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エピデミック~伝染病 4Kデジタル修復版の作品紹介

エピデミック~伝染病 4Kデジタル修復版のあらすじ

ラース・フォン・トリアーの長編第2作。トリアー自ら演じる映画監督と脚本家が伝 染病をテーマに物語を仕上げていく過程と、現実世界に伝染病が蔓延していく惨 劇を並行させ、虚実が入り交じった恐怖を体感させる。

エピデミック~伝染病 4Kデジタル修復版の監督

ラース・フォン・トリアー

原題
EPIDEMIC
製作年
1987年
製作国
デンマーク
上映時間
106分
ジャンル
ドラマホラー

『エピデミック~伝染病 4Kデジタル修復版』に投稿された感想・評価

AOI_BJ
-
4Kデジタル修復版を。
ラース・フォン・トリアーの長編第2作。
トリアー自ら映画監督と脚本家を演じる。
R
4.3
先日見たエレメントオブクライム同様、こちらも大学生のとき一度だけ見て、それ以来また見たいなーとは思っていたものの見れてなくて、今回ようやく鑑賞。またしても1回見ただけでは内容が把握しづらいと感じたため連続二度鑑賞。こちらも正直どんなストーリーが展開するのか予め知っておいた方が楽しめるんじゃないかなと思いましたし、メインテーマから少々外れたように感じるシーンがふたつあり、結構そこにも時間が割かれる上、僕の理解力と集中力の欠如もありますが、そもそもストーリーの軸を追うのがむずかしい作りになっていると思うので、一度で十分に楽しみたい人は、全部内容を知ったうえでみることをお勧めしたいと思います。さて、まず冒頭、「第一日目」が始まってすぐにむふッとなるのが映像のタッチ。ざらざら粒子のきめが粗く、強烈なコントラストが印象的な16mmフィルムでの撮影によるドキュメンタリータッチの映像のなか、映画監督ラースと脚本家のニルスが取り組んでいた脚本が、期限の5日前にフロッピーディスクから消えてしまい、ディテールどころかオープニングがどんなだったかとか、重要なところすらほとんど記憶に残っていないため、まったく新しい脚本をダイナミックなスリラーで書き直そう、と決めるところからストーリーが始まります。その脚本のタイトルEPIDEMICが紙上にタイプされると同時に画面の左上に真っ赤な文字でEPIDEMICと刻印され、本作のエンドクレジットが終わるまで、そこにずっと表示される本作唯一のカラー部分となる。冒頭の時点で非常に興味深いのが、監督ラースを演じるのが、本作の監督であり僕の最愛の映画監督のひとりであるラース フォン トリアーであり、さらにニルスを演じるのも本作の脚本家ニルス ヴァセルなのであります。己らが書いた脚本を失い、また新たに脚本を書き直さなければならない、という脚本を己らが書き監督する、という極めて実験的メタフィクションとなっており、本作の面白さのひとつが、彼らが映画を作っていくクリエイティブなプロセスが垣間見れる(のではないかと思わせる?)ところ。たとえば、彼らが伝染病についてリサーチをするために、歴史的書籍・書類等の保管所に研究者の話を聴きに行った際、はらりと落下した中世の死亡証明書にサインされたメスメルという医師の名前が、彼らの作品内の主人公の名となり、地階の公文書保管室の湿気で染み出た硝石が壁土をはがす不気味な音が、脚本内世界に移行するシーンはとってもスリリング。ただ、1回目見たときはそこのリンクに気づきにくいのが玉に瑕ですが。そして、「二日目」には、自宅の壁に描いた横線上にストーリーの構造を書き加えていくシーンがあり、3分の2が過ぎたころには観客が家に帰りたくなっているだろうから、とそこの部分に「DRAMA」と書き加えたり、病原菌の蔓延をワーグナーの音楽で表現しようと提案したり。