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OXANA/裸の革命家・オクサナ

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OXANA/裸の革命家・オクサナの作品紹介

OXANA/裸の革命家・オクサナのあらすじ

2002年、ウクライナ西部フメリニツキー。オクサナはアルコール依存症の父とそれを献身的に支える母と暮らし、イコン画を描いて家計を支えていたが、教会からの不当な扱いや男尊女卑が根深い社会の理不尽に耐えきれず、家を飛び出す。 2008年、街頭討論で出会った仲間たちとともにフェミニスト活動団体「FEMEN」を結成。医療過誤による女性患者の死への抗議を皮切りに活動を拡大させる。2009年、首都キーウでセックスツーリズム撲滅を訴える中、オクサナは注目を集めるため上半身を脱ぎ、身体を「戦闘服」として使う表現にたどり着く。 やがて活動は国境を越え、2011年にはベラルーシ・ミンスクでアレクサンドル・ルカシェンコ政権に抗議し拘束と拷問を受け、モスクワではウラジーミル・プーチンへの抗議で重傷を負う。FEMENへの監視と弾圧が激化するなか、オクサナは政治難民としてパリへ逃れる決断を迫られていく……。

OXANA/裸の革命家・オクサナの監督

シャルレーヌ・ファヴィエ

原題
Oxana
公式サイト
https://cinema.starcat.co.jp/oxana/
製作年
2024年
製作国・地域
フランスウクライナハンガリー
上映時間
103分
ジャンル
ドラマ
配給会社
スターキャットアルバトロス・フィルム

『OXANA/裸の革命家・オクサナ』に投稿された感想・評価

kuu
3.8
『OXANA 裸の革命家・オクサナ 』
原題または英題 Oxana
製作年 2024年。上映時間 103分。
映倫区分 G
製作国 フランス・ウクライナ・ハンガリー合作。

映画『OXANA 裸の革命家・オクサナ』は、トップレス抗議で知られるフェミニスト団体FEMENの共同創設者、オクサナ・シャチコの壮絶な半生を描いた人間ドラマです。

今作品のテーマである独裁権力への抵抗や、身体を武器にする過激なアクティビズムは、観客の間で賛否を大きく分ける性質を持っているように思う。
なお、FEMENは略称ではなく、ラテン語で「太もも」を意味し、女性の身体や力強さを象徴する言葉に由来しているとのことである。
 
彼女たちの表現手法には、社会を揺るがす先見性を評価する声がある一方で、その過激さゆえに感情移入が難しく、正当な対話を壊しているという懐疑的な見方もあるように思う。
映画の構成としても、事実の再現に引っ張られすぎて劇映画としての起伏に欠ける点や、救いのない結末による重苦しさといったネガティブな側面は否めないが、しかし、今作品の価値は、そうした欠点や政治的イデオロギーの是非を超えたところにあるのではないかと個人的には思う。
 
今作品がまとう不均質な肌触りに困惑しながらも、その泥臭い誠実さに胸を突かれる感覚があった。
劇映画としてのうねりに欠ける面はあるけど、その装飾を剥ぎ取ったセミ・ドキュメンタリー的な手触りこそが、彼女が生きたウクライナやパリの凍てつく冬の空気を、こちらの肌に直接伝えてくるかな。
 
特に作中でオクサナが向き合うイコン(聖像画)の描写と、彼女自身の肉体との対比は妙であった。
神の秩序を描く宗教画家であった彼女が、その正反対とも言える裸体でのプロテストへと至るパラドックス。
彼女にとって脱衣とは単なる挑発ではなく、権力によって隠蔽された人間の真実を暴き出すための、裏返しの聖なる儀式、あるいは一種のボディ・アートだったのだと小生は解釈している。
 
シャルレーヌ・ファヴィエ監督は、オクサナを単なる政治的シンボルとして美化するのではなく、元々はイコン画の描き手であった彼女が、なぜ自らの身体をキャンバスにせねばならなかったのかというアーティストとしての苦悩を、繊細な演出で捉え切っていた。
この人物描写の深さこそが今作品の大きなポジティブ評価じゃないかな。
 
キャスティングにおいて、洗練されたスターじゃなく、粗削りながらも底知れぬ眼光を放つアルビーナ・コルジを起用したことは今作品の決定的な勝因やろうとは思う。
彼女の肉体が発する生々しい熱量は、商業映画の予定調和な枠組みを内側から激しく食い破っていた。
主演のアルビーナ・コルジの生々しい熱演は、国家権力からの弾圧や亡命生活によって精神が摩耗していくプロセスを、息ののむような緊張感で表現している。
 
