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『ヒア&ゼア・こことよそ』に投稿された感想・評価

ゴダール展と同タイミングにてアンスティチュセ・フランセ(日仏学院)で開催されたフランス映画入門ゴダール編の「ヒア&ゼア」の回へ参加。チケットは完売、満席。(日仏学院さんにはゴダール展の後援に入ってもらっている。)

日本では鑑賞難易度の高いこちらは未鑑賞だったので、嬉しい初鑑賞となった。アフタートークはゴダール研究者の堀潤之さん。堀さんの解説が素晴らしかった。

その後のゴダールでも幾度となく言及されていくパレスチナを扱った作品で、今だからこそ観るべき作品にもなっていると思う。ジガ・ヴェルトフ集団の時に撮影されたこともあり、ゴリゴリの政治映画スタイルなんだけど、1970年に撮影されて、完成したのは1975年。有名な話だが、1971年にゴダールは生死をさまよう交通事故を起こしていたことと、メインでカメラを向けられていたフェダーインの闘士たちが撮影後に戦死したことを受けて暗礁に乗り上げたらしい。
それを後押ししたのが、その後の晩年近くまでのパートナーとなるアンナ=マリー・ミエヴィル。
撮影当時は、ジガ・ヴェルトフ集団の流れで、イタリアやイギリス、チェコなどに撮られた当時の映画と同じく、1968年の闘争(五月革命)にまつわる新左翼的な文脈のひとつとして、このパレスチナの映画は位置付けられていたが、親パレスチナの活動家でもあった彼女との出会いにより、ゴダールにとってのパレスチナというのは特別な意味を持つことになった。後半は、当初撮ろうとしていたゴダールの構想を自己否定するかのように、ゴダールとミエヴィルのナレーションでフェダーインの闘士たちへの鎮魂が捧げられるような組み立てになっていた。
また、それ以外にも、今やっているゴダール展にも繋がるような”モンタージュ”の手法を大胆に取り入れていった部分でも21世紀のゴダール作品の流れを読み解くにも重要な作品。
ゴダールのモンタージュは、結合ではなく、2つの映像に間隙を導入するような別のイメージを選択することである。連鎖や結合ではなく、”間”をいかに捉えるか。

これを踏まえて「アワーミュージック」、「イメージの本」、「フォエバーモーツァルト」、「ゴダールソシアリスム」あたりを再鑑賞すると深まりそう。

最初は直感的に捉えながらも、映画や解説、関連本を行き来することで、深まっていくゴダール沼。改めて面白さを感じた一夜だった。

ということで、ゴダール展は8/31まで。
展示の感じ方は人それぞれの入り方があるんだけど、まずは映像の即興性や感覚的な楽しみ方でもいい、そのあと文学的な読み解き方ができるのが面白いところ。
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あっちこっちを撮って語って。現在形による報告書と反省文といったところかな。使用されるテキストは複雑だがイメージは一貫してる。差し替えるような音と映像の素材が整然と機能しているのを確認。熱狂的政治の前だから本来講義に評論すべきなのだろう。まあ無理だけれど。
ゴダールが妻のアンヌ・マリー・ミエヴィルと共に完成させたメッセージ映画。

こことは平和で成熟した都市パリ、よそとは紛争下にあるパレスチナ。

政治的な問題提起をする際は、言葉で伝えるよりも現実を見てもらう方がストレートに伝わる。
(ナレーションでめっちゃ喋ってますが)

あらゆる意味において、百聞は一見にしかず。

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