実際にこのふたりがこんな感じで作品のアイデア出しをやってたのかな、と思わせますし、後半には、ニルスが作品のなかでアメリカを表現するために、身分を偽ってアトランティックシティーのいたいけな少女たちとフェイクな文通をしていた話を延々と聞かされます。さすがアーティストたちはやることが違うなと思いつつ、しかしいま見ているこのシーンもまたフィクションなので、もしかしたらホントの話ではないかもしれないわけですよね、と、この思わせぶりさ。実際にトリアーがこのようなメタな作品を、まだ大した実績のなかった長編映画2作目にして撮ってしまうというところに、彼の大胆不敵な性格が見てとれます。さて、本作はそれと同時にいくつかのレイヤーで話が進んでいきます。ひとつが、映画内映画世界、つまり、彼らの創り上げようとしている脚本EPIDEMIC。これが映画内現実世界とは対照的な、35mmの鮮明で詩的な映像で、メランコリックにつづられていきます。ちなみにこちらの主人公の医師メスメルを演じるのもトリアー本人。医師たちの集まる安全安寧の場所を去り、研究と治療のためわざわざ感染爆心地へ赴かんとする理想主義者の医師なのですが、実は彼の移動それ自体が、感染の拡大を引き起こしてしまうという皮肉な内容になっている。さらに、彼らが脚本を書き始めて以来、現実世界でも感染症が起こっており、若者を中心に徐々に恐怖が広がっているというという内容が、後半までナレーションだけで進んでいく。さらにまだあります。5日後にやってくる映画会社のお偉いさんの接待ディナーの準備のためにワインを選定しながら、ワインにまつわる感染症の話をするシーン(トリアーの入浴シーン付き)もあり、また、「3日目」にはふたりでドイツに足を運び、俳優ウドキア本人が、亡くなった母が死ぬ直前に語った第2次大戦の恐ろしい記憶を語るのを聴き入るシーンもある。その話を聞いて「伝染病が理解できたよ」とニルスに語らせることにより、本作が「ヨーロッパの伝染病」として含む意味の内容が、ぐっと社会的広がりを帯びるのを感じさせる。ただし、このあたりの周到さに気づいたのは2回目に見たときでありまして、1回目では逆にこの辺のシーンは深い眠気を誘う心地よいノイズになってしまってました笑 しかも、どこか本作全体に、見ているこちらをけむに巻くようなそこはかとない毒性のユーモアが漂っている。そして、ついに起こるのです、身の毛のよだつ腺ペスト、恐怖のアウトブレイク。そのクライマックスは、皮肉なことに映画会社の方々が見ることを希望したまさにその通りの形で、彼らの眼前で起こるのです。このラストシーンの恐ろしさと不快さは人間の動物的・本能的感性を揺すぶるものであり、全身の肌が粟立ち、骨髄に悪寒が走る、本作ホラーのピークとなります。たとえ、ここに至るまでのプロセスに興味が湧かず、退屈に感じ、漫然と画面を眺めるだけだった鑑賞者にとっても、ここだけは突然全神経が逆撫でされるショッキングなシーンとなるでありましょう。しかも面白いのは、このシーンが始まる直前、現実画面に一瞬変化が起こることです。ここは見逃せません。そして、血にまみれた惨劇のあと、その惨劇の広がりを示唆する街の景色を背景に、ラースとニルス作詞のEpidemic We all fall down Epidemic Epidemic we all fall downと歌う、ラストとあまりにも不釣り合いな弾むような陽気な曲が流れます。よくこんな人を食ったようなふざけた映画を作ったな、というのが最終的な感想になりますが、ダークでスタイリッシュな映像世界にどっぷりと浸ることができれば、かなり楽しい映画鑑賞になり得るのでは、と思います。トリアー作品の中ではかなり評価が低いようですが、僕としては、偏愛の一作ということになってしまいそうですね。
なかなか退屈💧
最後のおねえはんがめちゃ熱演なので、その印象しか残らない。

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