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限界
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目次

『限界』に投稿された感想・評価

3.2
▪️JP Title :「限界」
Original :「Limite」
▪️First Release Year : 1931
▪️JP Release Date : ※※※
▪️Production Country : ブラジル
🏆Main Awards : ※※※
▪️Appreciation Record : 2020-607 再鑑賞
🕰Running Time : 114分
▪️Director : マリオ・ペイショット
▪️Writer : マリオ・ペイショット
▪️MusicD :※※※
▪️Cast. : オルガ・ベレーノ、タティアナ・レイ、ラウル・スコーナー
▪️My Review
ディヴィッド・ボウイやオーソン・ヴェルズが賞賛したという伝説のカルト作です。
一般的にはブラジル映画は1950年代に始まったと言われているそうですが、本作は弱冠21歳のマリオ・ペイショットが1931年に創ったサイレントの実験的映画です。
男と女が手錠に繋がれています。それをフランスのアバンギャルドに傾倒したペイショットは夢のような物語に仕立て上げています。全編を通して気怠く彷徨っているような映画で、特殊なカメラ台によってイメージが空中に運ばれていくようなペイショットの視覚的アイディアは実験的です。これというストーリーはありませんが、感情や知覚に訴えかけ、その主観だけで観るそんな作品です。
ほんと、映像はなんだかいろいろ凄い!!のひとことなんですが、ワンカットの長さが間延び感を感じさせます。114分は長いですね。。。

▪️Overview
※※※
[ブラジル、無声映画の伝説] 60点

1932年の初上映以降80年近くに渡って観ることすら出来ず、監督も実質隠遁同然だったために伝説化が進んだという、マリオ・ペイショトによるブラジルのアヴァンギャルド無声映画。グラウベル・ローシャは本作品を"ブルジョワ社会の矛盾を理解できてない"と評したらしいが、書いた当時は鑑賞していないことを後に明かしていた。それくらい、誰もが語るのに観ることも叶わず、語れば語るほど伝説と化していったのだろう。フィルム自体はその期間存在はしていたのだが(つまり偶然発見されたとかではない)、保存状態の悪さと軍事政権による待遇の悪さによって、オリジナルネガを保護した人物(ペイショトの友人の教え子ペレイラ・デ・メロ?)は1966年から1978年にかけて個人作業で一コマずつ写真に撮って修復していった。WCFがそれを引き継いで2010年に修復が完了して今に至るという。歩んできた道のりも伝説的だ。

映画の冒頭で最も有名な、女性のバストショットと拘束された手のショットが登場する。どうやら、ペイショトが狂乱の20年代にパリで浴びるように実験映画を観ていた際、街角で見かけたアンドレ・ケルテスの写真にインスパイアされたらしく、正直そのまんま。その後、進む気力を失って大海原を漂うボートが登場し、そこに乗り合わせた三人の男女の過去がフラッシュバックという形で語られていく。セリフはほとんどなく、基本的に強烈なイメージだけで構成されている。一番目の挿話で、脱獄した女が田舎の畦道を歩いているのを、まとわりつくように周囲を一周するとことか、30年代の映画とは思えない。二番目の挿話の酒飲み夫の描写なんか、皆大好き『キッスで殺せ』の"マンハッタン計画、ロスアラモス、トリニティ"みたいな感じで、"継ぎ足される酒、薄汚い靴、手入れしていない髭面"と並べられて、一瞬にして破綻した結婚生活の一端を垣間見るとことか凄い。

ただ、回想部分は面白いけど長いし、同じようなショットを何回も使い回すから少々クドい。個人的には冒頭と終盤15分のボートのとこが一番良い気がしている。この題材なら70分くらいが最適な時間かな。
Rin
-
ブラジル実験映画の夜明け──ブラジル初のアヴァンギャルド映画とされている作品。デヴィッド・ボウイもお気に入りの一本に挙げているカルト作品で、長らく幻の鑑賞困難作品だったらしいが、マーティン・スコセッシのワールドシネマ復元プロジェクトの対象に選ばれておりCriterionからBlu-ray(&DVD)が出ている。『死ぬまでに観たい映画1001本』掲載作品なので輸入して鑑賞した。

本作はマリオ・ペイショットがハンガリーの写真家アンドレ・ケルテスの写真に影響を受けて作った映画らしく、確かに写真的な構図のつるべうちには目を見張るものがあった。これを1931年に当時21歳のひとりの青年がブラジルで生み出したと考えるとカルト化するのも頷ける。静的な構図は豊富だが、一方で映像的な訴求は水の動きや特定のショットの繰り返しなどのごく一部に委ねられており、手数が少ない印象はあった。比べるのもおかしな話だが、鑑賞中は静的な構図の中に動的な要素を散りばめるタル・ベーラのショットに思いを馳せて改めてその到達度に畏怖するなどした。

【死ぬまでに観たい映画1001本(第五版)】
340/1001

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