
家族でのピクニックのビデオ映像をじっくりと見ている若い父親。すぐに彼の幼い娘が行方不明になっているということが分かる。このビデオは、若い両親が持っている娘の最新の映像のようだ。程なくして、行方不明の娘の映像が入ったDVDが家族の玄関先に届き始める。誰かがこの家族を長い間監視しており、おそらく娘を取り戻す鍵を握っていることが明らかになる……。ヨー・シュウホァの『幻土』に続く新作長編『黙視録』は、こうして犯罪スリラーとして幕を開ける。シンガポール警察が所有する膨大な数のCCTV映像が駆使され、比較的あっけなく事件は解決するのだが、すでにその頃にはこの作品はスリラーの枠組みをあっさりと超え、現代の孤立と監視文化についての、巧妙で、陰鬱で、瞑想的で、最終的には不可解さを含んだより多層的な物語へと変質を遂げ始めている。大量監視の時代に見る、見られるということはどういうことなのか。私たちの身近にあるこの大きな問いを考察することで、この作品は人間の孤独や脆さを見つめている。ベネチア映画祭コンペティション部門で上映。
シンガポールを舞台に、ある中国人移民労働者の失踪事件から明らかになっていく、 この男の過去とは?フィルム・ノワールと社会派リアリズムが奇跡的に融合した物語。
1962年、香港。新聞社の編集者であるチャウと、商社で秘書として働くチャン夫人は、同じアパートに同じ日に引っ越してくる。いつから始まったのか不明だが、互いの伴侶が不倫関係にあることに気づい…
>>続きを読むエマニュエルは仕事でオーナーからの査察依頼を受け、香港の高級ホテルに滞在しながらその裏側を調べ始めるが、ホテル関係者や妖しげな宿泊客たちとの交流は、彼女を禁断の快楽へといざない――。
テントで寝て、夜空の月を照明として暮らすギウ(チョン・イル)と3人の家族。彼らは、高速道路のサービスエリアを転々とし、再び遭遇することのない訪問者に2万ウォンを借りながら食いつないでいる。…
>>続きを読む「どっちが誘ったにしろ、もう始まってる―」互いに伴侶に裏切られた男女のプラトニックな恋を、ウォン・カーウァイが官能的な映像美で情感豊かに綴る。トニー・レオンがカンヌ国際映画祭男優賞を受賞。…
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>>続きを読むロックダウン下にある、ベトナムの首都・ハノイ。バルコニーから見下ろす街の風景を、カメラはじっと見つめている。激変した街の日常を眺めながら広がっていく夢想。自由への渇望。日々撮影される映像は…
>>続きを読む©AKANGA FILM ASIA_GRACE BAEY