【奴隷牧場という惨劇】83点
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監督:リチャード・フライシャー
製作国:アメリカ
ジャンル:ドラマ
収録時間:127分
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　黒人奴隷を扱った作品は数あれど、他の人も言及してる通り、今作はその中でも胸糞悪ささとしては最たるものではないでしょうか。いや、このテーマを扱っている限り、そのどれもが胸糞悪いものではあると思いますが、今作は終わり方もある意味秀逸。問題作と謳われていますが、こういう負の歴史を描く映画は貴重であり、必要であると思います。

　19世紀中盤のアメリカ。奴隷牧場を経営するファルコンファースト農園のマクスウェル父子は平気で奴隷を売買して生計をたてていたのだが。。

　平気で奴隷を売買と書きましたがここに敢えて付け加えるとすると、「自分の子どもでも」というところでしょう。つまり、自分が黒人女性と性交をして産んだ黒人の子どもを売るということで生計をたてているのです。ここまできたら最早常軌を逸しているのですが、当時の方達はこれを普通にしている。人の感覚って時代によってここまで変わるのか。そんな出だしからモヤモヤ感満載のまま今作は涼しい顔で進んでいくのですが、いちいちやっていることが常軌を逸している。

　黒人を家畜としか見ないような感覚で飼育し、悪さをすれば鞭打ち。人権の毛ほども認められないこの中、黒人たちは何を思いどう過ごしたのか。ごく稀に黒人を自分の家のペットくらいに可愛がる主人もいたかもしれません。しかしそれでもたかだかペットくらい。人間とはみなしていないのでしょう。しかし、白人は時にはそれと性交をしようとはするし、知識を得たら厄介な存在になると言う認識はあります。当時の人から見て黒人って一体とれほどのものであったのか。直接インタビューしてみたいくらいだ。

　まあでもこれがあの超大国アメリカが初期に歩んだ負の歴史なのです。無論当初からこれを問題視する人がいて、後に南北戦争が勃発するのですが。我々にできることはこういう事実を知り、忘れないこと。そのためにはこう言う作品は作られ続けるべきなのです。

　さて、そんな感じで進む今作ですがラストがなかなか考えさせられるし普通にえぐい。結局主人公も中々の狂人であったということが再確認されます。主人公に一矢報いるとしては、最後のアレは絶妙なほどにうまかったと思いますが、いやしかし考えさせられますね。
　昨今は人権人権と、人権を謳いすぎるが故に逆に言いたいことが言えない世の中になってきている気がしますが、こんなものと比べると数百倍マシな傾向でありましょう。どうか、また人類が同じ過ちを繰り返さないように。。

マンディンゴ観ました。
メー〰️ン、ディンゴゥ〰️🔥！と、
画面上では特徴的な言い回しをする
そして私はいつもの得意の辞書で
『マンディンゴ』調べました。
これは黒人奴隷の中で最高種として
高価売買される者を言う。
優れた身体能力とタフな体格の持ち主
が戦闘用の奴隷となる。
この強く逞しい黒人がミードと言う。
先ずはオープニングのブルースが良い。私はブルースは好きだ。
この曲想自体にそんな暗さはない。
だけどね、
訳詞を見ると当時の黒人達の苛酷な
哀しい運命を謳ってる。
自分のものは心だけ…と謳ってる。
もう辛くて哀しくて私は冒頭から、
心が沈みはじめた。
かつてアメリカ南部に黒人奴隷制度なるものが実在した。
白人は何故ここまで黒人に対して
口にはできない程の野蛮な行為と虐殺、
性の奴隷、
虐めて虐めて虐め尽くしたのか…、
生まれたての黒人の赤ん坊にまで
血族を呪い殺めてしまう。
私は白人に対して憎悪の塊と化した。
いったい何故、
黒人が白人の上に立つことが
赦されなかったんだろうか？
私maruco は何も知らない。
もっともっと歴史を遡り、
知ることを学ばなければならない。
せっかく本作を鑑賞したにも
かかわらずまともなことを
何一つ言えない自分が
疎ましい。そして恥ずかしい。

【一言で言うと】
「禁忌の“寵愛”」

[あらすじ]
牧場のように黒人奴隷を育て売買する農園主マクスウェルとその息子ハモンド。ハモンドは名門の娘ブランチと結婚するが、彼女が処女でなかったために怒り狂い、愛情を美しい黒人女に注いでいた．．．。

超とんでもない問題作。
名前だけは知ってたので興味本位で観てみたら思ってた以上にハード過ぎた😩…

驚き呆れるほどに“倫理”や“道徳”というのが欠落しまくっており、しかもこんな行為が数百年前のアメリカでは“普通”だとまかり通ってたのが事実なんですよね😔
いやマジで．．．やってることが人間の所業とは思えない😰

あの傑作『ジャンゴ:繋がれざる者』の元ネタである今作。
あちらはエンタメ性等々でかなりマイルドな仕上がりになってましたが、今作に至っては元ネタであるぶんリアルな“人種差別”を体感できて、殆どの描写に思わず目を背けてしまいそうなほどの凄まじさ。
黒人同士のデスマッチは勿論、あの様子を見て興奮している富裕層の白人共々にはもう怒り通り越しておぞましさを感じました😱

それに農園主のあの親子然り、この映画に出てくる白人に誰一人としてまともな人間がいないのもリアルに徹しているようで、とても良かったです。
特にハモンドの妻であり、破滅の方向へと向かう“元凶”でもあるブランチには最高にイライラしましたね😄💢
確かに夫に相手にされなくて嫉妬する気持ちも分かるけど．．．いやはやあんな頭ユルユルの奥さんは持ちたくないな〜😫

とにかく人間が犯した“負の歴史”を克明にかつ醜悪に抉り出した、”容赦“という概念が一切無い絶望にどっぷり浸かったような映画でした。

当時アメリカで公開された時に興行的には大ヒットを打ち出したものの、批評家やマスコミから猛バッシングを喰らい、長い間DVDが出せない発禁状態になっていたとのこと。

やはりこういった映画をリマスターしてくれる事にも感謝ですし、今作のような”直視し難き事実“を伝えてくれる作品も今では描きづらいだろうからね🤔

ラストのなんとも言えない胸糞悪さといい、やはりこの問題に”終わり“は見えないのだろうか．．．

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