エロス+虐殺の作品情報・感想・評価

エロス+虐殺1970年製作の映画)

製作国:

上映時間:167分

ジャンル:

3.5

「エロス+虐殺」に投稿された感想・評価

じゅんP

じゅんPの感想・評価

4.6
尊大で稚拙な我儘を
只、有りの侭に此処から見る。

距離を、季を、情の壁を
ものともせずに其処から見る。

死が、身体を分かつまで
そのどちらもが私自身。

聲の支配を突き破り、
ふたつの自己が混ざり合う。

殺せ。燃やせ。走れ。愛せ。
吹き荒ぶ桜に身をやつす。
!!!!!!!!ポリアモリー!!!!!!!!

映画は覗き見だと誰かが言っていたけど、美しい構図は人の人生を垣間見ているようにも感じました。余白がありえないくらい多い。これは大きなスクリーンで観ないともったいない。パソコンで観てたら人物が小さすぎる。

カッコいいのだけど、『あぁ、この頃はこう言うのが粋だったんだろうな』と冷めた目でみている自分もいました。

思ったより血、ドバー!!!!じゃなくて、よかった。エログロでもなかった。

平行移動のカメラワークやシンメトリーな構図、畳や着物などの日本文化、ウェス監督にぜひみて欲しい(もうみてるかな)

受験勉強で習ったときはサラーっと人物名を覚えただけで、脚色があるにしてもこんな話だったのかーと思いました。
お話はご多聞に漏れずわからんから面白くはないけど、決してイキり、スノッブ的な印象はなく、これがわからんのは私の頭が悪く、吉田氏の頭が良すぎるんや…と思わせるほどに他の要素の強度がすごいから観ていられる
カットの前後関係がかなり異次元でふざけてるのかと少し思ったけど、すべてのショットの強度も異次元だった。
画面の埋め方がイカしすぎてる。カメラの位置だけで人も建築も風景も豊かになってた。

216分の長尺バージョンのはずがなんかのミスで短尺バージョンの上映だった
血の気が引く。やっぱりピストルより刃物が好き。家で「ATGと刃(やいば)」という特集を自主開催したい
吉田喜重監督による叙事詩的な映画。

日本映画専門チャンネルで放映されたので、「公開版」(2時間47分バージョン)と「ロングバージョン」(3時間36分)を録画。

本日は、「公開版」の方を鑑賞したが、観念的描写が多いので、結構キツイ映画だった。

この映画では、大正時代と1970年時代が並行して描かれて……大団円に向かう。

この映画を観るまで、大杉栄なる人物を知らなかった。アナーキストとして大正時代に実在した…。

個人的には、1970年代のフリーセックス謳歌する若者たちの中の女性=束帯栄子(伊井利子)に眼がいってしまった。特に、ガラス越しの裸体を上下に舐めるカメラは…?

映像的に、その「ガラス越しの裸体を舐めるシーン」、「現代の駅構内を歩くハイカラ女性の場面」、「真上から撮った人力車シーン」など印象的。

音楽も、満開の桜吹雪の中を歩く大正シーンでの音楽が良かった。

しかし、こういう観念的な映像を延々と長時間観るのは厳しい感じがする。
aJi

aJiの感想・評価

4.0
THE映像美。ストーリーはアングラで狂喜。
カメラの動き素晴らしい。
Jeffrey

Jeffreyの感想・評価

5.0
‪「エロス+虐殺」
漸く吉田喜重のATG映画「エロス+虐殺」「煉獄エロイカ」「戒厳令」の3作収録されたBD BOX輸入盤が届いた。ATG作品の中でもズバ抜けて傑出し、60年代終わりから70年代初めに撮られた本作らは日本近代批判三部作とされ仏で+虐殺が上映され世界的に評価、注目された吉田喜重のATG作品。兎に角おすすめです。久々に鑑賞したがやはり最強すぎる。‬白と黒それぞれの基調が魅せる美しい映像表現とカットやショットの最小単位を元にした集合がシーンを構成するシークエンス…難解極まりない作風の中で起きる芸術は最早思考を停止させる。政治と性の融合的革命と洒落た空間と感覚が凄く影響される。吉田喜重恐るべき作家で監督である…‬ ‪先日届いた吉田喜重の3作品を徹夜して今見終えたがやはり凄い作家かつ監督だ。久々に観たエロス+虐殺は尺長に関わらず見入ってしまう…。この手の作品を心の底から勧めたいが近年娯楽性中心の作品ばかり観ている方々に中々推せない(難解作風)のが辛くて堪らない。こう言った映画こそ評価されるべきだ。‬
初見では(映像や構成に)物凄く興奮しましたが今思うと美化しすぎかとも。
李香卵

李香卵の感想・評価

5.0
良くも悪くも観客に解釈の余地を与えない映画なんである。いやむしろ解釈しようとすから悪い、感じ取って欲しいという作り手の意図があったことだけは確かだろうけど。

内容だけ切り取ると当時の日本の政治的状況下に於いてトレンディな要素だった「国家と性」に深く言及したもので、映画の大半は現代と大正時代を交差させながら役者さんが延々と政治の議論を行うというもの。しかしそれだけなら大して映画らしい面白味やケレン味はない。本作が真に革新的なのは二つの時代を同時進行させつつ古典的なものと前衛的なものが綯い交ぜになっているところであって、その破壊的な内容にも関わらず格調高い名作みたいな仕上がりになってしまっているからまた凄い。

アナーキスト大杉栄なる人物が本当にこんな飄々としたキャラクターだったのかは自分には分からないけど、彼の一つ一つの振る舞いが何故か面白く3時間退屈せず一気見してしまった。何度観ても新しい発見のある奇怪な魅力に満ちた映画だ。
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