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誕生のゆくえ
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『誕生のゆくえ』に投稿された感想・評価

3.9
人生プランがずれたその時...
人と人の会話が、次の展開への不安を掻立てる、イラン映画のまたしても良作!

共働きの夫婦と10代前半の息子。
夫婦二人はやりたい事をやりながら、なんとか生活もままならせている中で、突然の妊娠。
当然のように中絶の選択をしている所からこの映画は始まります。
しかし、同じ価値観であったはずが、母と父、次第に二人の考えが食い違っていきます.,.

生活も決して楽ではないが、やりたい事はあるし、出来ている。
中絶を選択して自分の人生に生きるか、家族の為に自分の人生を犠牲にするか...
少子化の日本においても、決して他人事でない展開にグイグイと引き込まれて行きます。
最後に残る物に何を思うか...
グッと胸に沁みました。

際立ってるのが、一人息子の存在感。
彼とのやりとりから、夫は少なくとも良い夫、父親である事が引き立ちますし、
何より、憎たらしい可愛さに、この映画唯一の癒しが。

この後、どう続いていくんだろうか...
東京国際映画祭1本目はイラン映画。

2人目の子供を中絶するはずだった夫婦が、それをきっかけに歯車が噛み合わなくなっていく物語。

最近のイラン映画の特徴なのか会話がストーリーを牽引していく箇所が今作でも多々あり、特にクライマックスに感じた夫婦と義理の父での三つ巴のシーンの勢いには圧倒された。
イランでは最近車中での会話が増えているらしく、大事なことはだいたい車の中で話される点も印象的だった。

見る前に知っておきたいのは、イランでは法律上、宗教上ともに中絶が禁止されていること。それでも中絶をするのかしないのか、ティーネイジではなくすでに子を持つ夫婦という点が、より一層一筋縄でいかない要因だった。

卵と鳥は同じなのかという問いには思わずはっとしたが、社会を映し映画を製作してきた夫は、少なからず責任を自分に感じていることを監督の口から聞いたときは、それ以上にああなるほどなと裏付けされた説得力を感じた。

強引すぎるなと感じる夫にも子供と接する優しい父親としての側面が描かれていて、どちらがどうっていう価値観の押し付けがないし、あの一人息子の存在がシリアスで重いだけの映画になっていなかった。
4.0
第29回東京国際映画祭にて。

舞台女優のパリと映画監督のファルハードは、夫婦で、一人息子がいる。パリは妊娠するが、経済的な事情を考慮し、二人は中絶を決意。しかし、処置がうまくいかずに苦悩するパリは中絶に疑問を抱き、産むことを決断する。

「中絶」という現代的な問題を背景に、女性の決断に動揺する男を通して、男性の身勝手さと暴力性を痛烈に批判した力作。

産むことを決意したパリに、ファルハードは怒りを隠さない。息子もいる。家も買う予定でいる。経済的に無理だ。社会の先行きは不透明で、これから生まれてくる子どもは不幸せかもしれない。それに、自分にもパリにも「仕事での成功」という目標がある。

ファルハードは、いろいろな理屈を並べ立てるが、一番大切なパリの気持ちを汲み取ることをしない。いくらパートナーとはいえ、産むのは女性であり、女性の考えが尊重されるべきであって、男性が何もかも決定していいはずがない。パリが疲れはて、家を出るのも納得である。

パリの実家を訪れる前の、ファルハードとパリの友達との電話での会話が印象的だ。友達は、パリがファルハードを避ける理由は「あなたが暴力的だから」という。ファルハードが実家に押しかけて話を聞いてもらうつもりだと話すと、「そういう態度が暴力的なのよ」と答える。

ファルハードは自分の切実が妻に理解されないことがわからない。しかし、問題は違うのである。パリは、それらを理解した上で、「産む」と決意したのである。

もう一つ、印象的なのが、一人息子の恋の行方だ。息子には、好きな女の子がいる。息子にアドバイスを求められたファルハードは、「気持ちを伝えるべきだ」と言う。息子は父の言う通り、気持ちを伝え、スカーフをプレゼントしたりする。女の子は満更でもない感じみたいで、スカーフもちゃんと受け取る。微笑ましい行動であるけども、パリは「プレゼントを受け取ったのは、あなたを傷つけないための彼女の優しさなのだ」と言う。

これは、パリの言う通りで、終盤、女の子は「韓流スターが好きで、将来は韓国に行くつもり」と言って、息子はフラれてしまう。息子も自分の気持ちを優先するばかりで、女の子の気持ちを見ていなかったのである。

畳みかけるような会話の応酬によって、男性の自己中心的な暴力性を浮き彫りにしていく脚本の秀逸さが光る。モーセン・アブドルワハヴ監督の今後に期待したい。

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