長いショットの奥行きに、わたしは自分の人生のいろいろなシーンを思い出していた
うたうときも、セックスをするときも虚な目をした女がやっと(諦めに似た)優しい顔をしたダンスのシーン ひとびとが手を取り合…
長回しのカメラの動きと静物の主観がモノクロームのフィルム粒子にのって醸し出す退廃の美。無機質に動くゴンドラとその音は、途轍もない人生の縮図を連想させ、その光景はまるで宇宙の果ての星を想わせる。切なく…
>>続きを読むその後のスタイルが確立された作品だけあって、映像的かっこよさがある。
ただそれを感じた個人的ピークが一番最初のゴンドラのシーンで、その後それを超えるものが見られなかったのは残念。
定期的に現れて唐突…
救いがたいダメ男&彼を受け入れたり拒否したりするダメ女によるしょうもない愛憎劇を私たちが観続けることができるなら、その理由はひとえに、構図のキレの良さ・引き締まった黒と優れたモノクロの階調・統制され…
>>続きを読むトリュフォーの『あこがれ』を観た後に観たし、感想も書いた気がしたんだけどな…。
とにかく、タル・ベーラはやっぱむつかしい。
ちょっち僕には合わないかも。
ただ、以前観た『サタンタンゴ』に比べれば時…
“同じ穴の狢 野郎ども”
闇、雨、煙、犬、無、柱
断片的な完璧な世界
不安定な世界 不安定な街
不安定な性行為 不安定な関係
不安定な音色 安定とは程遠いい世界
全てを支えるのは壁であり、そ…