原題はマニュアルに沿った殺人、あるいは型通りの殺人。murder by the book.
ミステリ作家であることにbookが掛かっている。二人で書いていたとなるとエラリー・クイーンとか、岡嶋二人がまず思いつくが、トリックを考えることと作家の能力は別だ。麻耶雄嵩なんて特に初期は文章が読めたもんじゃないが、トリックは最高だから困る。コロンボ対ミステリ作家!と思ってみると、なんか無能扱いされてる片割れで、肩透かしを食らう。
だがキャラ設定としてはよくて、たしかにコンビ解消は困るだろうなと思うのに、結局殺した動機が金なのか、プライドなのか、なんか曖昧なまま終わった。ラストの演出のせいもある。アッサリしすぎて、カタルシスもなかった。
ミステリとしての問題点はルールが曖昧なところで、電話の通話記録がどうトレース可能なのかわからない。被害者の奥さんが受けた電話の記録があるのなら、あの公衆電話は?公衆電話は記録されないのか、あるいは発信の記録しか残らないので、捜査すればわかるのか。また、そのへんを誰もが知っているのかどうか。ただの殺人ならまだしも、ミステリ小説のトリックにとってルールは大事だ。
スピルバーグの絵とかカット割りは前作のダサさと比べるといい感じだけど、重要な大詰めのシーンに関しては、しょせん芝居の演出家ではないなという感じ。犯人が罪を認めるのは、誰にも思いつかないようなトリックで、二人がそれを知っていたという物的証拠があるからだ。だがそれも、本当のハードエビデンスではないのだから、自白しないことは可能と思われる。そこを犯人が折れるという芝居が必要で、その理由は、自分が思いついたトリックだから。ここは二段構えにしてもらいたい。コロンボって、わりと犯人の潔さに頼っているとこがあって、法廷で翻されるというリスクがあるな。
また序盤で、殺されようとする作家が、デジャヴュがあるという話をする。これはクルマからの景色ではなくて、いま自らが経験しているシチュエーションに既視感があったわけだ。もっとじっくり、思い悩む演出にしたら効果的だったのにアッサリしすぎて、ラストには忘れている。
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