初めて原作者・東田直樹について知ったのは大学での講義のこと。その時、衝撃を受けたのを今でも覚えている。僕の従兄弟も自閉症で、最近ではすっかり疎遠になってしまったが、小さい頃は交流があった。当時、僕は幼>>続きを読む
今泉力哉監督の新作、それも下北沢を舞台にした恋愛群像劇といういかにもな作品とあって、公開を心待ちにしていた。
大きな事件は起きず、男女の他愛のない会話が続く、時には贅沢なまでの長回しで。これで130分>>続きを読む
『ハロー!ブランニューワールド!』(『もう無理。限界。逃げ出したい』)の竹林亮監督の長編作品。実在する中学校の「2年6組」35人全員に密着したドキュメンタリー。
何も大きな事件は起きないが、一人一人に>>続きを読む
中学生のときに初めてテレビシリーズを観てから約14年。終わってしまったことがまだピンとこない。思うものが多くて感想を書く気がまるで起きないので、またいつか。
監督・今泉力哉×主演・松坂桃李という布陣に、松坂桃李がハロオタを演じるとあって、1年以上前から公開を楽しみにしていた。だからこそ、非常に残念だった。
何を描きたい作品なのかわからない。いや、何を描きた>>続きを読む
『アウトレイジ』以降、すっかりヤクザ映画に目がないので、例に漏れずこちらの作品も胸を弾ませ鑑賞。ヤクザ映画的なバイオレス要素は薄めで、より現代社会におけるヤクザを映し出した人間ドラマ。3つの時代を通じ>>続きを読む
冒頭、イヤホンを分け合うカップルやバターの付いた面から落ちるトーストの話から、坂元裕二イズムを感じて胸を躍らせていたら、その後繰り広げられる怒涛のサブカル固有名詞の羅列に少しの気恥ずかしさを感じながら>>続きを読む
1人でいる気楽さを知ってから、いきなり誰かと生きる方へシフトすることがいかに難しいか痛いほどわかる。だからこそ、かつての友達が当たり前のように家族を作って、自分の生きるテリトリーみたいなのを築きあげて>>続きを読む
きっと劇場は連日満員だろうと二の足を踏んでいたら今更になってしまった。結局、平日の日中だというのにほぼ満席状態の劇場で鑑賞。
原作はすべて読んでおり、煉獄さんは1番好きなキャラクター。劇場の大きなスク>>続きを読む
試写会にて鑑賞。前作『STAND BY ME ドラえもん』は、“ドラ泣き”という薄ら寒いプロモーションと原作の趣きと程遠い3DCGに嫌悪感を抱く人も多いかったかと思う。ただ、その一方で自分は、大人向け>>続きを読む
あらら、まるで合わなかった。意図がまるで理解できなくてストレス。タランティーノが絶賛というから勝手にミスリード、そういう話ではないのね。
この頃の台北は雨が似合う。排水口から水が溢れて部屋中を侵食していくように、何かに追われて生きている若者たち。焦燥感や閉塞感から、社会の規律を犯すことで何かに抗うことしかできないその姿に、胸が締め付けら>>続きを読む
全体的にエグみもなく心に残るものは少ないけど、肩肘張らずにさらっと感動できる温かい家族映画。とても好きな作品だった。
浅田家がとにかく愛おしい。家族間での大きな衝突もないのに、しっかりと絆が描かれてい>>続きを読む
説明は少なく冗長的だが不思議と観れてしまう。いかにもエドワード・ヤン監督らしい映像の質感と雰囲気に、まったりうっとり観ていられる。ただ、刺激的な展開がないため、掴みどころのないままストーリーが進んでい>>続きを読む
作画のレベルが高く、線の細さ、キャラクターのシャープさが原作にかなり近かった。ぜひこの作画で『BLEACH』が観てみたい。
ストーリーは原作に忠実で、どうしても序章ゆえ盛り上がりは若干抑え目。主人公た>>続きを読む
天真爛漫な女神のような女と、その優しさに甘えるだけの身勝手な男というステレオタイプなキャラクター像に、まるでファンタジーを観ているかのようだった。ただ、ずっと“沙希ちゃん”が怖かった。なんでも優しく受>>続きを読む
評判通り非常に良くできた作品で、擬似的な“家族の絆”に思わず泣いてしまった。しかし、あまりに生々しく残酷な描写が多いため、観た後どうしようもなく気が沈んでしまった。正直言って、観るんじゃなかった。でき>>続きを読む
