レオンの作品情報・感想・評価(ネタバレなし)

レオン2018年製作の映画)

上映日:2018年02月24日

製作国:

上映時間:99分

あらすじ

年商500億を越える老舗の食品会社朝比奈フーズに務める、地味な派遣OL・小鳥遊 玲音(28)(たかなし・れおん)とその朝比奈フーズを引っ張る、やり手のワンマン社長・朝比奈玲男(55)(あさひな・れお)。 小鳥遊は、磨けば美人でナイスボディの持ち主なのだが、根っからのネガティブ思考でイケてない存在。一方、代表取締役社長・朝比奈は、誰の意見にも耳を貸さない超ワンマンだが、仕事は一流。 しかし、女…

年商500億を越える老舗の食品会社朝比奈フーズに務める、地味な派遣OL・小鳥遊 玲音(28)(たかなし・れおん)とその朝比奈フーズを引っ張る、やり手のワンマン社長・朝比奈玲男(55)(あさひな・れお)。 小鳥遊は、磨けば美人でナイスボディの持ち主なのだが、根っからのネガティブ思考でイケてない存在。一方、代表取締役社長・朝比奈は、誰の意見にも耳を貸さない超ワンマンだが、仕事は一流。 しかし、女子社員へのセクハラまがいは日常茶飯事の根っからの女好き。。。。ある日、偶然ふたりは同じ車の事故に巻き込まれる。目が覚めると、朝比奈玲男の体にはある異変が・・・・!なんと、心は朝比奈のままだが、体が小鳥遊玲音になっていたのだ―。性別も地位も性格も、何もかも反対の二人が入れ替わったからさぁ大変!? 

「レオン」に投稿された感想・評価

レオン
来年2/24公開ですが 一足早くレビュー。

清智英・大倉かおり原作マンガの実写化。
有機野菜にこだわる老舗の食品会社 朝比奈フーズで派遣社員として働く小鳥遊玲音(知英)は、コンプレックスを抱く大きな胸と地味で内気な性格のせいで男性社員達から「ムダパイ」と呼ばれていた。
会社のイケメン税理士に弄ばれた挙句派遣切りに遭い途方に暮れる中、朝比奈フーズのワンマンセクハラ社長 朝比奈玲男(竹中直人)が運転していた車の事故に巻き込まれてしまう。
互いに無傷で済み先に目が覚める朝比奈であったが、気が付くと玲音と身体が入れ替わっていた。
事故の原因が会社を乗っ取ろうとする者達の陰謀であったことを知り、玲音の身体のまま秘書として会社に潜入するのだが…。
心と身体が入れ替わった男女の大騒動を通し、心に生じた枷を解き放っていく術を描いた作品だ。

男女の身体が入れ替わるという定番設定
直近で言えば『君の名は。』が記憶に新しい
現実では起こり得ないファンタジーを描く場合、その要素へ至るまでの間に圧倒的なリアリティを示しておく必要がある
現実と隣り合わせに感じられる世界にたった一握りのファンタジーが付け足されるからこそ、そのウソには真実味が宿る
あなたやぼくが生きる世界でだって起こり得るのではないかと期待してしまう
だが、大企業でありながらマトモに働いている者の姿も描かれない
派遣切りの理不尽さだってこれっぽっちも描けちゃいない
玲音が抱える怒りや悲しみに寄り添えぬまま、入れ替わりのシーンまで至ってしまう

観る前から悪い意味でB級映画の匂いがプンプンとしていたが、序盤の描き方で「あっ、終わった」「オフザケだけのクソ映画だ」と悟った。

が、そこから今作は本領発揮し始める!
どこまでいってもオフザケを貫き通し、一切手を抜くことなく全身全霊でフザけ続ける
ストーリー展開なんて容易に読めてしまうはずなのに、気が付けば爆笑しながら ワクワクしながらスクリーンを見つめている自分がいた

その理由は、何もかも本気でやっていたからである
くだらないことを半端にやっている映画は数あれど、本気でやり抜く映画は非常に少ない
そのくだらなさやオフザケ設定の中で役者達が本気で役を生きているから、本気で葛藤しているから引き込まれてしまう
はじめは誤解したが、本気さが伝わってくるのに時間がかかるスロースターター的な作品であった。

本気で笑うこと 怒ること 嘆くこと 涙すること
最近あなたにはあっただろうか
それがポジティブな想いならともかく、ネガティブな想いであったのならば直視したくない
芽生えた想いに真っ向から挑むのは、時にしんどい
人は続ける理由より、諦める理由の方が見つけやすい
相手に合わせることで 誰かのせいにすることで 自分自身に目を瞑ることで、深手を負わぬようやり過ごす
だけど、それでは何も変えられない
今くすぶっている自覚がある者ならば、心のどこかで薄々勘付いていると思う
本気さが欠けていると

何事においても、本気であったのなら大なり小なり変化が起こる
上っ面の理由を引っ提げて足踏みしている内は何も変えられない
「元気があれば何でもできる!」じゃないけれど、本気であれば物事は自ずと変わっていく
いつの世も本気なヤツが世界を変えている。

序盤の玲音は悲しんでいたけど本気じゃない
他人のせいにしたり言い訳ばかりすることで、ドン底まで堕ちることを回避しようとしていた
本気で悲しんだのならば ドン底にまで叩き落とされたのならば、後は這い上がるしかなくなる
けれど、中途半端な堕ち方しかしていないから這い上がるためのキッカケも掴めない
良いことも悪いことも、本気で向き合わなきゃ得られるモノは無い
自ら死を選ぶことを肯定するわけではないが、事故に巻き込まれる直前に彼女は死を受け入れようとした
ドン底に堕ちるべく本気を出したから、入れ替わりの奇跡が訪れたのかもしれない

朝比奈だってそう
仕事に本気な人間だから、一代で大企業を築き上げた
エロいことにだって本気だから、女子社員からは嫌われている
本気であるが故に、良くも悪くも他者に影響を与えて生きていた。

基本的にくだらなくて 終始笑っていられる作品だけど、根底にはとても大事なことが描かれている
本気であることの価値を 本気で挑むことの可能性を、笑いを通して感じさせてくれた
いちいちそんなところまで汲み取って観る人の方が少ない気もするが、オフザケ映画なのに安心して観ていられるのは中身が伴っている証拠

ムシャクシャしてやんなっちゃうことがあったのなら、くだらないことを本気でやっている今作をオススメしたい
あなたの心の重荷をほんの少しだけ軽くしてくれると思います。

アレコレ書きましたが、存分にナメてかかってください
ナメればナメた分だけ面白さが跳ね上がります
そして、玲音演じる元KARAの知英さんが大好きになりました!

ぜひ劇場でご覧ください。

青春★★★
恋 ★★
エロ★★
サスペンス★★★
ファンタジー★★★
総合評価:B
マスコミ試写会@ソニー・ピクチャーズ試写室 18:00開映

心地よい批評性