強烈なメッセージを発し続ける闘士としての表の顔と、31歳で自ら命を絶ってしまった一人の脆く孤独な女性としての裏の顔。
その二面性を冷徹かつ温かい眼差しで描き出すことで、映画は政治プロパガンダの枠を完全に脱し、激動の時代に翻弄された個人のトラウマに迫る重厚な人間ドラマへと昇華されていた。
 
オクサナはシステムに回収され、組織の記号として消費されることを最後まで拒み続けた。
その結果としてFEMENという運動自体が変質し、彼女自身も居場所を失っていくプロセスはあまりにも残酷であると、この正しさが純粋であるがゆえの孤立という影の描写に、映画が安易な救いを排したリアリズムを貫いたことを、小生は高く評価したい。
 
この政治的思惟という言葉をあえて小生自身の日常に引き寄せて考えてみると。
SNSによる分断や過剰なコンプライアンスに囲まれて暮らす身にとって、彼女たちの身体を張った異議申し立ては一見すると遠い世界の過激な狂気に見えるかもしれないが、彼女たちが命懸けで戦っていたんは、個人の尊厳や生のあり方をコントロールしようとする巨大な構造そのものであるはずだと。
それは、組織の理不尽さや社会の目に見えない同調圧力の中で、知らず知らずのうちに心をすり減らしている現代の生きづらさと、決して無関係ではない地続きの恐怖であるように思えてならない。
 
今作品は特定の思想を賛美・非難するための映画やなく、過激な活動がもたらす冷酷な現実や組織の変質といった影を隠さず描きながらも、個人の尊厳のために命を燃やした一人の人間の生き様を、鮮烈な光としてスクリーンに焼き付けた表現の勝利かな。
彼女たちの手法への共感の有無にかかわらず、国家や社会のシステムと個人がどう向き合うべきかという普遍的な問いを投げかける、意義深い作品でした。
小生は彼女の過激な手法や過酷な選択を100%肯定することはできない。
せや、31年という短い生涯を駆け抜けた一人の女性の、燃え尽きるような軌跡を映画という鏡を通して凝視するとき、胸の奥に燻る自分は果たして自分自身の人生を生きているかという根源的な問いに、激しく心を揺さぶられるように思う。

あらすじ・キャスト
2002年、ウクライナ西部の街フメリニツキー。アルコール依存症の父とそれを献身的に支える母と暮らすオクサナはイコン画を描いて家計を支えていたが、教会からの不当な扱いや根深い男尊女卑がはびこる社会の理不尽に耐えきれなくなり家を飛び出す。2008年、街頭討論で出会った仲間たちとともにフェミニスト活動団体「FEMEN」を結成した彼女は、翌年、首都キーウでセックスツーリズム撲滅を訴えるなかで注目を集めるために上半身を脱ぎ、自らの身体を“戦闘服”として使う表現にたどり着く。やがて活動は国境を越え、2011年にはベラルーシでルカシェンコ政権に抗議して拘束と拷問を受け、モスクワではプーチンへの抗議で重傷を負う。FEMENに対する監視と弾圧が激化するなか、オクサナは政治難民としてパリへ逃れる決断を迫られる。

監督は、2020年の長編デビュー作「スラローム 少女の凍てつく心」でスポーツ界における性暴力の実態を描き国際的に注目を集めたフランスの新鋭シャルレーヌ・ファビエ。戦禍のウクライナでオンラインオーディションにより見いだされたアルビーナ・コルジがオクサナ役で映画初主演を務めた。
ネタバレはブログに書きました↓
https://ayachimaru96.blogspot.com/2026/05/oxana-2024-103.html
これでも自称フェミニストの私が全く共感できなかったフェミニストの半生が描かれた映画。

🔳背景知識必須

だいぶ事前知識がないと物語についていけ無さそうな作品でした。
ウクライナの文化について、特に女性蔑視の温度感について詳しい方はついていけると思います。

私は全く知らなかったので町山智浩の紹介動画を見てから映画を観ました。
だいぶ助かりました。

https://youtu.be/nQbEnITYQXw

🔳人によっては胸糞悪いかも

私はフェミ映画では基本的にムカついてヒス起こしてるんですけどね。
この作品に関しては主人公に共感できなかったので淡々と観てました。

人によってはめちゃくちゃ胸糞悪い作品かもです。
感情を動かされなかった私にとっても気分が悪い作品でした。

🔳アーティストとしての映画

アートと革命活動が密接に関連している作品です。
私はその辺がよくわからないので、わかる人はより解像度が高そうです。
Mcom
3.2
ウクライナの活動家、オクサナ・シャチコの31年の生涯を描く作品。
活動の賛否はあれど、行動に移したその意思は評価されるべきかと。
ただストーリーテリング上都合の悪いエピソードはカットされている感じがしたのが少々残念でした。

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