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まずは卒業して
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『まずは卒業して』に投稿された感想・評価

菩薩
3.7
一昔前なら中心にレア・セドゥら辺を持って来そうな片田舎モラトリアム青春群像劇。顔と名前が一致しないマンなので正直最後までお前誰やねん、んで誰の誰やねん!状態が続いてしまったが、彼等の中心には常におSEXがあるのは事実で、関係の曖昧さを残しておくのも狙いなのだろうと勝手に納得した。時代的にどう言う背景があるのか知らんが、そうすんなりと適当に就職〜みたいのも難しい時代だったのか?『裸の幼年時代』と精神的に続編みたいな立ち位置にあるのかなと思ったら実際そんなとこらしいし、同じ構造の家が出てくる、あの自殺騒動ババアの家だが。全体的に観ればただ退廃と言うか退屈なのだが、ところどころ飛び道具の様なネタがぶっ込まれる為に何故か飽きない。やっぱ草食を装って私肉食やねんと言わんばかりの大阪のおばちゃんも着ない様な豹柄レオタード(?)着込んでる馬乗りネキが最高に面白いし、そんなつもりじゃなかったのに案外飯代が高くついた尻フェチセクハラおっさんも忘れ難い。今年も繰り返される哲学の授業と哲学の無い人生の反復、学習を放棄せよと言われても人生そのものは放棄出来ないのだから学びを重ねていくしかない。実際「地元」ってあんな感じだよなぁと解像度の高さの様なものを感じた。フロイド、ボブ・マリー、ピストルズ、若干のロジェみ。
3.5
初めてモーリス・ピアラ監督の作品を見た。ポスト・ヌーヴェルヴァーグとしてドワイヨンやユスターシュなどと括られる事があると知り、何となく掴めたような。本作は処女作「裸の少年期」の続編という側面もあるらしく、そっちも見てみたいなあ。

フランス北部のランスを舞台に、10代の若者たちのグループを描いている。原題の「まずはバカロレアに合格する」のバカロレアは高校(リセ)の卒業試験且つ大学入学試験で、主人公たちは学校を半ばドロップアウトしてカフェに屯していた。

彼らの中には結婚する人、就職する人も出てきて、それぞれが青春と、将来への不安や悩みを抱えている。そんな姿を割とぶつ切りに見せていく。一番中心に描かれているのがエリザベートとフィリップのカップルだ。エリザベートは哲学の先生と仲良く、ちょこちょこ優しい大人として登場する。一方カフェのオーナーは若者を口説こうと文字通りお尻を追いかけていて笑えた。

哲学の授業のナレーションから始まり、最後はエリザベートが一年後に同じ授業を受けるところで終わる。円環的構造が、葛藤がありながらも親世代と同じ繰り返しながら生活を紡いでいく様を表現していると解説があった。その表現が、机の落書きに凝縮していてすごく良かった。学校の机は落書きや彫刻刀で掘った後など、先輩たちの存在を感じたことを思い出したし、それは次の世代にも渡っていく人間の営みの縮図的なモチーフだった。
針
3.8
モーリス・ピアラという監督の作品で、『開いた口』と一緒に観てきました。
フランスのランスという田舎町に生まれ育った少年少女たちの、出口の見えない青春群像劇。
全体のストーリーはそんなに濃くなくて、細かいエピソードをざくざく刻んでくタイプ。序盤はちょっとキャラクターの区別が混乱しましたがわりとガッチリ撮られた映画という感触でした。

フランスには「バカロレア」という共通試験制度があって、これに合格することで高校卒業レベルの学力保有者と見倣され、国内のどこの大学でも自由に進学する権利が得られるそうです。
(ほんとは三種類に分かれてるんだけど大雑把に言うとそんな感じ。それと進学した先の大学がその人のレベルに合ってるかどうかはまた別の話で、卒業できない人もいっぱいいるそうです……。自分は読んでないけどサガンの『悲しみよこんにちは』で有名?)
この作品は、高校のカリキュラムは全部終わったけどバカロレア(=次なる進学)に向けての勉強は半ば放棄してしまい、さりとて別の進路が明確に決まってるわけでもない子たちの、ウダウダ倦怠青春模様を描いているところが一番の特徴という気がしました。

やることのない田舎なので、相手をとっかえひっかえの恋愛&セックス、街に一軒のバーに吹き溜まって酒をかっ食らい、気晴らしに旅行に行ったりもするけど、でもそれで何が進むわけでもないっていうね……。色恋関係はわりと入り乱れてて、付き合ってない男女同士でもやんわりスキンシップ💞を繰り返すのはお国柄なのかなーと思ったけどどうなんでしょう。
ともあれ、みんなそれぞれ時間とともに、就職したり不倫したり結婚したり都会に出たりと三々五々、なし崩し的におのが人生へと踏み出していく……みたいな感じ。
いわゆる「ふるさと」から離れる機会って、日本でも一般的には進学か、または仕事を選んでの就職ぐらいで、それを逸したらズルズルそのまま……っていうのはどこも全然変わりないんだなーという気はしました。

青春モノとしてのこの映画のいいところは、男女の描かれ方の比率がほぼ半々で、どっちにも偏ってないところ。まぁ描かれる出来事の8割ぐらいが恋愛&セックスだからってのもあるんでしょうけど😆、男の子の願望を描けば女の子の悩みも描くっつう群像劇の呼吸はけっこう好きでした。

あとは大人組のさりげない描かれ方もちょっといいです。適当なところで人生の欲望に折り合いをつけた田舎のおじさんおばさんたちはわりと泰然としてるところがある。
結婚式で痴話喧嘩を起こして憤然と出て行く若者カップルと、それには目もくれずに音楽が鳴ったらいっせいに無言で立ち上がってダンスを踊りに行く壮年男女の群れとをちょびっと対比的に描いたシーンが印象的でした。

わりと何度も「人生人生」直接セリフで言っちゃうのはどうかなーと思ったりもしたけど、意味のないバカ騒ぎをえんえん続けてるだけの青春映画は出口が見えなくてええなーと思いました。もともと明確な出口なんかこの世にゃないもんね。

悩める青少年たちを強く勇気づけこそしないけど、どんなルートでもそれぞれ人生、という感じでやんわ~り祝福するような終盤のトーンもちょっと好きでした。それと馬!
ちょびっとだけネタバレコメントを。

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