諸事情により約5ヶ月遅れでの公開となった本作は、なにかと特筆すべき点が多いため公開前から並々ならぬ期待を寄せていた。
まず、本作はクレヨンしんちゃん生誕30周年記念作品であり、それに相応しくクレヨンを>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
みんな大好きノーランの新作。期待に胸を弾ませいざ鑑賞すると、あまりにも難解でずっと脳味噌をフル回転させていたので疲れてしまった。もはや初見で理解させる気がないレベルで難しい。もう2つくらい脳味噌が欲し>>続きを読む
キャラクターたちがいちいち個性的で、全体的に下品で軽いタッチの青春コメディ。サブタイトル以上のことは何一つ起きず、たった一晩の物語。
気楽に楽しめたものの、登場人物の誰にも感情移入できなくて、感情が1>>続きを読む
たった13歳の男の子が反社会的なコミュニティに身を投じていくショッキングさとは裏腹に、そこにあるのは胸が張り裂けそうになるほどの普遍的な青春神話。社会の規律を守らず、大人に反抗することを美化するわけで>>続きを読む
『のび太の宝島』以来の監督・今井一暁、脚本・川村元気の組み合わせ。連載50周年記念というメモリアル作品とあって、『のび太の恐竜』を下敷きとした意欲作。それゆえにあまりに盤石に作りすぎていて面白味に欠け>>続きを読む
舞台原作らしくコンパクトな大傑作。観客席というワンシチュエーションだけで野球の一試合を描き切る巧みさに拍手。城定監督といえばピンク映画の印象が強かったが、こういった技巧派な映画も作れるとは。
野球のル>>続きを読む
ここまで何もかも理解できない映画も珍しい。一体何を伝えたいのか、焦点があまりにも散らかっていた。いかにも若い女性監督が撮りましたと言わんばかり。女のオチのないつまらない話を延々と聴かされているかのよう>>続きを読む
脚本・上田誠に惹かれて鑑賞。さすがと言わんばかりの脚本の緻密さに舌を巻く。これは年間ベスト級の大傑作。
一言で言えば、ドロステ効果をモチーフとしたタイムパラドクスもの。それをワンシチュエーション、ワン>>続きを読む
良い映画だったのだけど、テーマが見えづらかった。機能不全家族の崩壊を描くかと思えば、そうでもなく。だからと言って親子の和解も描かれず。時代設定はとりわけ日本の感覚にも近く、入りやすかったものの、いまい>>続きを読む
愛知県美術館でぼんやりと。自分のちょっぴりのクリエティビティが刺激された。コックピットってタイトルが秀逸。
生まれつき奇形な青年“ジョン・メリック”を描いた作品。初めて彼の姿がスクリーンに現れるシーンは、もはやトラウマもので、見てはいけないものを見てしまったかのような感覚をおぼえた。また、そのシーンまで、彼>>続きを読む
以前、泣けると噂になった今作。これはもはや『嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ』じゃないか!いのっちのナレーションが抜群。
正直、昨今の女性の過剰なフェミニズム主張にはやや否定的な自分だが、それでも共感しうるテーマが描かれていた。舞台は19世紀のアメリカ、結婚こそが女性の幸せであり、女性だけでは食べていけない、そんな時代。>>続きを読む
金曜ロードショーで PART3。クリント・イーストウッドは今も元気に映画撮ってるって、製作当時の人にいっても信じてもらえなさそう。
いつ観てもやっぱりクララのこと、やかましいとしか思わないんだよな。
金曜ロードショーで PART2。当時思い描いた未来が、今では過去というのは感慨深い。相変わらず車は空を飛ばないし、ホバーボードなんてない。
久しぶりに金曜ロードショーで。何度観てもワクワクしてしまう面白さの詰まった超名作。「好きな映画は?」と聞かれたら、とりあえずこの作品を挙げるようにしているけど、これからもそうしようと心に誓った。ジョー>>続きを読む
期待をしなければ観れないこともない。どうしようもない映画だけど、あえて良かった点だけを書くとすれば、江口洋介の一心、真野恵里菜の織姫、田辺誠一の浦原喜助という配役は良かった。あと、遊子と夏梨が悶えるほ>>続きを読む
わかりづらい演出にテンポの悪い脚本、ゼファー先生の生き様がかっこいいだけに残念。