオンの赤、『マルホランド・ドライブ』の混沌とした暗い赤とはまた異なる力強い赤が観れる。
lag

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3.7
イヴァン4世の話。眼球がギョロギョロしてる。まさに総合芸術。第2部の終盤は極彩色の世界。

全3部の予定で1946年に第2部を製作したものの暗に政権批判をしたとされてそこで打ち止めになり、第2部の公開は12年間公開延期されたという曰く付き。第1部は彼を敬愛する時の最高指導者スターリンも絶賛したという。
絵画(写真)+演劇=映画 という方程式のもとに作られた映画。衣装、美術、構図。いま、インディペンデントならともかく、このクオリティでこんなことやろうとしたらいくら金があっても足りないだろうし、すごい映画なのは間違いない。だいたい音楽がプロコフィエフって……すごい時代だ。
クローズアップで映される顔、その目の動きが印象的だった。衣装がかっこよかった。

第1部の最後の方の、イワンの顔のクローズアップと民衆のロングショットのやつが観られた。めちゃスゲーと思った。

第2部はほとんど寝てしまった。もったいなかったけど、映画観ながらまどろむことは、とても贅沢なことなんだ!と開きなおって睡魔に抗うことをあきらめた。

京都文化博物館でみたけど、イスが狭くて、長尺はキツかった。講演、ドキュメンタリー、質疑応答も含めて6時間以上あって、その間、飲み食いできないってのは、もう無理かも。体力がもたない。

ドキュメンタリーで第1部に当初入れる予定だった、イワンが子供の頃の話が見られてラッキーだった。歌舞伎→より目をする役者→人間は怒りなど感情に負荷がかかると目に現れる→目の動き。というエイゼンシュテインの観察と調査に驚く。眼球の動きについて、医学書を開き調べる、動物園でトラなどの目の動きも調べるなど、追究の姿勢がすごい。あと、大阪万博で、専用メガネをつけなくても観られるスクリーンが披露されていたらしい(そのスクリーンは厚みのあるレンズの複数枚からできていてすごく高価。そこに二台のカメラから映写するらしい)。エイゼンシュテインの眼球への注目が個人的には1番の収穫だった。

エイゼンシュテインが、歌舞伎役者になぜより目をするのか聞くと、役者の答えはそう言われるから。そこで目を調べるエイゼンシュテイン。 このエピソードが何度か披露されていた。推して知るべしってこと?
ナウム・クレイマンの講演とともに。エイゼンシュテインが日本文化の影響を受けていることの例として、歌舞伎などはよく挙げられるが、歌川広重「深川洲崎十万坪」の構図と第1部ラストの構図の相似は初耳。影の存在感とカラーのタイミング。
顔面への執着はこの遺作でいよいよ頂点に達しているがサイレント期のショット間の衝突が生む原初的な力はやや衰え気味。
歌舞伎のようなモンタージュは非常に興味深いが、ストーリーは少し長い
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